研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
栄養学は人工知能とどう組み合わさるのか——応用の広がりと残された課題を整理した研究解説
食事の内容を記録したり、栄養素の過不足を評価したりする作業は、実は非常に手間がかかります。従来の食事調査法(24時間思い出し法や食物摂取頻度調査など)は対象者の記憶に頼る部分が大きく、聞き取りには熟練した専門家が必要で、時間もかかるという課題が指摘されてきました。こうした地道な作業に人工知能(AI)…
公開日: 2026年09月08日 05:24
インドの魚類生産と水産物輸出、20年余りのデータで見えた成長と不安定さ
魚は世界的に需要が伸び続けている食品のひとつです。インドは長い海岸線と広大な排他的経済水域、さらに河川や貯水池、池、湿地といった内水面資源にも恵まれ、世界有数の水産大国とされています。今回紹介する研究は、2000年度から2024年度までの約25年間にわたる魚類生産量と水産物輸出のデータを統計的に分析…
公開日: 2026年09月08日 05:01
インド中部の在来タマリンド43系統を調査、果実の大きさや甘み・酸味に大きなばらつき
タマリンドはマメ科の樹木になる果実で、酸味と甘みを併せ持つ果肉が食品や調味料の原料として利用されています。しかし同じタマリンドでも木によって果実の大きさや味わいには差があり、どの系統が食用や加工用に優れているのかを見極めるには、系統ごとの特徴を科学的に比較する必要があります。今回、インドのチャッティ…
公開日: 2026年09月08日 04:50
黒ごまの色素メラニンを使ったジャガイモ用食用コーティングの研究
ジャガイモは収穫後、光にさらされると皮の内側で緑色の変化が進むことがあります。これは光の刺激でクロロフィル(葉緑素)が作られると同時に、α-ソラニンやα-チャコニンといった配糖体アルカロイドという物質が増えることが原因とされています。こうした緑化を防ぐために従来使われてきたのは石油由来のプラスチック…
公開日: 2026年09月08日 03:32
農業の近代化は食料安全保障をどう支えるのか、インドを事例に考える研究
世界の人口増加や気候変動、資源の劣化、食生活の変化が進むなかで、農業をどのように変えていけば食料の安定供給を保てるのかは、多くの国にとって重要な課題です。今回紹介する研究は、開発途上国の経済を支える基盤である農業に着目し、伝統的な自給的農業から、技術を活用し市場志向で持続可能性を意識した農業システム…
公開日: 2026年09月08日 01:31
トウジンビエの粉が『臭くなる』理由――保存性と栄養、両立の難しさを探る研究
トウジンビエ(パールミレット)は、乾燥地や半乾燥地でも育つ強さから「神の穀物」とも呼ばれる雑穀です。必須アミノ酸や食物繊維、鉄、亜鉛、健康に役立つとされる生理活性成分を豊富に含み、持続可能で栄養価の高い食料システムを支える作物として注目されてきました。ところが、この穀物を粉に挽いて商業的に利用しよう…
公開日: 2026年09月07日 20:24
食中毒の原因菌クロストリジウム・ボツリヌスとボツリヌス毒素について、現在わかっていること
瓶詰めや缶詰、真空パックの食品を扱ううえで、昔から警戒されてきた細菌のひとつにクロストリジウム・ボツリヌス(Clostridium botulinum)があります。土壌や水底の堆積物に広く存在するグラム陽性の芽胞形成菌で、酸素の乏しい環境で増殖し、ボツリヌス神経毒素(BoNT)と呼ばれる物質をつくり…
公開日: 2026年09月07日 05:33
廃棄されるトマトの搾りかすを、栄養価の高いパフスナックに変える研究
トマトはジュースやピューレ、ソースなどに加工される機会の多い野菜だが、その加工工程では必ず「トマトポマース」と呼ばれる搾りかす(皮や種が主成分)が出る。原料の重量に対して13〜15%ほどが廃棄物となり、世界全体では年間540万〜900万トンにも達すると見積もられている。このトマトポマースは食物繊維(…
公開日: 2026年09月07日 04:59
青い花から生まれる天然食品着色料――チョウマメの色素成分と抗酸化能を整理した研究
食品の見た目は味と同じくらい購買意欲を左右します。近年、合成着色料への懸念から植物由来の色素が注目される中で、鮮やかな青色を安定して出せる天然素材は業界にとって長年の課題でした。今回紹介する論文は、東南アジアなどで知られるマメ科植物チョウマメ(Clitoria ternatea L.)を取り上げ、そ…
公開日: 2026年09月07日 03:37
腐った野菜や果物にはどんな菌がいる?キトサンと緑茶を使った新しい保存コーティングの研究
買ってきた野菜や果物が数日でしなびたり傷んだりするのは、誰もが経験する身近な悩みです。この傷みの背後には目に見えない微生物の働きがありますが、実際にどんな菌が関わっているのかは意外と知られていません。インドのタミル・ナードゥ州にある研究機関の研究チームは、市場で腐敗したトマト・キュウリ・バナナ・ブド…
公開日: 2026年09月07日 03:35
インド北東部トリプラ州の発酵食に見る、部族の知恵と腸内環境の関係を探る研究
チューアック、ムイ・ボロック、ベルマ——耳慣れないこれらの名前は、インド北東部トリプラ州に暮らす部族コミュニティが代々受け継いできた発酵食品です。トリプラ州には政府に公認された部族コミュニティが19あり、州の人口407万人のうち31.8%を占めています。今回紹介する研究は、この地域の伝統発酵食品を、…
公開日: 2026年09月06日 22:23
インド北シッキムの野生キウイフルーツ、品種改良に使える系統を探す研究
キウイフルーツと聞くと、ニュージーランドや日本など各地で栽培されている果物を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし栽培品種のもとになる野生の遺伝資源は、寒冷で標高の高い地域にひっそりと自生していることがあります。今回紹介する研究は、インド北東部シッキム州の北シッキム県、標高の高いラチュンおよびラ…
公開日: 2026年09月06日 04:59