研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
バングラデシュの乾燥魚に残るDDTとその代謝物 ― 全国96検体の調査報告
バングラデシュでは「シュトキ」と呼ばれる天日干しの乾燥魚が広く食べられており、低所得層にとって手頃なたんぱく源であると同時に、輸出産業としても定着しています。研究チームによれば、2023〜24会計年度の乾燥魚輸出額はおよそ540万米ドルに達しました。一方で、高温多湿の環境や乾燥・保管が不十分な条件は…
公開日: 2026年09月24日 04:53
食品と飼料に潜むカビ毒(マイコトキシン)——複数同時汚染と気候変動を組み込んだリスク評価の整理
カビ毒(マイコトキシン)とは、特定の糸状菌(カビ)がつくり出す有害な化合物のことです。著者らによれば、これまでに400種類以上が特定されており、そのうち健康や農業経済への影響が大きいものとして、アフラトキシン類、オクラトキシン類、ゼアラレノン、フモニシン類、そしてデオキシニバレノールやニバレノール、…
公開日: 2026年09月23日 06:06
洗浄・消毒後も残るサルモネラ——ドイツのブロイラー農場21戸を調べた報告
サルモネラ症は世界で最も多い食中毒のひとつで、著者らによれば欧州連合では2024年に79,703件の感染が確認され、16,337件の入院と116人の死亡が報告されています。鶏肉や卵は人への主要な感染源のひとつであり、ブロイラー(肉用鶏)の生産段階でサルモネラを抑えることが公衆衛生上の課題とされていま…
公開日: 2026年09月23日 05:29
豆類のたんぱく質アレルギー性を非加熱処理技術で抑えられるか——総説論文の紹介
植物性の食生活が世界的に広がるなか、健康面や環境面の利点から豆類の消費が増えています。しかし著者らは、豆類に含まれる貯蔵たんぱく質、すなわちアルブミン、ビシリン、レグミンといった成分が、免疫グロブリンE(IgE)を介したアレルギー反応を引き起こしうると指摘しています。IgEは体内でアレルギー反応の引…
公開日: 2026年09月23日 04:48
ネオニコチノイド系殺虫剤は土壌と植物の中でどう動くのか——吸収・代謝・生物学的浄化に関する総説
ネオニコチノイド系殺虫剤(以下、ネオニコチノイド)は農業で広く使われているため、土壌と植物からなる環境(土壌–植物系)に継続的に放出され続けています。著者らは、この状況が生態系と食品安全にリスクをもたらすと指摘しています。
公開日: 2026年09月22日 03:27
塩分の多い環境でカビがオクラトキシンAをつくる仕組みを探る——遺伝子発現と代謝物からのアプローチ
生ハムやサラミといった塩蔵・乾燥させた食肉製品では、オクラトキシンA(OTA)というカビ毒の汚染が問題になります。OTAは腎臓に害を及ぼす物質として知られ、国際がん研究機関(IARC)はこれをグループ2B(ヒトに対して発がん性の可能性がある)に分類しています。論文では、動物で腎腫瘍を引き起こすことや…
公開日: 2026年09月21日 09:14
超音波処理の時間がクランベリージュースの成分と衛生にどう影響するか
クランベリージュースは、アントシアニンやプロアントシアニジン(縮合型のポリフェノール)といった生理活性成分を多く含む飲料です。これまで広く使われてきた加熱殺菌は微生物を減らすうえでは有効な一方、熱に弱いポリフェノールを壊してしまう可能性があると著者らは述べています。そこで加熱以外の方法が検討されてお…
公開日: 2026年09月21日 07:09
水銀耐性遺伝子merAを手がかりに環境汚染を探る――日本・ベトナム・ガーナの比較調査
水銀は、鉱山開発などの人間活動に加え、火山活動や森林火災といった自然現象によっても環境中に放出される汚染物質です。研究チームによれば、とくにガーナのような国で行われる小規模金採掘は、世界の水銀排出の大きな要因のひとつとされています。汚染された環境で主にみられる無機水銀(Hg(II))は、細胞内の重要…
公開日: 2026年09月21日 05:31
水俣条約のもとでの人の水銀バイオモニタリング——血液・尿・毛髪・組織の指標を整理した総説の紹介
水銀は世界中の環境に広く存在する汚染物質で、世界保健機関(WHO)が公衆衛生上とくに懸念される化学物質の一つに位置づけています。水銀には金属水銀(元素状水銀)、無機水銀、有機水銀という形態があり、著者らによれば、体内での動き方(吸収・分布・排出のされ方)や影響が出やすい臓器はそれぞれ異なります。
公開日: 2026年09月20日 17:33
ジャガイモ青枯病への抵抗性に関わる転写因子StERF87の働きを調べた研究
ジャガイモは世界で13億人以上の主食となる重要な作物ですが、病原菌による被害が生産量と品質を大きく損なっています。なかでも青枯病菌(Ralstonia solanacearum)が引き起こす青枯病は特に破壊的で、論文の記述によれば、およそ80か国のジャガイモ生産に影響し、年間9億5千万ドルを超える経…
公開日: 2026年09月20日 07:17
殺虫剤デルタメトリンによるナイルティラピアへの影響と、モリンガ・スピルリナ添加飼料の効果を調べた研究
農地で使われた殺虫剤は、雨や用水路を通じて周辺の水域へ流れ込み、本来の対象ではない魚などの生き物に影響を及ぼすことがあります。その一つがデルタメトリンで、作物の害虫駆除や家畜の寄生虫対策に広く使われている合成ピレスロイド系の殺虫剤です。著者らによれば、デルタメトリンは水に溶けにくく脂になじみやすい性…
公開日: 2026年09月20日 06:16
ヒ素で汚染された土壌で、土着の微生物がトウモロコシを守る――温室ポット試験からの報告
ヒ素は自然界に存在する有害な半金属で、人に対する発がん性物質として分類されています。通常の土壌では濃度は低い水準にとどまりますが、自然由来あるいは人間活動によって高濃度に汚染された場所も存在します。ヒ素が農地にあると作物の生育が妨げられるだけでなく、作物を通じて人がヒ素を取り込む経路にもなるため、汚…
公開日: 2026年09月20日 05:49