研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
プロバイオティクスの効果は「菌株ごと」に異なる――12件の研究をまとめた総説
プロバイオティクスとは、適切な量をとったときに宿主の健康に役立つとされる生きた微生物のことです。腸内にすむ微生物の集まり(腸内細菌叢)のバランスを整えたり、腸の壁の働きを支えたり、免疫の反応を調整したりする手段として、近年関心が高まっています。
公開日: 2026年09月25日 07:01
食事と腸内細菌は逆流性食道炎に関わるか——遺伝情報と臨床データを組み合わせた研究
胃の内容物が食道へ逆流し、胸やけや酸っぱいものがこみ上げる症状を起こす病気を胃食道逆流症(GERD)といいます。論文によれば、欧米では有病率が長く10〜20%の間で推移し、アジアでも過去10年で急激に増加してきました。生活の質を大きく損なううえ、逆流が続くと逆流性食道炎やバレット食道、食道腺がんへ進…
公開日: 2026年09月25日 06:50
酵母プロバイオティクス「ブラウディ酵母」を使った発酵飲料――素材ごとの働きの違いを整理した総説
発酵飲料は、プロバイオティクス(生きたまま腸に届いて健康に役立つとされる微生物)や体に働きかける成分を届ける手段として注目されています。ただし著者らは、その働きは微生物の性質だけで決まるものではなく、微生物・食品素材(マトリックス)・製造条件の相互作用によって大きく左右されると指摘しています。
公開日: 2026年09月25日 06:32
サハラ以南アフリカの伝統的な発酵穀物食品――プロバイオティクス、腸内細菌、健康に関する研究の現状を地図化する
サハラ以南アフリカでは、トウモロコシ、ソルガム、トウジンビエ、シコクビエ、テフといった穀物を自然に発酵させた食品が古くから日常的に食べられてきました。ナイジェリアなど西アフリカの粥「オギ」、南部アフリカの飲料「マヘウ」、タンザニアの「トグワ」、ガーナの「ケンケイ」、エチオピアやエリトリアの平たいパン…
公開日: 2026年09月25日 06:10
排便回数が多く軟らかい便に悩む健康な成人を対象に、加熱処理した乳酸菌の「ポストバイオティクス」の効果を検証した研究
おなかの調子の悩みは、必ずしも病気と診断される段階だけに生じるものではありません。研究チームは、便が軟らかく排便回数が多いものの、下痢と診断される基準には当てはまらない人がいることに着目しました。こうした状態は医学的な診断がつかなくても、本人が感じる生活の質を下げることがあると論文は説明しています。
公開日: 2026年09月25日 05:54
焼成発酵乳を使った新しいプロバイオティクス冷凍ヨーグルトの開発と特性評価
アイスクリームに比べて脂肪が少なく、生きた乳酸菌を含む冷凍ヨーグルトは、より健康的な冷菓として関心を集めています。この研究で著者らが着目したのは「焼成発酵乳(baked fermented milk、以下BFM)」と呼ばれる素材です。BFMは、牛乳を高温で長めに加熱してから乳酸菌で発酵させたもので、…
公開日: 2026年09月25日 05:39
チーズの塩を見直す——ナトリウム低減をめぐる研究の整理
チーズづくりに使われる食塩(塩化ナトリウム、NaCl)は、単に塩味をつけるための材料ではありません。論文によれば、食塩は風味づけのほか、微生物のコントロール、水分の調整、組織(テクスチャー)の形成、製品の安全性、そして日持ちのよさといった複数の役割を同時に担っています。
公開日: 2026年09月24日 22:10
宇宙変異株の乳酸菌がヨーグルトの質を高める――多糖の増産に着目した研究
乳酸菌などの微生物がつくり出す「菌体外多糖(EPS)」は、食品のとろみづけや乳化、ゲル化を助ける成分として食品産業で広く使われてきました。これまでは外部で製造したEPSを原料として加える方法が一般的でしたが、研究チームは、発酵の過程で乳酸菌自身にEPSをつくらせる「その場(in situ)生産」に注…
公開日: 2026年09月24日 17:34
塩分濃度の違いが豆チの微生物と香りをどう変えるか——中国の伝統的発酵大豆食品を微生物解析と代謝物解析で調べた研究
豆チ(トウチ)は、大豆を発酵させてつくる中国の伝統的な調味食品です。研究チームの説明によれば、その起源は漢代までさかのぼり、炒め物や魚・肉・野菜の料理、缶詰などの風味づけに広く使われてきました。使われる微生物の種類によっていくつかの型に分けられ、広東省の陽江豆チは、コウジカビ(アスペルギルス)を用い…
公開日: 2026年09月24日 08:32
腸内細菌由来の代謝物を介してアレルギー性喘息を和らげる乳酸菌の働き
アレルギー性喘息は喘息の中で最も多いタイプで、気道がふさがりやすくなり、粘液が過剰に作られ、好酸球という白血球が気道に集まって炎症を起こします。論文によれば、こうした反応の中心にあるのは「Th2細胞」と呼ばれる免疫細胞が優位になる状態で、そこから出るIL-4、IL-5、IL-13といった物質がアレル…
公開日: 2026年09月24日 08:10
腸内細菌と加齢性炎症からみる高齢者の心血管・代謝の健康——食事による介入戦略を整理した総説
世界的に高齢化が急速に進むなかで、心血管疾患やメタボリックシンドローム、2型糖尿病といった心血管・代謝系の病気の負担が増しています。著者らは、これらに共通する土台として「インフラメイジング(inflammageing)」に注目しました。これは加齢にともなって現れる、感染によらない慢性的で弱い炎症のこ…
公開日: 2026年09月23日 17:42
乳糖不耐症の成人における栄養状態と骨の健康——13件の観察研究をまとめた系統的レビュー
乳糖不耐症は、乳糖を分解する酵素ラクターゼが不足し、乳糖をうまく消化できない状態を指します。症状を避けるために乳製品を控える人は少なくありませんが、乳製品はカルシウム・ビタミンD・リンの供給源でもあるため、これらの摂取量や体内の状態が下がる可能性が指摘されてきました。
公開日: 2026年09月23日 17:28