研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ファブリー病の食事療法をめぐる文献レビュー:腎臓と全身の視点から
ファブリー病は、GLAという遺伝子の病的な変異によって、細胞内の小器官リソソームで働く酵素α-ガラクトシダーゼAの活性が低下または欠損する、まれな遺伝性の病気です。X染色体に関連して受け継がれます。この酵素が十分に働かないと、グロボトリアオシルセラミド(Gb3)や、そこから派生するlyso-Gb3と…
公開日: 2026年10月17日 21:22
似た食品でも体への負担は異なる:慢性腎臓病の食事療法を見直す総説
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓の働きが長い期間にわたって低下していく病気です。治療では食事療法が重要な柱とされてきました。従来の食事指導は、たんぱく質、ナトリウム(食塩)、カリウム、リンの摂取量を減らすことが中心でした。「勧められる食品」と「避けるべき食品」を決まった一覧で示す方法もよく使われてきまし…
公開日: 2026年10月17日 21:18
ヨーロッパ4地域で発酵食品は誰がどれだけ食べているか――PIMENTO研究による大規模調査
ヨーグルトやチーズ、パン、ワイン、ビール、コーヒー、チョコレートなど、微生物の働きを利用して作られる発酵食品は、ヨーロッパの食生活に深く根付いています。しかし、ヨーロッパ全体で人々がどの発酵食品をどれくらい口にしているのかを、同じ基準でまとめたデータはほとんどありませんでした。著者らによれば、これま…
公開日: 2026年10月16日 21:38
サプリメントの市場参入ルールと安全性評価を4か国・地域で比べた法制度レビュー
サプリメントはカプセルや錠剤の形で手軽に買える一方、栄養素や植物成分などを濃縮した形でとるため、量によっては健康上の問題が起こり得ます。また、消費者が、想定された使い方では確かめられていない効果を期待してしまうおそれもあります。
公開日: 2026年10月13日 07:12
ブルガリアとフランスの伝統食に眠る微生物と植物の多様性を、新しい発酵・保存技術にどう生かすか――総説の紹介
ヨーグルトやチーズ、パン、ワインなどの発酵食品は、微生物とその酵素が食品の成分を変化させることで生まれます。工場での大量生産では選び抜かれた少数のスターター(発酵の種となる微生物)が使われるのに対し、家庭や小規模な工房の伝統的な製法では、自然発酵や、前回の発酵物の一部を次の仕込みに加える方法が今も受…
公開日: 2026年10月06日 22:02
プロポリス抽出液で処理した包装用紙の抗菌性を調べた研究
食品を守る包装材には、外からの汚れや衝撃を防ぐ役割に加えて、近年は中身に働きかける「活性包装」としての機能が期待されています。活性包装とは、包装材そのものが微生物の増殖を抑える成分を放出したり、余分な水分や酸素を取り除いたりするしくみを備えたものです。研究チームは、この抗菌成分として天然物であるプロ…
公開日: 2026年09月29日 09:06
紅麹サプリメントの「錠剤・カプセル」品質を検証する—崩壊性や壊れにくさは製品ごとにどれくらい違うのか
紅麹(Monascus purpureus という酵母でコメ(Oryza sativa)を発酵させたもの)を含む食品サプリメントは、コレステロール対策を意識する人たちの間で広く使われています。含まれる代表的な成分であるモナコリンKは、乳酸型の状態では医薬品ロバスタチンと化学的に同一とされ、EUでは「…
公開日: 2026年09月05日 04:48
子宮内膜症のお腹の不調に「低FODMAP食」は役立つか、既存研究をまとめたレビュー
子宮内膜症は生殖年齢の女性のおよそ10人に1人が経験するとされる、女性ホルモンに関連した慢性の病気です。骨盤の痛みや不妊だけでなく、腹痛、お腹の張り、便秘、下痢、排便時の痛み、吐き気といった消化器の症状に長く悩まされる人も少なくありません。ホルモン療法や手術といった標準的な治療を受けても、こうしたお…
公開日: 2026年09月04日 08:27
ビスケットに加えるシナモン、何%が『ちょうどいい』のか——データ分析で探る
シナモンは香りや抗酸化性が知られる香辛料で、食物繊維を50〜55%ほど含むとされます。パンや焼き菓子にこうした植物由来の素材を加えると栄養価は上がりやすい一方、入れすぎれば色や食感、風味が崩れて食べにくくなることもあります。では、栄養面の利点と食べやすさのバランスが取れる添加量はどこにあるのか。ブル…
公開日: 2026年09月03日 08:24
次世代プロバイオティクスは信頼されるか——技術革新と消費者心理をめぐる論文紹介
ヨーグルトなどでおなじみの「プロバイオティクス(体によいとされる微生物)」の世界は、いま大きく変わろうとしています。昔ながらの発酵菌に加えて、微生物の代謝産物だけを取り出した「ポストバイオティクス」や、遺伝子操作を加えた微生物株まで登場し、食品としての形も多様化しています。しかし、こうした新しい技術…
公開日: 2026年07月08日 21:30
伝統的な植物性食品と持続可能な食事が心血管代謝疾患の予防に果たす役割とは―国際専門家グループによるコンセンサス声明を紹介
国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」には、貧困や飢餓の解消、健康、教育、平等、気候変動対策など幅広いテーマが含まれています。今回紹介するのは、こうしたSDGsの達成と、心血管代謝疾患(心臓病や糖尿病など)をはじめとする慢性疾患の予防とを結びつけて論じた、国際栄養学会と第28回世界臨床栄養学…
公開日: 2026年07月08日 21:29
食卓が心に届く?腸と脳をつなぐ栄養の話
毎日の食事が、気分や心の状態に関係しているとしたら、あなたはどう感じますか?近年、栄養学と精神医学が交差する「栄養精神医学」という分野が注目を集めています。2026年4月に国際学術誌『ニュートリエンツ』に掲載された研究レビューは、食事と不安・抑うつとの関わりについて、現時点での科学的知見を丁寧に整理…
公開日: 2026年05月31日 04:34