研究論文紹介記事一覧

発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る

ミツバチの腸内で糖の分布を測る「生きたセンサー」——共生細菌を改変して微小スケールの勾配を可視化 研究論文OpenAlexスイス

ミツバチの腸内で糖の分布を測る「生きたセンサー」——共生細菌を改変して微小スケールの勾配を可視化

ミツバチの腸には、比較的単純で種類の限られた細菌の集まり(腸内細菌叢)が暮らしています。研究チームによれば、この細菌叢はミツバチの栄養や病原体への抵抗力、免疫などに関わることが知られています。ところが、その細菌たちが腸の中で実際にどんな栄養環境に置かれているのかは、これまでよく分かっていませんでした…

公開日: 2026年09月24日 08:35

塩分濃度の違いが豆チの微生物と香りをどう変えるか——中国の伝統的発酵大豆食品を微生物解析と代謝物解析で調べた研究 研究論文OpenAlex中国

塩分濃度の違いが豆チの微生物と香りをどう変えるか——中国の伝統的発酵大豆食品を微生物解析と代謝物解析で調べた研究

豆チ(トウチ)は、大豆を発酵させてつくる中国の伝統的な調味食品です。研究チームの説明によれば、その起源は漢代までさかのぼり、炒め物や魚・肉・野菜の料理、缶詰などの風味づけに広く使われてきました。使われる微生物の種類によっていくつかの型に分けられ、広東省の陽江豆チは、コウジカビ(アスペルギルス)を用い…

公開日: 2026年09月24日 08:32

セレンはトウガラシのカドミウム被害をどう和らげるか——長鎖ノンコーディングRNAに着目した研究 研究論文OpenAlex中国

セレンはトウガラシのカドミウム被害をどう和らげるか——長鎖ノンコーディングRNAに着目した研究

カドミウム(Cd)は農地土壌の主要な重金属汚染物質の一つで、植物の生育を妨げるだけでなく、食物連鎖を通じて人の健康にも影響しうると考えられています。トウガラシ(Capsicum annuum L.)はカドミウムを蓄積しやすい野菜作物として知られており、対策が課題となっています。

公開日: 2026年09月24日 08:23

工業廃棄物による農地土壌の汚染と食の安全 ― レビュー論文が整理した課題 研究論文OpenAlexトルコ

工業廃棄物による農地土壌の汚染と食の安全 ― レビュー論文が整理した課題

著者らは、近代農業が品種改良や肥料・灌漑の普及によって収量を大きく伸ばしてきた一方で、工業廃棄物に由来する汚染物質が農地の土壌に蓄積し、食の安全や生態系の安定、人の健康を脅かしていると指摘しています。この論文は新たな実験を行ったものではなく、世界各地の研究報告を集めて整理・統合したレビュー(総説)で…

公開日: 2026年09月24日 08:19

代謝物の「ばらつき」を測る新しい指標 ― ジニ係数でエルゴチオネインを読み解く 研究論文OpenAlexイギリス

代謝物の「ばらつき」を測る新しい指標 ― ジニ係数でエルゴチオネインを読み解く

ジニ係数はもともと経済学で、富や所得の分布の偏り(不平等)を表すために使われてきた指標です。値は0から1の間をとり、全員が同じ値を持つときは0に近づき、ごく一部だけが大きな値を持つときは1に近づきます。研究チームはこれまで遺伝子発現データの解析にこの指標を応用してきましたが、今回はそれを血中や尿中の…

公開日: 2026年09月24日 08:15

腸内細菌由来の代謝物を介してアレルギー性喘息を和らげる乳酸菌の働き 研究論文OpenAlex中国

腸内細菌由来の代謝物を介してアレルギー性喘息を和らげる乳酸菌の働き

アレルギー性喘息は喘息の中で最も多いタイプで、気道がふさがりやすくなり、粘液が過剰に作られ、好酸球という白血球が気道に集まって炎症を起こします。論文によれば、こうした反応の中心にあるのは「Th2細胞」と呼ばれる免疫細胞が優位になる状態で、そこから出るIL-4、IL-5、IL-13といった物質がアレル…

公開日: 2026年09月24日 08:10

食中毒菌リステリアを30分で検出する新しい遺伝子検査法 ― ソフトチーズと生ペットフードでの検証 研究論文OpenAlexアメリカ

食中毒菌リステリアを30分で検出する新しい遺伝子検査法 ― ソフトチーズと生ペットフードでの検証

リステリア・モノサイトゲネス(Listeria monocytogenes)は、世界的に重要な食中毒の原因菌です。妊婦や高齢者、免疫が低下している人では致死率が20〜30%に達するとされ、米国では年間およそ1,250人の患者と172人の死亡が推定されると論文は紹介しています。この菌はソフトチーズ、デ…

公開日: 2026年09月24日 04:57

バングラデシュの乾燥魚に残るDDTとその代謝物 ― 全国96検体の調査報告 研究論文OpenAlexバングラデシュ

バングラデシュの乾燥魚に残るDDTとその代謝物 ― 全国96検体の調査報告

バングラデシュでは「シュトキ」と呼ばれる天日干しの乾燥魚が広く食べられており、低所得層にとって手頃なたんぱく源であると同時に、輸出産業としても定着しています。研究チームによれば、2023〜24会計年度の乾燥魚輸出額はおよそ540万米ドルに達しました。一方で、高温多湿の環境や乾燥・保管が不十分な条件は…

公開日: 2026年09月24日 04:53

口の中で素早く溶けるフィルムを、ガラクトマンナンとデンプンでつくる ― 素材の構造が性能をどう左右するか 研究論文OpenAlexブラジル

口の中で素早く溶けるフィルムを、ガラクトマンナンとデンプンでつくる ― 素材の構造が性能をどう左右するか

口に入れるとだ液で素早く崩れて有効成分を放出する薄い膜は「口腔内崩壊フィルム(ODF)」と呼ばれ、飲み込みやすく体を傷つけない投与形態として注目されています。論文によれば、こうしたフィルムは厚さがおよそ10〜750マイクロメートルで、その性能は膜をつくる高分子の性質に強く左右されます。

公開日: 2026年09月24日 04:48

オンラインの仲間同士の学びで、子どもの食事に向き合う親を支える――スウェーデンでの試行研究 研究論文OpenAlexオーストラリア

オンラインの仲間同士の学びで、子どもの食事に向き合う親を支える――スウェーデンでの試行研究

小さな子どもの食習慣は人生の早い時期に形づくられ、その後も続きやすいことが知られています。そして子どもの食べ方は、親の食習慣や、食事の場での親のかかわり方に影響を受けます。研究チームが着目したのは「レスポンシブ・フィーディング(応答的な食事支援)」と呼ばれる考え方です。これは、子どもの「おなかがすい…

公開日: 2026年09月23日 23:41

頭頸部再建手術のあとの栄養開始を早める試み——ロンドンの医療ネットワークでの品質改善プロジェクト 研究論文OpenAlexイギリス

頭頸部再建手術のあとの栄養開始を早める試み——ロンドンの医療ネットワークでの品質改善プロジェクト

口やのどなど頭頸部にできた欠損を、体の別の部位から移した組織(皮弁)で再建する手術を受けた患者は、術後しばらく口から食事をとらない「絶飲食」の状態に置かれることが多くあります。そのため、鼻や腹部から通した管を使って胃や腸に栄養を直接送り込む「経腸栄養」が必要になります。

公開日: 2026年09月23日 21:28

子どものADHDと「炎症の指標」「ビタミンD」の関係を調べた後ろ向き研究の紹介 研究論文OpenAlex中国

子どものADHDと「炎症の指標」「ビタミンD」の関係を調べた後ろ向き研究の紹介

注意欠如・多動症(ADHD)は、年齢に見合わない不注意・多動・衝動性が続く発達の状態で、著者らは小児や思春期での世界的な有病率が約7.6%、中国の全国調査では6歳から16歳の就学児で6.4%と報告されていることを紹介しています。遺伝的な要因や脳内の神経伝達物質の働きの乱れについては研究が進んでいるも…

公開日: 2026年09月23日 17:55