研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
ヨーロッパ4地域で発酵食品は誰がどれだけ食べているか――PIMENTO研究による大規模調査
ヨーグルトやチーズ、パン、ワイン、ビール、コーヒー、チョコレートなど、微生物の働きを利用して作られる発酵食品は、ヨーロッパの食生活に深く根付いています。しかし、ヨーロッパ全体で人々がどの発酵食品をどれくらい口にしているのかを、同じ基準でまとめたデータはほとんどありませんでした。著者らによれば、これま…
公開日: 2026年10月16日 21:38
142年分の保存チーズから読み解く、スイス伝統チーズの微生物の移り変わり
チーズづくりは、自然に起こる発酵に頼っていた時代から、現在の標準化された製法へと長い歴史をたどってきました。研究チームによると、とりわけ大きな変化は直近の100年ほどの間に起きており、その背景には微生物学や製造技術の進歩があります。こうした変化はチーズの中にすむ細菌やウイルスの集まり(微生物群集)に…
公開日: 2026年10月13日 04:43
多価不飽和脂肪酸と統合失調症・双極性障害の関わりを、仕組み・遺伝・臨床の証拠から整理する総説
統合失調症や双極性障害では、血液などに含まれる多価不飽和脂肪酸(PUFA)の量が変わっていることや、脂肪酸の代謝に関わる遺伝子の違いと発症リスクとの関連が報告されてきました。著者らはこうした背景から、PUFAの代謝とこれらの精神疾患との関係を示す証拠を幅広く集めて整理する総説をまとめています。
公開日: 2026年10月09日 04:54
アフリカ系の人々の腸内細菌・短鎖脂肪酸と2型糖尿病の関連は、暮らす地域によって異なるか
腸内に住む細菌の集まり(腸内細菌叢)と、細菌が食物繊維などを分解して作る「短鎖脂肪酸」は、2型糖尿病との関わりが指摘されています。特に、食物繊維の多い食事から超加工食品の多い食事へと食生活が移り変わる中で、この関係が注目されています。
公開日: 2026年10月09日 01:46
糖の摂取と口・全身の健康との関連をまとめた研究
研究チームは、糖の摂取が口の健康と全身の健康にどのように関連するのかを、既存の研究を横断して調べました。特に、食品や飲料に加えられた糖や、砂糖などで甘くした飲料に着目し、歯科での予防を全身の健康と結びつけて考えることを目的としています。
公開日: 2026年10月04日 20:30
夜勤中の食事と血糖はどう変わるか――実際の職場で測った観察研究の報告
夜勤などの交代制勤務は、欧州連合の就業者の21%が従事しているとされ、スイスでも約60万人が交代制や恒常的な夜勤といった不規則な勤務時間で働いていると論文は紹介しています。夜間の光を浴び、遅い時間に食事をとり、睡眠時間が削られることで、体内時計が外の環境のリズムとずれる「概日リズムのずれ(サーカディ…
公開日: 2026年09月30日 19:42
食品のたんぱく質量をより正確に計算するために:窒素-たんぱく質換算係数のデータベース「NiCE」
食品にどれだけたんぱく質が含まれているかを正確に求めるには、たんぱく質を構成するアミノ酸の量を足し合わせるか、食品に含まれる窒素の総量に適切な換算係数をかける方法があります。この換算係数は「窒素-たんぱく質換算係数(NCF)」と呼ばれ、窒素の量からたんぱく質の量を見積もるための倍率にあたります。
公開日: 2026年09月26日 06:00
排便回数が多く軟らかい便に悩む健康な成人を対象に、加熱処理した乳酸菌の「ポストバイオティクス」の効果を検証した研究
おなかの調子の悩みは、必ずしも病気と診断される段階だけに生じるものではありません。研究チームは、便が軟らかく排便回数が多いものの、下痢と診断される基準には当てはまらない人がいることに着目しました。こうした状態は医学的な診断がつかなくても、本人が感じる生活の質を下げることがあると論文は説明しています。
公開日: 2026年09月25日 05:54
尿に含まれる「におい成分」から腎結石の手がかりを探る研究
腎結石は、先進国では生涯のうちに10〜15%の人が経験するとされる頻度の高い病気で、近年その発症は増加傾向にあると報告されています。結石は、尿に溶けている成分が溶けきれる限界を超えたときに結晶が生まれ、それが集まることでできます。食事や運動量、水分のとり方といった生活習慣が関わると考えられていますが…
公開日: 2026年09月25日 04:42
世界各地のソバを遺伝的に特徴づける——170系統のコレクションが示した多様性の地理
ソバ(Fagopyrum esculentum Moench)は、栄養価の高さや生態系への貢献、輪作や土壌の健全性への利点から評価されてきた作物です。生育期間が3〜4か月と短く、蜜源となって花粉媒介者を支え、人の食事ではグルテンを含まない穀類の代替になります。フランスのガレット、アルプスのピッツォッ…
公開日: 2026年09月24日 08:53
ミツバチの腸内で糖の分布を測る「生きたセンサー」——共生細菌を改変して微小スケールの勾配を可視化
ミツバチの腸には、比較的単純で種類の限られた細菌の集まり(腸内細菌叢)が暮らしています。研究チームによれば、この細菌叢はミツバチの栄養や病原体への抵抗力、免疫などに関わることが知られています。ところが、その細菌たちが腸の中で実際にどんな栄養環境に置かれているのかは、これまでよく分かっていませんでした…
公開日: 2026年09月24日 08:35
ヒ素で汚染された土壌で、土着の微生物がトウモロコシを守る――温室ポット試験からの報告
ヒ素は自然界に存在する有害な半金属で、人に対する発がん性物質として分類されています。通常の土壌では濃度は低い水準にとどまりますが、自然由来あるいは人間活動によって高濃度に汚染された場所も存在します。ヒ素が農地にあると作物の生育が妨げられるだけでなく、作物を通じて人がヒ素を取り込む経路にもなるため、汚…
公開日: 2026年09月20日 05:49