研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
食べ物は体内のGLP-1分泌にどう働きかけるのか:栄養と腸内細菌の経路を整理した総説
GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、食事をとると腸から分泌されるホルモンです。血糖値が高いときにインスリンの分泌を促し、胃から腸へ食べ物が送られる速さを緩やかにし、食欲を抑える働きがあることが、これまでの研究で示されてきました。このように食後のインスリン分泌を助ける腸のホルモンは「インクレチン…
公開日: 2026年10月11日 06:03
ポーランド北東部の40〜65歳を対象に、果物・野菜、魚、砂糖入り飲料の摂取頻度と社会人口学的要因を調べた横断研究
心血管疾患は世界で死亡と障害の主要な原因であり、食習慣はそのなかでも変えられる危険因子の一つとされています。世界保健機関(WHO)は、心血管疾患の予防策として、果物と野菜を1日あたり合計400グラム以上(およそ5皿分)とること、オメガ3脂肪酸の供給源として魚を定期的に食べること、単純糖類や砂糖入り飲…
公開日: 2026年10月03日 08:05
ポーランドの若年成人における超加工食品の摂取量と主な供給源を調べた横断研究
超加工食品(UPF)とは、食品から抽出・加工された成分(たんぱく質分離物、加工デンプン、硬化油脂など)を主な原料とする工業的な配合食品で、香料・着色料・乳化剤といった見た目や風味を整えるための添加物を含むことが多いものを指します。研究チームは、食品を加工の性質・程度・目的によって4群に分けるNOVA…
公開日: 2026年10月03日 07:56
ヨーロッパ27カ国で「健康的で持続可能な食生活」を妨げるもの・支えるものを調べる大規模調査の計画
私たちが食べるものは、自分の健康だけでなく地球環境にも関わっています。論文の著者らは、ヨーロッパの現在のフードシステム(食料の生産から流通、消費までの一連の仕組み)が、人の健康と環境の両方を損なう方向に働いていると指摘しています。原著が引用する数字では、フードシステムは世界の温室効果ガス排出の26%…
公開日: 2026年10月02日 19:31
緑アスパラガスに付着・内在する細菌の種類を調べた研究 — ヨーロッパで初めて確認された Pseudomonas gorinensis
アスパラガスは栄養に富む野菜ですが、どのような細菌が一緒に存在しているかによって日持ち(棚持ち)や食品としての安全性が左右されます。それにもかかわらず、病気の症状が出ていない健全なアスパラガスにどんな細菌がすみついているのかについては、これまで情報が限られていました。
公開日: 2026年10月02日 10:16
食事の質と心の状態の関係を探る——479人の食習慣と疲労・抑うつ・ストレスの調査
気分の落ち込みやストレス、疲労感といった心の負担は、生活の質を下げ社会的な費用も大きい問題として注目されています。こうした背景のもと、食事の質が脳の働きと関係するという研究が積み重なり、食事は心の健康を支えうる「変えられる要素」として関心を集めてきました。
公開日: 2026年10月02日 06:38
地中海の樹木カロブ(イナゴマメ)の成分と働きを整理した総説
イナゴマメ(学名 Ceratonia siliqua L.、英語ではカロブツリーと呼ばれます)は、マメ科の常緑樹で、もともと地中海沿岸が原産地です。現在は世界各地で栽培が広がっています。古くから家畜のえさや天然の甘味料として利用されてきた植物ですが、著者らによれば、近年は栄養面・医薬面・産業面で多機…
公開日: 2026年10月01日 21:28
サルコペニア肥満とは何か——概念・診断・管理をめぐる総説の紹介
この論文は、「サルコペニア肥満」と呼ばれる状態について、現時点でわかっていることを整理することを目的としています。サルコペニア肥満とは、体脂肪が過剰である一方で、骨格筋の量と機能が低下している状態を指します。太っていることと筋肉が衰えていることは一見すると逆の問題のようですが、この二つが同じ人に同時…
公開日: 2026年09月30日 20:47
高たんぱく食は腎臓にどう影響するか — ヒトと動物、世代ごとの研究をまとめた総説
近年、減量や筋肉の維持、代謝の改善を期待して、たんぱく質を多くとる食事(高たんぱく食)への関心が世界的に高まっています。著者らによれば、健康な成人に推奨される摂取量は体重1kgあたり1日0.8gで、これを25%以上超える1.0g/kg/日超が「高たんぱく」と定義されます。ただし欧米の通常の食事はすで…
公開日: 2026年09月30日 20:10
香辛料の有効成分は「どんな食品に入れるか」で働きが変わる — 食品マトリックスの役割をめぐる総説
ターメリック、シナモン、ショウガ、クローブといった香辛料は、風味づけや保存の役割を担うだけでなく、ポリフェノールやフェノール酸、フラボノイド、クルクミノイド、ジンゲロール、フェニルプロパノイド類など、植物由来の生理活性成分をきわめて豊富に含む素材として知られています。著者らは、これまでの研究でこうし…
公開日: 2026年09月30日 07:43
SSRI服用中の体重増加と腸内細菌 ― 仮説の枠組みを整理したレビュー
うつ病は世界で人口の約4%が影響を受けるとされる、頻度が高く生活への負担も大きい病気です。その薬物治療の中心にあるのが、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)と呼ばれる薬です。SSRIは神経の隙間でセロトニンが回収されるのを妨げ、セロトニンによる情報伝達を強めることで、抑うつや不安の症状を和ら…
公開日: 2026年09月29日 11:33
腸内細菌がつくる短鎖脂肪酸と免疫のつながり――総説論文の紹介
自己免疫疾患や自己炎症性疾患は近年、とくに先進国で増えています。著者らは、現在の推計では自己免疫疾患が世界人口のおよそ8〜10%に影響しているとしたうえで、この増加の背景に環境や生活習慣の変化、とりわけ食生活の変化があるのではないかという問題意識から論を起こしています。食物繊維や植物性食品を多く含む…
公開日: 2026年09月29日 05:34