研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ヨーロッパ27カ国で「健康的で持続可能な食生活」を妨げるもの・支えるものを調べる大規模調査の計画
私たちが食べるものは、自分の健康だけでなく地球環境にも関わっています。論文の著者らは、ヨーロッパの現在のフードシステム(食料の生産から流通、消費までの一連の仕組み)が、人の健康と環境の両方を損なう方向に働いていると指摘しています。原著が引用する数字では、フードシステムは世界の温室効果ガス排出の26%…
公開日: 2026年10月02日 19:31
炎症性腸疾患に向けたフラボノイドのナノカプセル化——臨床応用をめざす「設計指針」の提案
植物に広く含まれるフラボノイド(ケルセチン、バイカリン、ヘスペリジン、カテキン類、アントシアニンなどを含む化合物群)は、腸内細菌の構成、腸のバリア機能、腸の局所的な免疫反応に働きかけることが知られています。著者らは、この性質から、潰瘍性大腸炎やクローン病などをまとめて指す炎症性腸疾患(IBD)に対す…
公開日: 2026年10月02日 10:01
心筋梗塞後の患者における超加工食品の摂取と脳卒中死亡リスク — Alpha Omega Cohortの前向き解析
すでに心臓や血管の病気を経験した人にとって、超加工食品を多く食べる食生活が死亡リスクにどう関わるのかは、はっきりしていませんでした。超加工食品とは、工業的な加工を重ねてつくられた食品を指す分類で、この研究では食品を加工の程度で分けるNova分類という仕組みにもとづいて特定されています。
公開日: 2026年10月02日 06:16
子どもの植物性食品中心の食事の「質」と心血管代謝の健康、血中代謝物、食費との関係を調べた研究
野菜や果物、豆類などの植物性食品を中心にした食事は健康によいとよく言われます。しかし著者らによれば、植物性食品中心の食事といっても中身はさまざまで、その「質」が子どもの心血管代謝の健康、体内の代謝の状態、そして食費とどう関係するのかを示す根拠はほとんどありませんでした。
公開日: 2026年10月02日 05:54
腎移植を受けた人の食事と尿中ブロミド排泄量——女性で死亡リスクとの関連を報告した研究の紹介
腎臓の移植を受けた人(腎移植レシピエント)は、移植後も生存率が十分に高いとは言えないことが知られています。研究チームは、その背景にある修正可能な要因の候補として「ブロミド(臭化物)の摂取が少ないこと」に着目しました。ブロミドは食品や飲料水などを通じて体内に取り込まれる物質で、尿として排泄されます。食…
公開日: 2026年10月01日 09:50
妊娠中と産後で異なる「食」の悩み — オランダの約1600人への調査が示したもの
妊娠中から産後1年ほどの時期の食事は、母親と子どもの健康に深く関わると考えられています。研究チームは導入部で、この時期の望ましい食事が妊娠糖尿病や妊娠高血圧、低出生体重、産後うつなどのリスク低下と結びつけて論じられてきた一方、高所得国では栄養が十分でない食生活が広くみられると整理しています。
公開日: 2026年09月30日 03:59
食事療法が生活にもたらす心理的負担を探る——先天代謝異常症をめぐる研究の紹介
先天代謝異常症は、体内で栄養素を分解・利用する仕組みの一部がうまく働かない、多様な希少疾患の総称です。その多くでは、医学的に処方された食事療法が治療の柱となります。食べられるものや量、摂取のタイミングが細かく定められ、それを長期にわたって守り続ける必要があります。
公開日: 2026年09月29日 07:11
海藻から複数の有用成分を一段の工程で取り出す試み ― 二相性の深共晶溶媒を用いた研究
褐藻類は、ゲル化や粘性の性質をもつ多糖のアルギン酸のほか、硫酸化多糖のフコイダン、糖アルコールのマンニトール、黄色系の色素フコキサンチンなど、用途の異なる成分を併せもつ原料です。しかし著者らによれば、現在の工業的な処理はアルギン酸を主な目的物とすることが多く、強いアルカリや酸を用いる処理に依存してい…
公開日: 2026年09月28日 10:10
複数のカビ毒を同時に浴びるとどうなるか——ヒトT細胞を使った組み合わせ毒性の研究
穀類やその加工品には、カビが作り出す有害物質「カビ毒(マイコトキシン)」が混入することがあります。なかでもフザリウム属というカビが作るボーベリシン(BEA)、エンニアチンB(ENN B)、モニリフォルミン(MON)の3種類は、分析技術が高感度になるにつれて穀物や飼料からしばしば検出されるようになった…
公開日: 2026年09月27日 07:53
ロボットハンドで扱ったトマトとイチゴの収穫後品質を多角的に調べた研究
収穫した野菜や果物を人の手ではなくロボットのハンド(グリッパー)でつかんで運ぶ技術は、収穫後の損失を減らす手段として期待されています。しかし機械が果実に加える力は、見た目では分からない内部の傷みを引き起こす可能性があり、その影響を確かめる必要があると研究チームは指摘しています。
公開日: 2026年09月27日 06:43
「肉のような名前」は消費者を惑わせるか——オランダの消費者を対象としたフォーカスグループ調査
植物由来の代替肉は、気候変動や人口増加といった課題に向き合う食料システムのなかで、食肉生産の環境負荷を減らす選択肢のひとつとして注目されてきました。論文によれば、こうした製品を口にするのは菜食主義の人だけでなく、肉を減らそうとする柔軟な食生活の人や、ふだん肉を食べる人にも広がっています。
公開日: 2026年09月26日 07:22
食品のたんぱく質量をより正確に計算するために:窒素-たんぱく質換算係数のデータベース「NiCE」
食品にどれだけたんぱく質が含まれているかを正確に求めるには、たんぱく質を構成するアミノ酸の量を足し合わせるか、食品に含まれる窒素の総量に適切な換算係数をかける方法があります。この換算係数は「窒素-たんぱく質換算係数(NCF)」と呼ばれ、窒素の量からたんぱく質の量を見積もるための倍率にあたります。
公開日: 2026年09月26日 06:00