研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
子どものアトピー性皮膚炎と「腸–皮膚軸」――栄養面のアプローチをめぐる総説
小児のアトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能の乱れを軸とする炎症性の皮膚疾患であり、全身の免疫や体内の細菌のはたらきとも関係があることが知られています。著者らはこの点に注目し、「腸–皮膚軸」と呼ばれる考え方を取り上げています。これは、乳幼児期の栄養、腸内細菌による代謝、腸のバリア機能、免疫の成熟といっ…
公開日: 2026年09月24日 22:25
砂糖入り飲料と子どもの肥満を「人生の経過」の視点から捉え直す総説
子どもの肥満は世界的な健康課題であり、その中でも砂糖入り飲料(SSB。砂糖などの甘味料を加えた清涼飲料水やジュース類)は、生活の工夫によって変えられる食事要因として重視されてきました。しかし著者らは、思春期の飲み物の選び方が、それ以前の人生で形づくられた食習慣とは切り離して論じられがちである点を課題…
公開日: 2026年09月23日 17:51
肝臓が出すホルモン様タンパク質「ヘパトカイン」が脂肪肝と2型糖尿病をつなぐ――総説論文の紹介
著者らは、代謝機能障害に関連する脂肪性肝疾患(MASLD)と2型糖尿病という二つの病気が、どのように互いを悪化させ合っているのかを、肝臓が分泌するタンパク質に注目して整理しました。MASLDは、以前は非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)と呼ばれていた病気で、画像検査や組織検査で肝臓に脂肪がたまっ…
公開日: 2026年09月19日 08:40
東欧産ペカンオイルとクルミオイルの脂肪酸組成と酸化の変化を比べた研究
ペカン(Carya illinoinensis)は本来ミシシッピ川流域や北メキシコを原産とする樹木で、脂質に富む食用の実と油のために古くから栽培されてきました。東欧には当初は観賞用として持ち込まれましたが、近年は油を採るための作物として関心が高まり、ルーマニアとモルドバ共和国では初の本格的な商業規模…
公開日: 2026年09月19日 07:18
食事由来の硝酸塩はどう働くのか──唾液と細菌が担う変換の仕組みを整理したレビュー
野菜などに含まれる無機硝酸塩は、栄養学のなかで長らく評価の定まりにくい成分でした。著者らによれば、かつては体内でのN-ニトロソ化合物生成に関わりうる物質として毒性の観点から扱われる一方、現在では「硝酸塩→亜硝酸塩→一酸化窒素」という経路を通じて生理的な働きをもつ生物活性成分としても認識されています。…
公開日: 2026年09月17日 14:39
慢性腎臓病にともなう認知機能の低下——臨床上の特徴と栄養管理の位置づけを整理した総説
慢性腎臓病(CKD)は、腎臓のはたらきが長期にわたって低下していく病気です。著者らは、この病気にともなって起こる認知機能の低下が、頻度が高く臨床的にも重要な合併症として、近年ますます認識されるようになっていると述べています。
公開日: 2026年09月17日 13:23
思春期の植物性食生活をめぐる論点の整理――心血管・代謝への利点と成長面の課題
著者らは、思春期を食習慣が定まっていく重要な時期としてとらえています。この時期は体の成長、骨に骨のミネラルが蓄えられていく過程(骨量の獲得)、そして脳神経の発達を支えるために、栄養素の必要量が高い状態が続きます。一方で、植物性中心の食生活を選ぶ若い世代は増えています。
公開日: 2026年09月17日 13:15
果実の搾りかすを活かした乾燥フルーツロールの試作と評価
ジュースやワインを製造すると、皮や種などが混ざった固形の残りかす(ポマス、搾りかす)が大量に生じます。著者らによれば、こうした搾りかすにはポリフェノールや食物繊維、有機酸などの成分が含まれており、単に廃棄するのではなく食品の材料として活かす道が探られてきました。
公開日: 2026年09月17日 08:42
ジュース搾りかすに残る成分を調べる——リンゴ・プラム・ニンジン・ビーツの搾汁残渣を食品素材として評価した研究
果汁・野菜ジュースを製造すると、果肉や皮などの固形分が「ポマース(搾りかす、搾汁残渣)」として大量に残ります。著者らによれば、リンゴ(品種ジョナサン)、ビーツ、ニンジン、プラムのポマースは、ポーランド、ドイツ、スペイン、ルーマニアといった生産国を中心に、ヨーロッパのジュース加工業から生じる主要な副産…
公開日: 2026年09月15日 18:36
ハンガリーのサワーチェリー在来品種を対象に、果実の色・総ポリフェノール量・香り成分を調べた研究
サワーチェリー(Prunus cerasus L.)は、東ヨーロッパや中央アジアなど温帯地域で広く栽培されている果樹です。研究チームによれば、ハンガリーは主要な生産地のひとつで、商品性を判断するうえで重視されるのは主に果実の色と風味の特徴、とりわけ甘味と酸味のバランスだとされています。
公開日: 2026年09月15日 06:51
血管の老化と酸化ストレス —— 抗酸化戦略は心血管の健康に役立つのか
心血管疾患は世界で最も多い死因であり、加齢はその主要な危険因子の一つです。著者らは、加齢に伴う血管の変化を理解するうえで鍵となるのが「細胞老化」と「酸化ストレス」の関係だと整理しています。細胞老化とは、細胞が分裂を止めて機能が変化した状態を指します。酸化ストレスとは、体内で生じる活性酸素などの反応性…
公開日: 2026年09月14日 16:56
「万人共通の食事療法」を超えて — 肥満治療における個別化栄養の現在地
この論文は、肥満の治療で長く使われてきた画一的な食事指導の限界を整理し、個人に合わせて食事を設計する「精密栄養(プレシジョン・ニュートリション)」という考え方を包括的に見渡すことを目的とした総説です。著者らは、生活習慣の改善が肥満治療の土台であることを前提としたうえで、同じ食事指導を受けても人によっ…
公開日: 2026年09月14日 00:04