研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
腸内細菌と脳のつながりから考える、食事によるアルツハイマー病対策の可能性
アルツハイマー病は高齢者の認知症の主な原因であり、記憶や認知機能が徐々に低下していく進行性の神経変性疾患です。近年、腸内に棲む多種多様な細菌の集まり(腸内細菌叢)が、脳の働きと密接に関わっているという研究が積み重なっており、アルツハイマー病の発症や進行を理解するうえで腸内細菌叢が重要な研究対象として…
公開日: 2026年08月31日 19:26
牛乳・ヨーグルト・チーズは口の健康を守るのか?乳製品の成分と口腔ケアをめぐる研究レビュー
むし歯や歯周炎は世界で35億人以上が抱えているとされ、その治療にかかる費用は年間4420億米ドルを超えるといわれています。フッ素塗布やシーラント(歯の溝を樹脂で埋める処置)といった専門的な予防法は効果が知られている一方、実際に受けている子どもの割合は必ずしも高くなく、誰でも手軽に取り入れられる予防策…
公開日: 2026年08月31日 18:34
便を『壊す前』と『壊した後』で分けて調べたら見えてきた、腸内細菌どうしの物質のやりとり
私たちの腸の中には無数の細菌がすみ、互いに作った物質を分け合いながら生きています。ある菌が作った代謝物を別の菌が利用する『クロスフィーディング』と呼ばれる関係は、腸内細菌が織りなす生態系の重要な仕組みとされていますが、便を調べる従来の代謝物分析には大きな弱点がありました。便に含まれる物質の総量を測る…
公開日: 2026年08月31日 18:31
乳酸菌がつくる「善玉物質」同士は足し算にならない――エンテロコッカス属の研究から
ヨーグルトなどの発酵食品に使われる乳酸菌は、生きた菌そのものだけでなく、菌が作り出す代謝産物にも注目が集まっています。こうした「ポストバイオティクス」と呼ばれる物質群には、抗菌作用を持つバクテリオシンや、発酵乳製品の食感や機能性に関わる菌体外多糖(エキソポリサッカライド、EPS)などが含まれます。ア…
公開日: 2026年08月31日 17:36
口の中の細菌と腸の細菌、そして子どもの肥満――中国の研究チームが調べた「つながり」
肥満は世界的に子どもの健康課題として広がっており、2012年から2023年にかけての小児肥満の有病率は2000年から2011年と比べて1.5倍に増加したと報告されています。子どもの頃の肥満は大人になっても続きやすく、糖尿病やがん、心代謝系の問題との関連も指摘されていますが、有効な予防・介入策はまだ十…
公開日: 2026年08月31日 17:33
腸内細菌の多様性で反応が変わる? 過体重成人を対象にした乳酸菌由来素材の臨床試験
腸内細菌の構成は人によって大きく異なります。同じ食品やサプリメントを摂っても、体重や代謝への影響が人によってまちまちなのは、この腸内細菌の個人差が関係しているのではないかという見方があります。今回紹介する研究は、過体重の成人を対象に、乳酸菌由来のパラプロバイオティクス素材「Lactiplantiba…
公開日: 2026年08月31日 17:32
全粒粉パンは食後の血糖上昇を抑えるか 前糖尿病の成人を対象にした管理食試験から
白いパンを全粒粉パンに変えるだけで、血糖値の上がり方は変わるのだろうか。米国オハイオ州立大学のJillian T. Piersonらの研究グループは、前糖尿病(糖尿病予備群)と判定された肥満傾向の成人39人を対象に、食事全体を厳密に管理したうえで全粒小麦パンと精製小麦(白い)パンの効果を比較するラン…
公開日: 2026年08月31日 17:02
小児セリアック病の子どもに地中海式食事の教育・料理教室・心理支援を組み合わせたら何が変わったか ランダム化比較試験の報告
セリアック病は、小麦などに含まれるグルテンの摂取によって腸に炎症が起きる病気で、現在の唯一の治療法は厳格なグルテンフリー食(グルテンを含まない食事)です。しかし、グルテンフリー食を守っているからといって、栄養状態が自動的に良くなるわけではないことが知られています。市販のグルテンフリー加工食品には飽和…
公開日: 2026年08月31日 15:27
潰瘍性大腸炎の寛解維持に、食物繊維ペクチンと吸着性の粘土カオリンは補助になりうるか——生物学的根拠を整理したレビュー
潰瘍性大腸炎(UC)は、寛解と再燃を繰り返す慢性の炎症性腸疾患です。薬による治療で症状が落ち着いた後も、長期にわたって寛解状態を維持することは大きな治療課題とされています。近年の研究では、腸内細菌と宿主の代謝的なやり取りの乱れ、短鎖脂肪酸(SCFA)産生の低下、腸の上皮細胞のエネルギー代謝の不調、腸…
公開日: 2026年08月31日 15:23
腸内細菌のバランスが体のエネルギー代謝を左右し、肥満に関わる可能性が報告される
肥満は世界的に増え続けている健康課題ですが、その背景には食事の内容だけでなく、腸内に棲む細菌叢(腸内フローラ)の乱れも関わっているのではないかという研究が進められています。今回紹介する論文は、腸内細菌がどのような経路で体のエネルギー代謝に影響し、エネルギーの『摂取』と『消費』のバランスを崩して肥満に…
公開日: 2026年08月31日 15:21
発酵食品、カナダではどう食べられている?4000人超調査で見えた消費実態と意識
チーズやヨーグルト、キムチや味噌など、発酵食品は世界各地の食文化に根付いています。近年、慢性疾患や自己免疫疾患がカナダで増加していることを背景に、長期的な健康を支える食事のあり方として発酵食品への関心が高まっているとされます。ただし、実際にカナダの人々がどれくらい発酵食品を食べ、どのように受け止めて…
公開日: 2026年08月31日 14:38
腸内細菌『プレボテラ属』はがんを助けるのか防ぐのか——消化管腫瘍研究の総説から
私たちの腸には無数の細菌がすみついており、その中の一種であるプレボテラ属(Prevotella)が近年、消化管がんの研究で注目されています。がんと腸内細菌の関係というと、これまでは口腔由来の細菌であるフソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)を扱った研究が中心で…
公開日: 2026年08月31日 14:32