研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
食物繊維はなぜ腸によいのか?腸内細菌の発酵と短鎖脂肪酸をめぐる研究
「食物繊維は腸によい」という話はよく耳にしますが、実際に腸の中で何が起きているのかを具体的に説明できる人は少ないかもしれません。今回紹介する研究は、腸内細菌が食物繊維を分解(発酵)する過程と、そこから生まれる短鎖脂肪酸(SCFA)という物質が、体の代謝や免疫にどう関わっているのかを整理したものです。
公開日: 2026年09月08日 01:28
腸内細菌のバランスが崩れると脂肪肝は進むのか——MASLDと腸肝軸をめぐる研究のいま
肝臓に脂肪がたまる代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD、かつてのNAFLDに相当する新しい呼び方)は、世界の成人の3割以上に見られるとされる非常にありふれた病気です。肥満や2型糖尿病の増加とともに今後も患者数は増えると見込まれており、単なる脂肪の蓄積にとどまらず、悪化すると脂肪肝炎(MASH)、…
公開日: 2026年09月07日 05:24
エチオピアの発酵唐辛子ペースト「アワゼ」に潜む酵母と乳酸菌を分子レベルで特定
唐辛子や香辛料を発酵させた調味料は世界各地にあるが、その発酵を実際に支えている微生物の顔ぶれは、意外と詳しく調べられていないことが多い。エチオピアの伝統的な香辛料ペースト「アワゼ(Awaze)」もその一つで、赤唐辛子やニンニク、赤タマネギ、複数のスパイスを混ぜ合わせて作られる発酵食品として親しまれて…
公開日: 2026年09月06日 22:24
インド北東部トリプラ州の発酵食に見る、部族の知恵と腸内環境の関係を探る研究
チューアック、ムイ・ボロック、ベルマ——耳慣れないこれらの名前は、インド北東部トリプラ州に暮らす部族コミュニティが代々受け継いできた発酵食品です。トリプラ州には政府に公認された部族コミュニティが19あり、州の人口407万人のうち31.8%を占めています。今回紹介する研究は、この地域の伝統発酵食品を、…
公開日: 2026年09月06日 22:23
ナツメの品種で酢の味と機能性はどう変わる?中国産7品種を比較した研究
ナツメ(jujube)を発酵させて作る「ナツメ酢」は、健康に良い発酵食品として注目されてきました。ただし、原料となるナツメの品種によって、出来上がる酢の成分や働き、香りがどう変わるのかについては、これまであまりよくわかっていませんでした。今回紹介する研究は、中国各地で栽培されている7種類のナツメ品種…
公開日: 2026年09月06日 20:23
漬物由来の乳酸菌で大豆粕を発酵させる試み——スターター菌株選抜の研究
家畜の飼料に使われる大豆粕は、たんぱく質源として重要な原料です。しかし大豆粕には消化を妨げる成分(抗栄養因子)が含まれており、これを乳酸菌で発酵させることで酸性化を進め、栄養的な質を高められる可能性があるとされています。今回紹介する研究は、こうした発酵に使える乳酸菌を、身近な発酵野菜から探し出そうと…
公開日: 2026年09月06日 05:37
食事パターンと腸内細菌のタイプ、組み合わせで見るとフレイルの差が9倍に――京丹後の高齢者研究
高齢期の心身の衰え「フレイル」には、食事の内容と腸内細菌の状態がそれぞれ関わることがこれまでの研究で示されてきました。しかし、この二つを同時に調べ、食事と腸内細菌がどのように絡み合ってフレイルに関係しているのかを検討した研究は、アジアの集団では十分に行われていませんでした。今回、京都府北部の長寿地域…
公開日: 2026年09月06日 04:49
腸内細菌に良いとされる食事パターンと腎結石リスクの関連――中国人成人を対象にした症例対照研究
腎結石(腎臓結石症)は再発率の高さで知られる疾患で、有効な対策をとらない場合10年以内の再発率は50%を超えるとされます。症状が出ないケースから、激しい痛みを伴う腎仙痛、血尿、急性腎障害、慢性腎臓病にまで至ることもあり、手術による治療が必要になる入院の割合は26%にのぼるという報告もあります。こうし…
公開日: 2026年09月05日 20:29
おからを二段階発酵させると、うま味アップ・苦味ダウン・抗酸化力4倍に――菌類と乳酸菌を組み合わせた研究
豆腐や豆乳をつくる過程で出る「おから」は、大豆1キログラムあたりほぼ同じ量(1〜1.2キログラム)が発生するとされ、世界全体では年間およそ1400万トンにものぼると見積もられています。食物繊維やたんぱく質、脂質を豊富に含む一方で、水分が80%を超えて傷みやすいこと、消化されにくいこと、そして風味が食…
公開日: 2026年09月05日 19:48
卵液を乳酸菌で発酵させると何が起きるのか——新しい食品素材としての可能性を探る研究
ヨーグルトやチーズのように、乳酸菌による発酵は牛乳の食感や風味、機能性を変える技術としてよく知られています。では同じことを卵で行うとどうなるのでしょうか。卵白・卵黄・全卵といった卵液は、優れたゲル化力や乳化力、起泡力を持つ食品原料でありながら、これまで乳酸菌発酵の対象としてはあまり研究されてきません…
公開日: 2026年09月05日 16:27
緑茶パウダーで甘酒はどう変わる?発酵もち米飲料の香りと機能性を調べた研究
もち米を発酵させて造る中国の伝統的な甘い醸造酒「甘酒(グルーティナスライスワイン)」は、独特の香りと甘みを持つ飲み物として親しまれています。今回紹介する研究では、この伝統的な甘酒に緑茶パウダーを加えて一緒に発酵させることで、香りや健康面に関わる性質がどのように変化するかを調べています。研究チームは貴…
公開日: 2026年09月05日 16:24
雲南省・石屏の『酸漿豆腐乳』はなぜあの香りになるのか——揮発性成分と微生物叢を科学的に調べた研究
中国には地域ごとに個性豊かな発酵豆腐がある。なかでも雲南省石屏(せきへい)で作られる『酸漿(さんしょう)発酵臭豆腐』は、豆腐乳を凝固させる際に一般的な塩化マグネシウムやにがりではなく、大豆ホエーを発酵させた酸漿(酸っぱい発酵液)を凝固剤として使う点が特徴的だ。この酸漿には土地固有の微生物が住み着いて…
公開日: 2026年09月05日 16:23