研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
チーズの塩を見直す——ナトリウム低減をめぐる研究の整理
チーズづくりに使われる食塩(塩化ナトリウム、NaCl)は、単に塩味をつけるための材料ではありません。論文によれば、食塩は風味づけのほか、微生物のコントロール、水分の調整、組織(テクスチャー)の形成、製品の安全性、そして日持ちのよさといった複数の役割を同時に担っています。
公開日: 2026年09月24日 22:10
乳脂肪を分けて使う——オリーブオイルを固める素材としての可能性を探った研究
バターなどに使われる乳脂肪は、飽和脂肪酸を多く含む一方で、乳製品らしい風味や口どけをもたらす素材です。近年は世界保健機関(WHO)が脂肪全体の摂取を総エネルギーの30%未満、飽和脂肪酸は10%未満に抑えるよう勧めており、パーム油やヤシ油のような固形脂肪に代わる仕組みづくりが課題になっています。
公開日: 2026年09月23日 05:05
食事と遺伝子の相互作用から考えるがん予防――ニュートリゲノミクスとエピジェネティクス研究の総説
がんの発生には遺伝子そのものの変化だけでなく、環境や生活習慣、とりわけ食事によって引き起こされる「エピジェネティックな調節の乱れ」も関わると考えられています。エピジェネティクスとは、遺伝子の配列そのものは変えずに、その働き方(遺伝子が読み取られるかどうか)を調節するしくみのことです。
公開日: 2026年09月22日 21:47
子どもの「むし歯になりやすい食べ方」をどう測るか——4つの評価方法を比べた研究
むし歯は子どもや若者に最も多くみられる慢性の病気のひとつで、口の中の細菌のはたらきに食生活が影響することが知られています。砂糖を頻繁にとることや加工された炭水化物の摂取が多いことはむし歯の増加と関係があり、逆に砂糖の少ない食生活はむし歯が少ないことと結びついていると、著者らは先行研究を引いて説明して…
公開日: 2026年09月22日 06:25
発酵食品の代謝データを共有可能にする取り組み — MetaboLightsへの登録支援とオンライン講習の報告
この資料は、欧州の生命科学データ基盤ELIXIRが2024〜2028年の計画として進める「生物多様性・食料安全保障・病原体」委託サービスの一部、作業パッケージ9(WP9)の活動報告です。WP9は「FAIRferm」と名づけられた実施研究で、食品の発酵過程で得られる微生物叢(マイクロバイオーム)と代謝…
公開日: 2026年09月22日 03:49
発酵食品の微生物・代謝物データを共有しやすくする ― ELIXIRの取り組み報告
この資料は、欧州のライフサイエンス研究基盤であるELIXIRが2024年から2028年にかけて進める「生物多様性・食料安全保障・病原体」に関する委託サービス計画の一部として実施されている取り組みの報告です。対象となる作業部会(WP9)は、「FAIRferm」と呼ばれる実装研究にあたり、食品の発酵過程…
公開日: 2026年09月22日 03:34
安定剤を使わないアイスクリームづくり――高圧処理と酵素処理を組み合わせた研究
アイスクリームは、氷の結晶、気泡、部分的にくっついた脂肪の粒が、濃縮された水分の中に散らばった複雑な構造をもつ食品です。そのなめらかな口あたりや、溶けにくさを保つために、一般には増粘剤・安定剤と呼ばれる添加物が少量使われます。しかし近年は、添加物表示を気にする消費者が増え、安定剤を使わない「クリーン…
公開日: 2026年09月18日 06:23
テーブルオリーブの主要フェノール化合物とトリテルペン酸を一度の分析でまとめて測る手法
地中海地域で古くから食べられてきたテーブルオリーブ(塩水などに漬けて食用にした加工オリーブ)は、現在では世界中で消費される商品になっています。論文によれば、2023/24年産の世界生産量と消費量はそれぞれ約280万トン、286万トンに達しています。著者らは、この果実が複数の生体機能性成分を消費者に届…
公開日: 2026年09月17日 09:06
テーブルオリーブ発酵から分離された乳酸菌の比較ゲノム解析
テーブルオリーブは地中海地域を代表する発酵野菜のひとつで、その発酵は主にラクティプランティバチルス属の乳酸菌によって進みます。研究チームによると、同じ属のLactiplantibacillus pentosusについてはゲノムレベルの研究が数多く行われてきた一方、オリーブ発酵に関わるLactipla…
公開日: 2026年09月14日 22:23
炎症性腸疾患と「動物性か植物性か」——タンパク質の種類をめぐる研究の現在地
世界の食生活では、この70年ほどでタンパク質の摂取量が増え続けてきました。著者らは、40か国を対象にした系統的レビューで、北欧やアジアの一部では10年ごとに総エネルギーに占めるタンパク質の割合が0.5〜0.7%(およそ4〜6グラム分)増えてきたと報告されていることを紹介しています。同時に、環境への配…
公開日: 2026年09月14日 00:52
野菜のパック内包装、酸素と二酸化炭素どちらが「呼吸の乱れ」の主犯か——レタスやトマトで検証した研究
サラダ用にカットされた野菜がパックの中でどのように「呼吸」しているか、気にしたことはあるだろうか。野菜や果物は収穫後も生きた組織として呼吸を続けており、酸素を取り込み二酸化炭素を排出する。この呼吸のバランスを表す指標が「呼吸商(RQ)」で、二酸化炭素の排出速度を酸素の消費速度で割った値として計算され…
公開日: 2026年09月07日 05:37
腸内細菌と代謝物から見る肥満研究:食事・薬・AIをつなぐ最新レビュー
肥満は単に食べ過ぎややせにくい体質という話では片づけられず、腸内に棲む微生物たちと私たちの体との複雑なやり取りが背景にあることが近年の研究で注目されています。今回紹介する総説論文は、腸内細菌叢(マイクロバイオーム)とそれらが作り出す代謝物(メタボローム)が、エネルギーバランスやインスリンの効き方、体…
公開日: 2026年09月03日 07:42