研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
植物性食品は「脳の炎症」を抑えるのか——ヒトでの証拠と実用化の壁を整理した研究
ベリー類、緑茶、ウコン、豆類、きのこ類などに含まれる植物由来の成分が、脳の炎症(神経炎症)に関わっているのではないかという議論は近年よく見かけます。しかし「植物性食品は脳に良い」という一般論は、研究の問いとしてはあいまいすぎます。フロンティアーズ・イン・ニュートリション誌に2026年09月に掲載予定…
公開日: 2026年09月03日 05:32
サトウキビ工場に潜む微生物が作る多糖類、糖液の粘度を左右する仕組みとは
サトウキビから砂糖を作る工程では、搾汁した液を煮詰めて結晶化させますが、この過程で微生物が増殖し、糖液がねばつくトラブルが起きることがあります。米国農務省(USDA)農業研究局とジョージア大学の複合糖質研究センターの研究チームは、サトウキビ工場から分離されたロイコノストック属(Leuconostoc…
公開日: 2026年09月03日 05:30
太平洋の島国パラオで見えてきた「庭で野菜を育てる暮らし」と食事・健康の関係
肥満は世界各地で健康課題となっていますが、なかでも太平洋の島嶼国では深刻な状況が指摘されています。パラオ共和国もその一つです。一方で、都市部で家庭菜園を営む「アーバンガーデニング」が食生活や健康によい影響をもたらす可能性は、これまで欧米などの研究で報告されてきました。しかし、肥満危機に直面する太平洋…
公開日: 2026年09月03日 05:29
高齢期の食事は『みんな同じ』でいいのか——遺伝子・代謝・腸内細菌から個別化する栄養研究のいま
世界の60歳以上人口は2020年の10億人から2030年に14億人、2050年には21億人へ増えると見込まれており、なかでも80歳以上の「超高齢層」は2050年までに4億人を超えて3倍に増えるとされています。こうした高齢化と歩調を合わせるように、心血管疾患やがん、糖尿病といった慢性の非感染性疾患は世…
公開日: 2026年09月03日 05:00
ステビア由来甘味料は砂糖の代わりになるか——味と使い勝手の科学を整理した研究
ステビアは南米原産の植物で、その葉に含まれる「ステビオール配糖体(SGs)」という成分が砂糖の200〜450倍ともいわれる甘さを持つことから、低糖・無糖食品の甘味料として世界中で使われています。しかし実際には、苦み、甘さの後引き、甘草(リコリス)のような独特の後味、飲み物や食品にしたときの物足りない…
公開日: 2026年09月03日 04:58
福島の森でキノコ栽培は再開できるか 露地の菌床栽培2種で放射性セシウムを測定
キノコは山の恵みとして親しまれてきた食材ですが、2011年の福島第一原発事故以降、放射性セシウムによる汚染が野外での栽培や採取を難しくしてきました。特に、土壌や落ち葉に直接触れる形で屋外に菌床を置く「露地の菌床栽培」については、キノコがどれくらい放射性セシウムを取り込むのかが十分にわかっておらず、栽…
公開日: 2026年09月02日 06:28
肌の測定器でカロテノイド摂取量はわかるのか 米国8地域での検証研究
にんじんやほうれん草、トマトなどに含まれる色素成分「カロテノイド」は、体内では抗酸化物質として働くことが知られており、摂取量の把握は栄養調査で重要視されてきました。しかし食事内容を思い出して記入する自己申告式の調査には限界があり、より簡便な方法として、皮膚に光を当てて測定する「反射分光法(RS)」を…
公開日: 2026年09月02日 05:39
「減塩」より「素材の味」?ラベル表現が食品の印象を左右する調査結果
減塩は現代の食生活で重要な課題とされていますが、「減塩」と表示された食品は「味が物足りないのでは」という先入観を招きやすく、消費者に選ばれにくいという壁があります。健康にいいはずの食品が、おいしさへの期待値を下げてしまうことで、かえって手に取られない――この研究は、そうした健康と美味しさのジレンマを…
公開日: 2026年09月02日 05:27
赤ちゃんの授乳観察スケール「NCAFS」は将来の食事や成長を予測できるのか——前向きコホート研究の結果
赤ちゃんへの授乳やミルクの与え方が、その後の食習慣や発育にどうつながるのかは、育児に関わる誰もが気になるテーマです。授乳中の親子のやり取りを観察して数値化する「Nursing Child Assessment Feeding Scale(NCAFS)」という評価尺度は、臨床や研究の現場で長年使われて…
公開日: 2026年09月02日 05:25
レジスタントスターチの種類によって腸内細菌の反応が異なる可能性、米コーネル大などが解析
難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)は、小腸で消化されずに大腸まで届き、そこに棲む腸内細菌のエサになる食物繊維の一種です。腸内環境や代謝の健康に関連するとされ、食事による介入方法として注目されてきました。ただし、レジスタントスターチには物理的・化学的性質が異なる複数のタイプがあり、それぞれが腸内…
公開日: 2026年09月01日 23:20
ホウレンソウの仲間「ツルムラサキホウレンソウ」で試された、ナノゼオライトを使う徐放性チッ素肥料の研究
化学肥料として畑にまかれるチッ素は、作物に吸収されずに雨水とともに流れ出たり、ガスとして大気中に逃げたりすることが少なくありません。特に一般的な尿素肥料は、土に入れてから10〜15日ほどで急速に溶け出してしまうため、作物が必要とするタイミングと供給のタイミングがずれやすいという課題があります。こうし…
公開日: 2026年08月31日 21:39
赤身肉・加工肉を控える食事と死亡リスク:約100万人を27年追跡した研究から
牛肉やハム、ソーセージといった赤身肉・加工肉の摂取を控えるべきだという指導は多くの食事ガイドラインに登場します。では、鶏肉や魚だけを食べる「白身肉のみ」の食事や、肉を一切食べない「ベジタリアン」の食事は、実際に死亡リスクの低さと関連しているのでしょうか。アメリカがん協会(American Cance…
公開日: 2026年08月31日 18:38