最新記事一覧
データに基づく独自の成分分析や、旬の食材・行事食のコラムなど、食品に関する最新記事をお届けします。
和菓子の日、脂質ほぼゼロでも糖質が主役の「甘い贈り物」
6月16日は「和菓子の日」。平安時代の仁明天皇が嘉祥元年(848年)のこの日、16個の菓子や餅を神前に供えて疫病退散を祈り、民にも菓子を賜ったという故事に由来する。以来、江戸時代には「嘉祥菓子」と呼ばれる菓子を配る風習が武家社会に広まり、明治に入って一度は途絶えたものの、昭和54年に全国和菓子協会が…
2026年06月15日 10:36
冷やすと甘みが引き立つ、6月のびわを冷蔵庫へ
冷蔵庫から出したばかりのびわを口に入れると、ひんやりした果汁とともに、ふわりと広がる甘さ。これは気のせいでも、夏の暑さに感覚が鋭くなったせいでもない。びわに含まれる果糖には、温度が低いほど甘みが強くなるという性質がある。果糖を比較的多く含むびわは、冷やすと果糖由来の甘みが引き立ちやすい。6月中旬、旬…
2026年06月15日 10:36
干すと何倍になるか——ぜんまい・切干しだいこんの凝縮と、生で活きるにんじん
干しぜんまいの鉄は生の約12.8倍、ゆで戻した切干しだいこんのカルシウムは生の約2.6倍——同じ「干す」という工程を経ても、凝縮の開きは食材によって驚くほど違う。この開きを知っておくと、目的に合った食材を選びやすくなる。なお、切干しだいこんの比較値は乾物をゆで戻した状態の数値であり、「干す」工程で凝…
2026年06月15日 10:36
皮を剥ぐだけで、鶏むねの脂質は約3分の1になる
鶏肉の脂質を抑えたいとき、部位選びと同じくらい効いてくる要素がある。皮の有無だ。食品成分表の数値を並べると、部位を変えるよりも皮を一枚外すほうが脂質を大きく減らせるケースがあることが、数字として浮かび上がる。
2026年06月15日 10:36
1枚から始まる、6月のしその底力
6月中旬、食卓にそっと添えられる薬味がある。冷奴の上、刺し身の脇、素麺の小皿。生のしその葉は1枚わずか約1g、存在感は控えめに見える。ところが今ちょうど旬を迎えた愛知産のしそを手に取ると、葉先まで鮮やかな緑でピンと張り、香りが指先にまとわりつくほど強い。この香りの正体はペリルアルデヒドという成分で、…
2026年06月15日 10:36
葉酸が多い食品、1位は酵母・2位タイはのり──B群が一緒に揃う理由
葉酸は、ビタミンB群の一種です。細胞の設計図であるDNAをつくるときに補酵素として働き、細胞が新しく生まれるのを支えます。赤血球の形成を助ける栄養素でもあり、この働きにはビタミンB12との連携が必要とされています。とくに胎児の正常な発育に関わるとされることから、妊娠を考える方や妊娠初期の方は意識的に…
2026年06月15日 10:36
100gで並ぶ、1尾で逆転する——青魚のEPA・DHA実力差
青魚を選ぶとき、何を基準にしていますか。まいわし(生干し)、さんま(皮つき・生)、ぶり(成魚・生)の3品は、日本食品標準成分表(八訂)の可食部100gあたりでEPA・DHA合計が2,500mg以上記録されています。一方、ごまさば(生)はDHAの値はあるものの八訂にEPAの収載がなく、まあじ(皮つき・…
2026年06月15日 10:36
昆布が糖アルコール上位に並ぶ逆説——ヨウ素の量にも目を向ける
「う蝕(虫歯)の原因になりにくい」という特性をもつ甘味料のグループがあります。糖アルコールと呼ばれる成分で、砂糖と同じように甘みをもちながら、消化管で吸収されにくい性質をもつため、低カロリー甘味料として食品に使われています。キシリトール・ソルビトール・マルチトール・エリスリトールなどがその代表例です…
2026年06月15日 10:36
プロリンが多い食品、実は食卓に並ばない素材ばかり
アミノ酸の一種「プロリン」について、日本食品標準成分表(八訂)のデータを上位から見ていくと、あることに気づきます。並んでいるのは日常の食卓に「そのまま」乗る食品ではなく、加工・抽出された産業的な素材が中心なのです。
2026年06月15日 10:36
乳酸1位はヨーグルトより牛肉?ビーフジャーキーが教える乳酸の「二つの源」
日本食品標準成分表(八訂)のデータを見ると、乳酸を最も多く含む食品は牛の干し肉=ビーフジャーキーです。乳酸といえば発酵食品に多いイメージがありますが、データのトップに立つのは発酵とは無縁の干し肉——その答えが、乳酸という物質の本質を教えてくれます。
2026年06月12日 21:59
軽いのに満ちる、6月のたこを食卓へ
六月も中旬に入り、市場の魚介コーナーにずっしりとした足を広げた皮つきの生のまだこが並んでいます。包丁を入れるとき指に伝わってくる独特の弾力、加熱すればふわりと立ちのぼってくる磯の香り——たこは見た目のインパクトとは裏腹に、食卓に上がると不思議なほどすっきりと胃に収まる食材です。
2026年06月12日 21:59
水との関わり方で決まる——ブロッコリーのビタミンCが消えるとき、増えるとき
ゆでたブロッコリーを鍋から引き上げた後、残ったお湯がうっすら黄緑色に濁っていることがある。あの色はクロロフィル(葉緑素)が溶け出したものだが、ビタミンCも水とともに溶け出している。日本食品標準成分表(八訂)のデータを並べると、調理法によってビタミンCの残存量に大きな差がつく。失われるのは熱のせいでは…
2026年06月12日 21:59
カリウム最多の食品が「減塩塩」という逆説
カリウムは、体の細胞一つひとつの中にある主要なミネラルです。細胞内の水分バランス(浸透圧)を保ち、正常な血圧の維持に関わる栄養素として知られています。成人の体内に約200gあり、その大部分が細胞の内側に存在します。神経の働きや筋肉の収縮にも関与しているとされる、体の基盤を支える成分です。
2026年06月12日 21:59
乾燥卵が1・2位、レバーも上位に——アラキドン酸が多い食品の意外な顔ぶれ
「アラキドン酸」という名前は耳慣れないかもしれませんが、私たちの体の細胞膜を構成する脂肪の一種です。n-6系(えぬろくけい)の多価不飽和脂肪酸に分類され、体内ではプロスタグランジンやロイコトリエンといった、ごく微量で炎症・血圧・平滑筋の収縮などに関わるホルモン様物質の材料になることが知られています。…
2026年06月12日 21:59
食べられるのは15%だけ?廃棄率85%のさざえと意外な仲間たち
食品を調理するとき、皮をむいたり骨を取り除いたりして捨てる部分があります。廃棄率とは、食品全体の重さに対して、そうした「食べない部分」が占める割合のことです。殻つきの貝なら殻、野菜なら皮や芯——廃棄率が高いほど、購入した食品のうち実際に口に入る量が少なくなります。食材を選んで使いこなすうえで知ってお…
2026年06月11日 20:20
初夏の新ごぼう、しなやかな香りと5.7gの底力
6月の中旬に差しかかるこの時期、青果売り場で細く白い肌をした束が並ぶようになる。新ごぼうだ。晩秋から冬にかけて出回る秋ごぼうと同じ根菜でありながら、春から初夏にかけて若いうちに掘り上げられたごぼう 根 生は、皮が薄く香りが穏やかで、やわらかい。まさに今が旬の走りから盛りへと移る時季にあたる。
2026年06月11日 20:20
調味料の塩分、数字で選べば減らせる
みそ汁一杯、炒め物のひとかけの醤油。毎日くり返す小さな調味の積み重ねが、塩分摂取量を大きく左右する。ふだん感覚で選んでいるなら、どの調味料をどれだけ使うかを「数字で選ぶ」に変えるだけで、食卓の塩分バランスは着実に動く。
2026年06月11日 20:20
大豆製品、どれを選ぶ?たんぱく質と脂質の実力比較
豆腐・納豆・油揚げ——どれも同じ大豆から作られるのに、100gあたりのたんぱく質は5gから23gまで大きく開きがある。製法の違いがこれほどの数値の差を生む。
2026年06月11日 19:56
礼文の海から届く、6月のウニが輝くわけ
6月の上旬、北海道の礼文島・利尻島の漁港が静かに活気づく。生ウニ、とりわけエゾバフンウニの漁が本格的に始まる時期だ。ウニの旬は産地によって異なるが、道北の礼文・利尻エリアでは6月から8月にかけてが最盛期にあたる。今まさに走りの鮮度が市場に出回る、食べどきの入り口である。
2026年06月11日 19:56
骨とエネルギーを支えるリン、意外な食品が上位に
リンは、カルシウムとともに骨や歯の主要な構成要素であり、体重の約1%を占める体内に最も多いミネラルの一つです。さらに、体のあらゆる細胞でエネルギーをやり取りする高エネルギーリン酸化合物(ATPなど)の素材として、また細胞膜のリン脂質の構成成分としても広く使われています。まさに体の土台を支える栄養素で…
2026年06月11日 08:32