最新記事一覧
データに基づく独自の成分分析や、旬の食材・行事食のコラムなど、食品に関する最新記事をお届けします。
冷やすと甘みが引き立つ、6月のびわを冷蔵庫へ
冷蔵庫から出したばかりのびわを口に入れると、ひんやりした果汁とともに、ふわりと広がる甘さ。これは気のせいでも、夏の暑さに感覚が鋭くなったせいでもない。びわに含まれる果糖には、温度が低いほど甘みが強くなるという性質がある。果糖を比較的多く含むびわは、冷やすと果糖由来の甘みが引き立ちやすい。6月中旬、旬…
2026年06月15日 10:36
1枚から始まる、6月のしその底力
6月中旬、食卓にそっと添えられる薬味がある。冷奴の上、刺し身の脇、素麺の小皿。生のしその葉は1枚わずか約1g、存在感は控えめに見える。ところが今ちょうど旬を迎えた愛知産のしそを手に取ると、葉先まで鮮やかな緑でピンと張り、香りが指先にまとわりつくほど強い。この香りの正体はペリルアルデヒドという成分で、…
2026年06月15日 10:36
清流の走り、6月の鮎が軽やかにおいしい理由
6月も中旬へさしかかるこの時期、琵琶湖では天然鮎の走りが始まる。まだ体が小さく、身が引き締まったばかりの若鮎。あの「スイカのような」とも「川の香り」とも形容される独特の清涼感は、成長とともに薄れていく。だから今、走りの鮎を食べることには、年に一度しか訪れない瞬間を味わうという意味がある。
2026年06月15日 10:36
軽いのに満ちる、6月のたこを食卓へ
六月も中旬に入り、市場の魚介コーナーにずっしりとした足を広げた皮つきの生のまだこが並んでいます。包丁を入れるとき指に伝わってくる独特の弾力、加熱すればふわりと立ちのぼってくる磯の香り——たこは見た目のインパクトとは裏腹に、食卓に上がると不思議なほどすっきりと胃に収まる食材です。
2026年06月12日 21:59
初夏の新ごぼう、しなやかな香りと5.7gの底力
6月の中旬に差しかかるこの時期、青果売り場で細く白い肌をした束が並ぶようになる。新ごぼうだ。晩秋から冬にかけて出回る秋ごぼうと同じ根菜でありながら、春から初夏にかけて若いうちに掘り上げられたごぼう 根 生は、皮が薄く香りが穏やかで、やわらかい。まさに今が旬の走りから盛りへと移る時季にあたる。
2026年06月11日 20:20
礼文の海から届く、6月のウニが輝くわけ
6月の上旬、北海道の礼文島・利尻島の漁港が静かに活気づく。生ウニ、とりわけエゾバフンウニの漁が本格的に始まる時期だ。ウニの旬は産地によって異なるが、道北の礼文・利尻エリアでは6月から8月にかけてが最盛期にあたる。今まさに走りの鮮度が市場に出回る、食べどきの入り口である。
2026年06月11日 19:56
6月の沖縄から届く、黄金のパイナップル
梅雨前線が列島にかかる6月上旬、本州の食卓が雨空に落ち着くころ、沖縄では太陽をたっぷり浴びたパイナップルが最盛期を迎えている。石垣島や沖縄本島北部の畑で大きくなった果実は、ちょうど今が食べどきだ。国産のパイナップルと聞いて、意外に思う方もいるかもしれないが、沖縄産はこの時期にしか味わえない特別な一品…
2026年06月11日 08:32
夏の青魚の王様、アジが今いちばんうまい
6月に入り、日差しが水面を白く弾くようになると、漁港の朝市に丸々と太ったマアジ(皮つき・生)が並びはじめる。アジといえば一年中手に入る身近な魚だが、初夏から夏にかけてのこの時期は、餌をたっぷり食べて脂がのりはじめる季節。刺身にひいた身が光り、塩を振って焼いただけでも箸が止まらない——そんな「今いちば…
2026年06月10日 14:45
清流の初夏を食べる——天然鮎が川に戻る季節
6月に入ると、清流を縄張りにする魚が川底の石を磨き始める。あゆ 天然 生——全身でスイカのような青くさい香りを漂わせ、その香りを「薫風」とも「若鮎の匂い」とも呼ぶ。一般に旬の最盛期は7〜8月とされるが、6月中旬はまさに「走り」にあたる時期。まだ身体が細く川の流れに透き通るような幼さで、それだけに淡白…
2026年06月10日 13:57
6月上旬だけの贈りもの——千葉びわが届く季節
6月に入ると、千葉の直売所や地元スーパーの果物棚に、ふっくらとしたオレンジ色のびわが並びはじめる。関東産のびわの旬はおおむね6月上旬から中旬ごろが盛りで、まさに今がもっとも食べどきの時期だ。柔らかな果肉をひとくち食べると、甘みと淡い酸味がさっと広がって、「ああ、夏が来た」と感じる——そんな、短い季節…
2026年06月10日 12:48
葉酸190µg、6月のアスパラガスが食べどき
6月に入ると、スーパーの野菜売り場でアスパラガスの束がひときわ目立つようになる。春から初夏にかけてが収穫の盛りで、いまはちょうど旬の中心にいる時期だ。穂先がかたくしまり、切り口がみずみずしい——そんな一束を手に取るのに、今より良い季節はしばらくない。
2026年06月10日 03:43
脂は薄く、中身は濃い──名残の初鰹
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」——江戸の俳人・山口素堂が詠んだこの句から三百余年、初鰹は初夏の食卓を代表する魚だ。太平洋を北上するかつおは5月を最盛期として産地に上がり、6月上旬はその名残の時期にあたる。「今年はもう食べたか」と気になり始めるこのタイミングに、改めてこの魚の中身を見てみると、さっ…
2026年06月08日 19:38
水94%のトマトが夏の味になる理由
一口かじると、果汁が飛び出してくる。赤いトマト(生)の水分量は100gあたり94g——重さのほぼすべてが水で構成されていることになる。それなのに、あの鮮やかな赤と独特の酸味と甘みは、いったいどこから来るのだろうか。
2026年06月08日 02:54
走りのうに──礼文・利尻、6月の海と葉酸360µg
6月に入ると、北海道・礼文島や利尻島の沖合では生うに(エゾバフンウニ)の漁が動き始め、走りの季節を迎える。礼文・利尻のバフンウニは身の色が濃いオレンジで、甘みの奥に磯らしいコクがある。まだ流通量の少ない6月上旬のうには、産地近くの鮮魚店や通販に並ぶだけで、その年最初の旬の訪れを告げる存在だ。
2026年06月07日 13:38
野菜売り場にいる豆──名残のグリーンピース
六月の上旬、青果コーナーに莢ごとのグリーンピースがまだ並んでいる。えんどう豆の旬は春から初夏にかけてで、盛りは五月ごろ。六月に入ると名残の季節で、生の莢が店頭を離れるのもそろそろだ。冷凍品なら一年中手に入るが、莢から豆を取り出す手間も含めて楽しめるのは今の時期だけだ。
2026年06月07日 02:53
米に足りないアミノ酸——六月のはもとリジン
細かく密に走る骨を包丁で断ち切る「骨切り」の技術なしには食べられない——はも 生とはそういう魚だ。その仕事を経てはじめて、白身がなめらかに口の中でほどける。
2026年06月07日 02:04
新ごぼうの繊維は、溶けるものと溶けないもの
六月上旬の野菜売り場に、白くて細いごぼうが並ぶ。いつものものより折れそうなほどやわらかく、泥を落としてもうっすら白いまま——それが新ごぼうだ。秋冬に種を播いて若いうちに収穫したもので、春から夏の入り口にかけてが出回りの時期。六月はちょうどその盛りにあたる。
2026年06月07日 01:19
千葉びわはなぜ橙色か——6月だけの果実とカロテノイド
びわの皮をむくと、果肉の色にはっとすることがある。初夏の青空の下なのに、実の中だけが鮮やかな橙色をしている。これはいったい何の色なのだろう。
2026年06月06日 23:58
きゅうりが95%水でできている、という事実
「栄養がない野菜」——そんな評判を一度は耳にしたことがあるかもしれない。成分表(八訂)を開くと、きゅうり 果実 生のエネルギーは100gあたり13kcal。確かに低い。では何が入っているかというと、その答えも成分表が正直に記している。水分——95.4g。100gのうち約95gが水、それがきゅうりの素…
2026年06月06日 20:07
北海道ウニの底力——産地の食べ方と知られざる成分
6月に入り、北海道では初夏の海が本格的に動き始めます。礼文・利尻など道北の主要漁場を皮切りにエゾバフンウニの漁が解禁され、産地では箱売りやバフン丼が並び始めるこの時期は、ウニ好きにとって待ちわびた季節の到来です。今回は、北海道を代表する海の幸・ウニに含まれる成分を数字で読み解きながら、産地ならではの…
2026年06月04日 13:13