研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
SSRI服用中の体重増加と腸内細菌 ― 仮説の枠組みを整理したレビュー
うつ病は世界で人口の約4%が影響を受けるとされる、頻度が高く生活への負担も大きい病気です。その薬物治療の中心にあるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬です。SSRIは神経の隙間でセロトニンが回収されるのを妨げ、セロトニンによる情報伝達を強めることで、抑うつや不安の症状を和ら…
公開日: 2026年09月29日 11:33
腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸と免疫のつながり――総説論文の紹介
自己免疫疾患や自己炎症性疾患は近年、とくに先進国で増えています。著者らは、現在の推計では自己免疫疾患が世界人口のおよそ8〜10%に影響しているとしたうえで、この増加の背景に環境や生活習慣の変化、とりわけ食生活の変化があるのではないかという問題意識から論を起こしています。食物繊維や植物性食品を多く含む…
公開日: 2026年09月29日 05:34
口腔リクプランと ビタミンD・心理的要因の関わりを整理した文献レビュー
口の中の粘膜に慢性的な炎症が起こる病気として、口腔リクプラン(oral lichen planus、OLP)が知られています。著者らの説明によれば、これはTリンパ球という免疫細胞が関わる病気で、行き過ぎた自己免疫反応によって粘膜の最も深い層にある細胞(基底層のケラチノサイト)が死んでいくと考えられて…
公開日: 2026年09月29日 05:02
食事成分はマイクロRNAを介して炎症性の皮膚疾患に働きかけるか——総説論文が整理した現状
乾癬、アトピー性皮膚炎、化膿性汗腺炎といった炎症性・自己免疫性の皮膚疾患は、免疫、遺伝、環境が絡み合って起こるため治療が難しい疾患です。近年注目されているのが、マイクロRNA(miRNA)と呼ばれる分子の働きです。著者らの説明によれば、miRNAは19〜25塩基ほどの短い一本鎖RNAで、細胞の中でメ…
公開日: 2026年09月28日 22:49
赤や黄の色素をもつ植物6種を比べる──ベタレインとポリフェノールの組成と生物活性の関係を調べた研究
食後に血糖値が急に上がる状態や、糖とタンパク質が酵素によらずに結びついてできる「終末糖化産物(AGEs)」の生成は、互いに関係しながら体に負担をかける現象として知られています。研究チームは、こうした過程に関わる二つの消化酵素に着目しました。α-アミラーゼはデンプンの分解を始める酵素、α-グルコシダー…
公開日: 2026年09月28日 21:31
食事・栄養素は子宮内膜症にどう関わるか——最新研究をまとめた文献レビュー
子宮内膜症は、子宮の内側を覆う組織(子宮内膜の腺と支持組織)が子宮の外側で育ってしまう、慢性の炎症性でホルモンに左右される病気です。著者らによれば、生殖年齢の女性のおよそ10%にみられ、月経痛が強い人では30〜40%に及ぶと報告されています。慢性的な骨盤の痛み、月経痛、性交時の痛み、疲労感、抑うつ、…
公開日: 2026年09月28日 08:57
低温真空調理(スーヴィード)と蒸し調理で緑黄色野菜の成分はどう変わるか——ポリフェノール・ミネラル・抗酸化能を比べた研究
アスパラガス、ブロッコリー、ホウレンソウ、ケールといった緑色の野菜には、ポリフェノールやミネラルなど、体内のはたらきに関わる成分が多く含まれています。ただしこうした成分の量や性質は、加熱などの調理工程によって変化します。
公開日: 2026年09月26日 22:38
高たんぱく食は腎臓の働きにどう影響するか——総説論文の紹介
たんぱく質は、体の組織をつくり修復し、酵素やホルモンをつくるうえで欠かせない栄養素です。著者らによれば、世界保健機関は成人に理想体重1kgあたり1日0.83g以上のたんぱく質を推奨していますが、上限の許容量は定めていません。論文では、標準的な推奨量を超える摂取——おおむね体重1kgあたり1日1.2〜…
公開日: 2026年09月26日 22:26
ポーランドの蜂蜜市場を六つの視点から読み解く研究
ポーランドは欧州でも有数の蜂蜜生産国であり、著者らによれば毎年世界の上位10か国に入る規模を持ちます。一方で国内消費量は西欧の加盟国と比べて低い水準にとどまるとされています。また養蜂は蜂蜜だけでなく、プロポリスや蜜ろう、花粉といった生産物をもたらし、さらに受粉という生態系サービスを通じて農業の基盤も…
公開日: 2026年09月26日 07:18
お茶の淹れ方と淹れた後の扱いが、カテキンの量と安定性を左右する
緑茶や紅茶に含まれるカテキンは、お茶の渋みや抗酸化性に関わる成分として知られています。しかし、同じ茶葉を使っても、湯の温度や水の性質、淹れた後の扱い方によって、実際に飲む液体の中にどれだけのカテキンが含まれ、それがどれだけ保たれるのかは変わり得ます。
公開日: 2026年09月25日 07:26
お茶・牛乳・米飲料で仕込んだコンブチャ――素材と種菌の違いが発酵にもたらす変化
コンブチャは、細菌と酵母が共生する種菌「SCOBY(スコビー)」を使って紅茶を発酵させた飲料です。近年は紅茶以外の材料を使った発酵飲料への関心も高まっていますが、著者らによれば、紅茶以外を基質(発酵のもとになる材料)にした場合にどうなるかについての知見はまだ限られています。また、地域の異なるSCOB…
公開日: 2026年09月25日 05:59
有機栽培ライ麦のアラビノキシラン、品種と栽培環境で何が変わるか
研究チームは、有機栽培された冬ライ麦の穀粒と、そこから得られる低灰分(低抽出率)のライ麦粉に含まれる「アラビノキシラン」に注目しました。アラビノキシランは穀物の細胞壁をつくる多糖類の一種で、食品としての加工特性や栄養特性に関わる成分です。
公開日: 2026年09月24日 22:16