代謝機能障害関連脂肪性肝疾患患者におけるビタミンD欠乏とトランジエントエラストグラフィで評価した肝線維化との関連
BMC内分泌疾患
・目的:MASLD患者におけるビタミンD欠乏と肝線維化の関連を検討
・対象:ドバイのKing's College Hospital LondonでFibroScanと血清25(OH)D測定を90日以内に実施したMASLD成人患者301名(平均年齢41.75±8.90歳、男性50.5%)
・方法:後ろ向き横断研究、FibroScanによる肝硬度測定(LSM)・controlled attenuation parameter(CAP)・腹部超音波所見を評価、カイ二乗検定・ノンパラメトリック検定・多変量ロジスティック回帰を実施
・結果:ビタミンD欠乏69.76%、線維化はF0-F1が80.83%、F2が14.98%、F3が3.48%、F4が0.69%。ビタミンD欠乏は線維化ステージ(p=0.01)・脂肪肝重症度(p=0.01)・代謝症候群(p<0.01)と有意関連。BMI・糖尿病/前糖尿病・高血圧・脂質異常症とは非有意。多変量解析では臨床的に重要な線維化との独立関連なし(aOR 0.89, 95%CI 0.44-1.80, p=0.754)。年齢増加(aOR 1.05)と男性(aOR 6.23)が独立関連因子
・限界:後ろ向き横断研究のため因果関係は証明できず、前向き研究が必要
掲載日: 2026年08月31日
/ 収集: 2026年09月01日 19:24
異なる乾燥方法がバナメイエビの肉質および特徴的風味成分に及ぼす影響
フード・フロンティアーズ
・目的:異なる乾燥方法がバナメイエビ(Pacific white shrimp)の肉質・風味形成に及ぼす影響を比較
・対象:生鮮エビ(対照)、真空凍結乾燥(VFD)、加熱併用真空凍結乾燥(HAFD)、熱風乾燥(HAD)、エアフライ併用乾燥(AFD)の5条件
・方法:一般成分、色調、テクスチャー、遊離アミノ酸、5′-ヌクレオチド、有機酸、電子舌・電子鼻による官能フィンガープリント、HS-SPME-GC-MSによる揮発性成分分析
・結果:乾燥によりタンパク質・脂質・灰分が濃縮、色・テクスチャーが変化。VFDは最も明るい色調で色差最大、HAD・AFDは硬さ・付着性が増大。HAFDは総遊離アミノ酸・うま味アミノ酸・GMP・等価うま味濃度(51.35g MSG/100g)が最高。VFDは総5′-ヌクレオチド保持が最高、HADはコハク酸生成量・有機酸由来呈味活性が最高。HADは総ピラジン・エステル・アルコール・ケトン量が最高、AFDはアルデヒド量が最高。揮発性成分51種を同定
・限界:記載なし
掲載日: 2026年08月31日
/ 収集: 2026年09月01日 19:24
月刊誌『栄養と料理』の目次にみる健康・栄養情報の変遷
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】90年にわたり健康・栄養情報を発信してきた月刊誌『栄養と料理』の目次データをもとに、健康・栄養情報の変遷と時代背景を明らかにすることを目的とした。本報告では、とくに疾病・症状および栄養・食品成分に関連する用語に着目し、それらの出現頻度から昭和・平成・令和における時代ごとの変化を検討した。 【方法】昭和10年6月から令和8年3月までに刊行された月刊誌『栄養と料理』計92巻1,074冊の目次をテキストデータ化し、53,913レコードについて KH Coder を用いて形態素解析および頻度集計を行った。抽出語のうち、脚気、がん、高血圧、生活習慣病、糖尿病などを疾病関連語として抽出し、各語の出現頻度および出現年を集計して経年変化を検討した。さらに、ビタミン、ミネラル、食物繊維、エネルギー、食塩など栄養素や食品成分に関連する語についても栄養関連語として抽出し、疾病関連語との共起関係を分析した。 【結果】疾病関連語の出現頻度には時代による変化が認められた。「糖尿病」「高血圧」など戦前から継続して出現する語、「結核」「脚気」など特定の時代の社会状況や栄養課題を反映する語、「骨粗鬆症」「認知症」「メタボ」など平成以降に増加した現代型疾病・健康概念、「成人病」から「生活習慣病」へ、「痴呆」から「認知症」への変更にみられる疾病名称の変化など、複数の変遷パターンが認められた。栄養関連語についても時代による変化が認められ、疾病関連語との共起関係から、特定の疾病と栄養関連語における時代ごとの出現頻度について相関が確認できた。これらの背景をあわせて考察することで、『栄養と料理』の目次情報から、時代ごとの社会的健康課題や健康・栄養情報の変化をとらえられることが示唆された。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 19:20
高校家庭科におけるヨウ素デンプン反応の発展
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】ヨウ素デンプン反応は理科や家庭科学習でよく用いられる実験の一つである。茶色の溶液が青紫色などに変化することから、生徒の興味・関心をひきつけやすい実験である。家庭科では食品中の栄養素検出実験としてよく活用されてきたが、高校家庭科の文脈の中では単なる成分分析ではなく、生活や文化との結びつきを意識しなくてはならない。そこで、日本の食文化と関連が深い麹が持つ糖質分解反応に着目した。ヨウ素デンプン反応の実験に麹を導入し、古くからの食品加工や麹を利用したレシピと関連付けた深い学びを達成するための実験の検討や高校生向けの実践を行った。 【方法】実験室で使用していない新品の試験管やバイアル瓶に、各濃度に調製した片栗粉溶液とヨウ素含有うがい薬(ムンディファーマ株式会社、イソジン)を加え、ヨウ素デンプン反応により青紫色に呈色させた。その後、酵素源として米麹(太子食品工業株式会社、太子の生こうじ)を加え、青紫色が退色していく過程の温度や加える麹の量の影響を把握し、確実に生徒が実験に成功する条件や実験方法の検討を行った。また、実験の有用性を検討するために、高校生を対象に実験を行ってもらい、実験方法の適用性を検証した。 【結果・考察】ヨウ素デンプン反応の青紫色が徐々に退色することで、米麹がデンプンを分解していることを容易に理解することができた。また、退色挙動は温度と米麹の量である程度制御することができ、1時間(50分)の授業における短時間の実践も可能であることがわかった。また、試薬を使用しないことから、調理室での実践が可能である。当日は実際に高校生に実践した結果について詳細に報告する。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 19:20
県産野菜・海藻素材の元素組成と機能性成分からみた品質変動要因の検討
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】青森県産の野菜・海藻素材の品質は、部位、品種、貯蔵、加工、採取場所などの条件で変動する可能性がある。本研究では、ナガイモを部位・加工形態、カボチャを品種・貯蔵・加熱加工、モズク類を採取場所による品質変動モデルとし、元素組成と機能性成分分析を組み合わせて品質差に関わる要因を整理し、原料特性・加工適性評価に資する知見を得ることを目的とした。 【方法】ナガイモ、カボチャ、モズク類を供試し、各素材で上記条件の違いを評価した。各試料は凍結乾燥後に粉砕し、ゲルマニウムを内部標準物質として添加して測定用ターゲットを作製し、青森県量子科学センター(QSC)で粒子線励起X線分析(PIXE)に供した。また、ナガイモのγ-アミノ酪酸(GABA)、カボチャの総カロテノイド、モズク類の総ポリフェノール量と抗酸化力を分析した。 【結果・考察】各素材でカリウム(K)が主要元素の一つとして検出され、リン(P)、塩素(Cl)、カルシウム(Ca)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)等の元素組成は素材および条件により異なる傾向がみられた。ナガイモではCl、Ca等の一部元素に部位差がみられ、すりおろし後に冷凍した試料でGABA含有量が高い傾向を示した。カボチャでは品種、貯蔵期間と加熱処理に伴い、Ca等の一部元素が変動する傾向がみられ、総カロテノイド含量は貯蔵に伴い増加し、特に24~43日で高い値を示した。モズク類では採取場所により元素組成、総ポリフェノール量と抗酸化力が異なる傾向がみられた。以上より、元素組成と機能性成分分析の組み合わせは、県産野菜・海藻素材の品質変動要因を整理し、原料選定や加工条件検討に資する補助的手法となる可能性が示唆された。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 14:20
近年の巻き寿司における具材の多様化と栄養学的特性
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】従来の和食文化における巻き寿司は、かんぴょう、高野豆腐(厚焼き玉子)、干し椎茸の含め煮、きゅうり、穴子、桜でんぶ等を基本具材とすることが多い。しかし近年では、洋風や中華風の要素を取り入れた多様な巻き寿司がみられる。本研究では、株式会社音羽と梅花女子大学食文化学科との産学連携授業において、2024~2026年に商品化された福巻きを対象とし、その具材の傾向および栄養学的特性について調査・分析を行った。 【方法】福巻きは、旬の食材を用いた7種類の具材による中太巻き(丸かぶり)とし、学生が各月の旬やイベントを基に考案・試作を行った。その中から各月一品を選定し、産学連携先において調理人の指導のもと再試作・調整を行い、おいしさや彩り、外観、食材バランス、生産性を考慮して月限定商品として販売した。これらを対象に、食材構成および栄養価について分析し、近年の巻き寿司の傾向について検討した。 【結果】具材には、フライとタルタルソース、サラダチキン、ベーコン、チーズ、アスパラガス、パプリカ、サニーレタス等の洋風要素に加え、調味料やピリ辛味など中国・韓国風要素を取り入れたものも認められた。一方で、しゃぶしゃぶ、天ぷら、きんぴら、漬物、大葉、練り梅、柚子など和風要素も多く用いられていた。栄養学的特性としては、使用する具材によって、食物繊維、カリウム、カルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンE等の含量が高値を示した。特に、野菜類や根菜類を多く用いたものでは、抗酸化作用や機能性への寄与が期待された。以上より、近年の福巻きは食材の組み合わせも、和洋要素を融合した多様な内容となっており、おいしさや見栄えに加え、健康志向を反映した食品であることが示唆された。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 14:20
調理中における廃棄部位を削減したレシピの開発
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】2030年までに持続可能でより良い世界の実現を目指す国際目標であるSDGsにおいて、「食品ロス削減」は重要な課題の一つとして位置づけられている。我が国では、家庭系食品ロスの中でも過剰除去(本来可食である部分の廃棄)の割合が高いことが課題である。そこで本研究では、食品ロス削減に着目し、野菜等の廃棄部位を有効活用した新たなレシピを考案し、食材料費の削減および廃棄量の低減効果、さらに栄養価への影響について総合的に検討することを目的とした。【方法】日常的に摂取される野菜料理について一般的なレシピを作成した後、通常は廃棄される部位(皮、芯、葉など)を活用したレシピへと展開した。各レシピについて、栄養価、廃棄量、食材料費を算出し、廃棄部位活用前後で比較検討を行った。【結果・考察】8品のレシピについて比較した結果、廃棄部位活用後は、レチノール活性当量、ビタミンB₂およびB₁₂などのビタミン類や、カリウムなどの無機質の増加が認められた。特に、大根の葉や皮、じゃがいもやにんじんの皮、キャベツの芯を活用したレシピにおいては、栄養価の向上がみられ、これらの部位の有効性が示唆された。また、廃棄量の削減にも寄与しており、資源の有効利用の観点からも意義があると考えられる。食材料費については、1品あたり平均6.8円の削減が認められ、すべてのレシピにおいて費用抑制効果が確認された。先行研究においても廃棄部位にはビタミンや食物繊維、抗酸化成分が豊富に含まれることが報告されており、本研究はそれを実践的に裏付ける結果となった。今後は、廃棄部位に含まれる栄養素や抗酸化物質の詳細な分析を進め、レシピ活用の有効性をさらに明確にする必要がある。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 14:20
阿波晩茶由来乳酸菌を用いた乳酸発酵米調製におけるGABA生成条件の検討
日本調理科学会大会研究発表要旨集
【目的】近年,米粉や米加工品の開発に加え,乳酸菌を利用した発酵食品の研究が進められており,食品への機能性付与,特にγ-アミノ酪酸(GABA)に注目が集まっている。一方,徳島県の伝統的後発酵茶である阿波晩茶は乳酸菌によって発酵が進行することが知られている。本研究では,阿波晩茶から分離された Levilactobacillus brevis AWA2225を用いて米浸漬液の乳酸発酵による発酵米の調製を試み,GABA生成に及ぼす培養条件の影響について検討を行った。 【方法】 L. brevis AWA2225をMRS寒天培地で30℃,72 h培養した。pH4.0~6.0に調製したMRS液体培地に滅菌水で懸濁した乳酸菌液を接種し,30℃で24hおよび48h培養後のOD 660 を測定し,増殖の確認を行った。発酵米は,米の浸漬液に1%MSGおよび乳酸菌懸濁液を加え30℃で培養して調製し,pHの変化を指標として乳酸菌の発酵性を確認した。発酵米の浸漬液は除タンパク処理後,有機酸分析および遊離アミノ酸分析により機能性成分を測定した。なお,乳酸菌無添加培養の試料を対照とし比較検討を行った。 【結果・考察】 L. brevis AWA2225の十分な増殖には48h程度を要したが,雑菌増殖のリスクを考慮し,24h培養条件を中心に検討した。30℃,24h培養後の発酵米浸漬液のpHは5.5付近まで低下し,乳酸などの有機酸が検出された。また, L. brevis AWA2225添加によりGABAの生成量が増加する傾向がみられ,MSG添加量の増加に伴い,さらに増加することが示唆された。 L. brevis AWA2225を用いた発酵米は日常摂取するGABA含有食品としての利用の可能性が示唆された。
掲載日: 2026年09月01日
/ 収集: 2026年09月01日 10:20
コンベヤベルト上での飛行時間型点群を用いた冷凍カツオの非接触3D形態計測と体重推定
機関リポジトリデータベース(IRDB)
・研究目的:水産科学・水産加工における魚体サイズ・体重の正確かつスケーラブルな測定手法の開発
・対象:冷凍カツオ(Katsuwonus pelamis)207個体
・方法:飛行時間型(ToF)カメラによる非接触3D画像システムで尾叉長・体高・体幅を測定し、機械学習(ランダムフォレスト回帰)により体重を推定、手動計測との比較
・主要結果:3D計測による平均絶対誤差(MAE)は尾叉長1.43 cm、体高0.59 cm、体幅0.52 cm(尾叉長25-75 cmの範囲)
・尾叉長・体高・体幅を組み合わせた体重推定モデルが最高精度を達成し、体重7 kgまでの魚でMAE 0.20 kg
・尾叉長のみのモデルより大幅に精度向上
・推定体重の分布は手動計測体重と有意差なく、専門家による市場等級判定(一致率73.9%)より高い一致率(80.7%)を達成
・限界:記載なし(プルーフオブコンセプト段階)
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
食卓の多様性:日本におけるハラール学校給食提供に向けたインクルージョンの模索と課題
学術機関リポジトリデータベース(IRDB)
・目的:日本の公立小学校給食制度が宗教的・文化的食事ニーズ(特にイスラム教徒)に対応できていない構造的・文化的障壁を検討
・対象:群馬県館林市(ロヒンギャ系ムスリムコミュニティ)、および試験的ハラール給食を導入した境町の事例
・方法:歴史的分析、家庭への聞き取り、学校関係者へのインタビューを実施
・結果:国レベルの宗教的配慮制度がなく、アレルギー対応と異なり宗教的食事ニーズは個別学校任せになっている。制度の硬直性、行政の縦割り、画一性重視の姿勢が実施を阻害。境町の事例では物流上の制約と社会的反発も発生
・提言:政府補助による地域主導のハラール給食提供、栄養基準の柔軟化、アレルギー対応に類似した仕組みの導入、宗教リテラシー教育のカリキュラム組み込みを提案
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
凍結乾燥がダディ(Dadih)ベース機能性飲料の官能・理化学的・微生物学的特性に及ぼす影響
ジャーナル・オブ・ヘルス・アンド・ニュートリション・リサーチ
・目的:インドネシア西スマトラの伝統的発酵水牛乳製品ダディに対する凍結乾燥処理の影響を評価
・方法:生ダディと-20℃予備凍結後に凍結乾燥した粉末ダディを比較。近似組成・水分活性(理化学的)、色彩(L*, a*, b*、物理的)、訓練された10名パネリストによる官能評価、乳酸菌(LAB)総数(微生物学的)を測定
・結果:凍結乾燥により水分含量は80.56%から2.57%へ、水分活性は0.92から0.21へ有意に低下し保存安定性・貯蔵性が向上。水分除去により主要栄養素の相対濃度が増加。色彩パラメータに有意な変化はなく外観品質は保持。官能評価では酸味がやや増加し乳・発酵香がわずかに減少。LAB総数は1.0×10^8 CFU/gから7.5×10^5 CFU/gへ約3桁減少
・限界:凍結乾燥後のLAB数はプロバイオティクス有効性に推奨される最低水準(10^6~10^7 CFU/g)をやや下回り、機能的生存性の一部喪失が示唆される
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
マウスにおけるノジュラリンRの急性毒性と無毒性量(NOAEL)
トキシンズ
・目的:シアノバクテリア毒素ノジュラリンRのマウスにおける急性毒性を評価
・対象:マウス、腹腔内投与および経口投与(クリームチーズに混入し自発摂取させる方法)
・方法:腹腔内投与によるLD50測定、経口投与によるLD50を初めて測定(クリームチーズを用いた自発摂取法)、既報のミクロシスチンLRのデータと比較
・結果:腹腔内投与のLD50は50µg/kgで既報と一致/経口投与のLD50は7.5mg/kgで、ミクロシスチンLRの経口LD50(10.9mg/kg)と近い値/食品安全評価でノジュラリンにミクロシスチンの毒性データを代用することは妥当と考えられる
・限界:慢性曝露リスクを評価するための反復投与経口試験が今後必要
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
スポーツ用食品サプリメントにおける水銀含有量とスクリーニング曝露評価
トキシクス
・研究目的:スポーツ用食品サプリメントの水銀(Hg)含有量測定と曝露リスクのスクリーニング評価
・対象:ポーランド市場で入手可能なスポーツ関連食品サプリメント50製品
・方法:原子吸光分析(AMA-254)による総水銀量測定、製造元推奨最大1日摂取量に基づく曝露評価
・結果:Hg含有量中央値9.008 µg/kg(四分位範囲5.287-21.938 µg/kg、範囲0.395-51.694 µg/kg)、製品カテゴリー間に有意差なし
・結果:全製品がEU規制上限値0.1 mg/kgを下回った
・結果:無機水銀100%想定シナリオでは体重100kg成人の標的有害指数(THQ)は全て1未満
・結果:メチル水銀100%想定の保守的シナリオでは最大推奨摂取量300g/日のゲル製品3種でTHQ値1.040-1.551となったが、耐容週間摂取量に対する寄与率は55.98-83.51%で100%未満
・限界:総水銀のみ測定しており、種別(無機・有機)分析は行っていないため上限推定値にとどまる
・結論:規制適合性判定には摂取量に基づく曝露評価と水銀種別分析による継続的モニタリングが必要
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
地中海式食事の遵守と体組成の再考:2型糖尿病および高血圧患者を対象とした3年間の前向き観察研究
ニュートリエンツ
- 研究目的:2型糖尿病と高血圧を併発する成人における地中海式食事(MeDi)遵守度、体組成、栄養士による継続フォローアップの影響を検討
- 対象:クロアチア・スプリット大学病院外来の2型糖尿病・高血圧患者158名
- 方法:3年間の前向き観察研究、多周波生体電気インピーダンス法による体組成測定、Mediterranean Diet Serving Score(MDSS)による食事遵守度評価、腎機能・代謝指標の標準検査、定期フォローアップ有無による層別解析
- 主要結果:体重・BMI・ウエスト周囲径・筋肉量・骨格筋指数・位相角が有意に低下(p<0.001)、脂質プロファイル改善(総コレステロール・LDL低下、HDL上昇)、一方でクレアチニン・尿素上昇とeGFR低下により腎機能は悪化、心血管疾患発症は有意に増加、MeDi高遵守達成者は17.8%のみ、定期フォローアップ群はMDSSスコア・遵守度・位相角が有意に高値
- 限界:脂質改善は食事によるものか薬物治療による影響か区別できない可能性、観察研究のため因果関係の特定に限界
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
統合的インビトロ・インシリコ研究によるPersicaria odorata(Lour.)抽出物由来生理活性化合物のα-グルコシダーゼ阻害活性の探索
インターナショナル・ジャーナル・オブ・モレキュラー・サイエンシズ
・研究目的:Persicaria odorata抽出物中のどの生理活性化合物がα-グルコシダーゼ阻害の鍵を担うかを解明
・対象:P. odorataのメタノール抽出物および抽出物中の44化合物
・方法:インビトロ酵素阻害試験、Lineweaver-Burkプロット、分子ドッキング、分子動力学シミュレーション(500ns)、毒性予測を実施
・結果:抽出物は酵母α-グルコシダーゼを強力に阻害(IC50=0.31 µg/mL)、アカルボース(IC50=139.47 µg/mL)の450倍の効力
・結果:阻害様式は非競合的阻害であることが判明
・結果:フラボノイド系化合物プロシアニジンB(P9)とルチン(P19)が他化合物・アカルボースより有利な結合様式を示すと予測された
・結果:P9・P19と酵素の複合体は500nsシミュレーション中安定し、両化合物は低毒性のα-グルコシダーゼ阻害剤候補と予測された
・限界:純粋な生理活性化合物を用いたさらなる実験的検証が必要
・結論:P. odorataは2型糖尿病における食後高血糖管理のための代替食用植物として利用できる可能性がある
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
農工業地帯に居住するメキシコの子どもにおけるネオニコチノイド系および他農薬の食事性リスク
国際環境研究・公衆衛生誌
・目的:農工業地帯の未就学児における食品中ネオニコチノイド等農薬残留と食事性曝露を評価
・対象:メキシコ・ハリスコ州の4-5歳児23家庭の7日間食事記録に基づく食品18品目(31検体)
・方法:LC/ESI-MS/MSで236化合物を分析し、生食・加熱調理パターンと加工係数を考慮して週間曝露量を推定
・結果:87%の検体から残留農薬検出、34種の化合物(うちネオニコチノイド5種)、イミダクロプリドが最多検出。イチゴ・ラズベリー・リンゴ・ブドウ・トマトで残留量が高く、7検体がEU/米国/メキシコの残留基準超過。曝露の96%は生食由来
・限界:記載なし
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
調製法の違いによる冠突散囊菌発酵茯茶の色調および非揮発性代謝物プロファイルの差異
フーズ
・目的:液体発酵と固体発酵で製造した茯茶の可溶性成分を比較
・対象:液体発酵茶浸出液(LFt-D7)、固体発酵茶の水抽出液(SFt-D7)、未発酵滅菌茶抽出液(SHt-D0、対照)
・方法:CIELAB色差測定、テアフラビン・テアブラウニン・テアルビジン含量測定、LC-MS/MSによる代謝物プロファイリング、遊離アミノ酸・フラボノイド定量、Mantel解析
・結果:LFt-D7は赤褐色が濃く、テアフラビン・テアブラウニン高値、テアルビジン低値、CIELAB色差が大きい/LC-MS/MSで3群を分離、VIP>1かつp<0.05の注釈がLFt-D7 vs SHt-D0で221件、SFt-D7 vs SHt-D0で180件、LFt-D7 vs SFt-D7で203件検出/SFt-D7は遊離アミノ酸量が顕著に低い/LFt-D7は遊離アミノ酸プールが大きく、総フラボノイド含量が最高でフラバノール寄与が大きい/一部アルカロイド・フェノール酸系代謝物のピーク強度がLFt-D7で高い/代謝物モジュールと色素指標・CIELABパラメータ・総遊離アミノ酸・総フラボノイド含量に共変動あり
・限界:記載なし(本文中に明記なし)
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
接ぎ木ナス(Solanum melongena L.)の品質パラメータに関する性能研究
インターナショナル・ジャーナル・オブ・アドバンスド・バイオケミストリー・リサーチ
・目的:接ぎ木がナス果実の栄養・生化学的品質に及ぼす影響を評価
・方法:2021-22年および2022-23年作期にオリッサ農業技術大学(OUAT)にて、乱塊法(3反復)で穂木・台木10組み合わせ計8処理を検討
・結果:Utkal TariniまたはUtkal Anushree(穂木)とVNR-212またはSungro-704(台木)の組み合わせが無接ぎ木対照区や他組み合わせより多くの品質パラメータで優れた
・結果:T6(Utkal Tarini×VNR-212)はフェノール含量・亜鉛濃度が最高、T4(Utkal Anushree×VNR-212)はアントシアニン・アスコルビン酸・食物繊維含量が最高、T5(Utkal Anushree×Sungro-704)はリボフラビン・乾物含量が最高、T7(Utkal Tarini×Sungro-704)はビタミンA含量が最高
・結論:適合性の高い穂木と養分効率・耐病性に優れた台木の組み合わせによる接ぎ木は、ナス果実の抗酸化能(フェノール、アントシアニン、ビタミンC・E)やビタミン(A、B2)等の栄養密度を向上させる持続可能な手法である
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
イネ(Oryza sativa L.)における稈および収量関連形質の多変量解析による表現型多様性の評価
国際応用生化学研究ジャーナル
・目的:高収量と耐倒伏性を兼ね備えた優良系統の選抜指標を明らかにする
・対象:多様な親系統由来の高世代育種系統30系統
・方法:2025年雨季作にて13の耐倒伏性・収量関連形質を調査し主成分分析(PCA)を実施
・主要結果:12主成分のうち上位4成分で全変動の68.76%を説明、稈長・草丈・稈強度・稈の太さ・稈径・一穂籾数・穂重が遺伝的分化への主要寄与形質であり、ABL-1・ABL-7・ABL-8系統が高収量と耐倒伏性を両立する優良系統として選抜された
・限界:単一作期・単一環境での評価であり多地点評価が今後必要
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46
持続可能な食品保存料としての精油の最新知見:抗菌機序、送達システム、食品応用、産業的課題
フード・サイエンス・アンド・ヒューマン・ウェルネス
・目的:精油(EO)の食品保存料としての利用に関する最新知見を体系的に整理するレビュー
・内容:細菌膜破壊、病原性因子抑制、バイオフィルム形成阻害を含む抗菌機序を包括的に検討
・内容:EOの安定性・溶解性・放出制御を高める送達システム、および官能適合性や規制面など産業応用上の実際的課題を考察
・結果:EOは細胞膜破壊、酵素阻害、病原性因子抑制など複数機序により主要な食品由来病原菌・腐敗微生物に対し有意な抗菌活性を示す
・結果:先進的送達システムにより複雑な食品マトリクス中でのEOの安定性・生物学的利用能・放出制御が大きく改善し、実用上高い有効性を示す
・今後の課題:精油の標準化・ケモタイプ特性評価、食品マトリクスごとの送達システム最適化、スマートで持続可能な製剤開発、規制対応を伴う持続可能なスケールアップ
掲載日: 2026年08月01日
/ 収集: 2026年09月01日 04:46