研究論文紹介記事一覧

発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る

同じ県で1年おきに起きた食中毒、遺伝子解析で「別の菌株」と判明――ゲノム解析が食中毒調査にもたらす精度 研究論文OpenAlex

同じ県で1年おきに起きた食中毒、遺伝子解析で「別の菌株」と判明――ゲノム解析が食中毒調査にもたらす精度

お弁当や仕出し料理が原因となる食中毒のニュースは珍しくありませんが、原因菌が「どこから来て、どう広がったのか」を正確に突き止めるのは簡単ではありません。今回紹介するのは、沖縄県で発生した2件のセレウス菌群による食中毒事例について、ゲノム(遺伝情報全体)を詳しく読み解くことで感染源の関係を調べた研究で…

公開日: 2026年08月31日 20:38

大腸がん・ポリープの早期発見に腸内細菌を活用する試み――便検査の新たな可能性を検証した総説 研究論文OpenAlex

大腸がん・ポリープの早期発見に腸内細菌を活用する試み――便検査の新たな可能性を検証した総説

大腸がんは世界で罹患数が3番目に多く、がん死亡数では2番目に多いとされています。年間190万人が新たに診断され、90万人以上が亡くなっているとの報告があります。日本を含むアジアや東ヨーロッパでは罹患率が高く、5年生存率もアジアでは46.5%とヨーロッパの89%以上に比べて低いとされ、その差は診断時の…

公開日: 2026年08月31日 20:37

老朽化した建物の給水設備が原因に―札幌のビルで発生したノロウイルスGII.17食中毒を検証した研究 研究論文OpenAlex

老朽化した建物の給水設備が原因に―札幌のビルで発生したノロウイルスGII.17食中毒を検証した研究

牡蠣などの二枚貝を介したノロウイルス食中毒はよく知られていますが、今回紹介する研究が扱っているのは少し違うケースです。北海道札幌市の商業ビルで2024年12月末から2025年1月初めにかけて発生した、水道水そのものが汚染されたことによる集団食中毒について、札幌市保健福祉局の研究チームが調査結果をまと…

公開日: 2026年08月31日 20:35

揚げ物の水分蒸発を早める『界面活性剤入り油』の仕組みとは——バッター衣の気泡と多孔構造から探る研究 研究論文OpenAlex

揚げ物の水分蒸発を早める『界面活性剤入り油』の仕組みとは——バッター衣の気泡と多孔構造から探る研究

から揚げやフライの衣は、揚げている間に水分が蒸発して多孔質な構造になり、あのサクサクとした食感が生まれます。この水分蒸発の速さや衣の構造は、使う油の性質によって変わることが知られていますが、なぜ油の違いがそうした差を生むのかは十分に解明されていませんでした。今回、フード・ハイドロコロイズ誌(2026…

公開日: 2026年08月31日 20:23

小麦好きの人が主食をエンドウ豆製品に置き換えると、おなかの不調は和らぐのか——日本人30人での臨床試験 研究論文OpenAlex

小麦好きの人が主食をエンドウ豆製品に置き換えると、おなかの不調は和らぐのか——日本人30人での臨床試験

パンや麺類などの小麦製品を食べると、セリアック病でも小麦アレルギーでもないのにお腹の張りや痛み、下痢や便秘といった症状が出る人がいることが知られており、これは「非セリアックグルテン過敏症(NCGS)」と呼ばれています。しかし診断が難しく、症状に心当たりがあっても小麦を食べ続けている人は少なくないと考…

公開日: 2026年08月31日 19:34

便を『壊す前』と『壊した後』で分けて調べたら見えてきた、腸内細菌どうしの物質のやりとり 研究論文OpenAlex

便を『壊す前』と『壊した後』で分けて調べたら見えてきた、腸内細菌どうしの物質のやりとり

私たちの腸の中には無数の細菌がすみ、互いに作った物質を分け合いながら生きています。ある菌が作った代謝物を別の菌が利用する『クロスフィーディング』と呼ばれる関係は、腸内細菌が織りなす生態系の重要な仕組みとされていますが、便を調べる従来の代謝物分析には大きな弱点がありました。便に含まれる物質の総量を測る…

公開日: 2026年08月31日 18:31

腸内の少数派どうしの会話? 大腸菌がビフィズス菌の代謝を『盗み聞き』する仕組みを発見 研究論文OpenAlex

腸内の少数派どうしの会話? 大腸菌がビフィズス菌の代謝を『盗み聞き』する仕組みを発見

私たちの腸には無数の細菌が暮らしていますが、その研究の多くはバクテロイデス門やバチロータ門といった数の多いグループに向けられてきました。一方で、大腸菌(Escherichia coli)やビフィズス菌(Bifidobacterium)のように腸内では数が少ない菌どうしが、実際にどうやり取りしているの…

公開日: 2026年08月31日 17:25

キタムラサキウニ、35年の観察でわかった「稚ウニが増えても親ウニは増えない」個体群動態 研究論文OpenAlex

キタムラサキウニ、35年の観察でわかった「稚ウニが増えても親ウニは増えない」個体群動態

寿司ネタとしてもおなじみのウニは、実は昆布などの海藻を食べて育つ生き物です。近年、日本各地の沿岸では海藻の群落(藻場)が減少・消失する「磯焼け」という現象が進み、ウニを含む沿岸生態系や漁業の持続可能性が懸念されています。北海道の研究機関に所属する研究者らは、北海道南西部・日本海側の島牧村で、キタムラ…

公開日: 2026年08月31日 17:24

早食いは2型糖尿病のリスクを高めるのか——静岡県の約9.9万人データから見えてきたこと 研究論文OpenAlex

早食いは2型糖尿病のリスクを高めるのか——静岡県の約9.9万人データから見えてきたこと

「よく噛んでゆっくり食べましょう」という助言は昔からよく耳にしますが、それが実際に糖尿病の発症とどう関係するのかを、大規模なデータで確かめた研究は意外に限られています。今回紹介するのは、日本の静岡県で長期間にわたって集められた健康診断データをもとに、早食いをはじめとする5つの食習慣と2型糖尿病発症と…

公開日: 2026年08月31日 17:15

飼育環境が卵の味を変える? ケージ飼育とケージフリー飼育で風味に違いという報告 研究論文OpenAlex

飼育環境が卵の味を変える? ケージ飼育とケージフリー飼育で風味に違いという報告

近年、農場動物の福祉(アニマルウェルフェア)は、持続可能なタンパク質生産を考えるうえで重要な要素として注目されています。採卵鶏の飼育方法についても、ケージ飼育からケージフリー飼育への移行が進みつつあります。ケージフリー飼育は、鶏がより広いスペースや設備を利用でき、自然な行動を取りやすくなる一方で、生…

公開日: 2026年08月29日 05:28

産後の腸管ペプチド『HD5』が多い母親ほど気分の落ち込みが軽い傾向、妊娠中の食事との関連も 研究論文OpenAlex

産後の腸管ペプチド『HD5』が多い母親ほど気分の落ち込みが軽い傾向、妊娠中の食事との関連も

出産後の女性の多くが経験する気分の落ち込みや不安は、産後うつなど深刻な問題につながることがあります。しかし現在の地域における早期ケア体制だけでは十分に予防できない場合があり、心理的・社会的なハードルが低い『日々の生活習慣によるセルフケア』のアプローチが求められています。今回、北海道大学の研究グループ…

公開日: 2026年08月29日 03:39

発酵生姜エキス「6-パラドール」の摂取と内臓脂肪・体重への影響を調べた臨床試験 研究論文OpenAlex

発酵生姜エキス「6-パラドール」の摂取と内臓脂肪・体重への影響を調べた臨床試験

生姜に含まれる成分の中でも、6-パラドールという物質には脂肪酸を分解する働きがあることがこれまでの研究で示されてきました。今回紹介する論文は、この6-パラドールを一定量含むように作られた発酵生姜エキスを、健常な日本人成人が12週間摂取した場合に、内臓脂肪や体重にどのような変化が見られるかを調べたラン…

公開日: 2026年08月29日 03:36