研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
発酵食品を「機能性食品」として捉え直す──総説論文が整理した仕組みと証拠の現状
発酵は、食品を保存するための最も古い技術のひとつです。しかし著者らは、発酵食品の意義はもはや保存だけにとどまらないと述べています。この論文は、発酵食品を「機能性食品」——つまり栄養を与えるだけでなく体の働きに影響しうる食品——という視点から捉え、これまでに蓄積された仕組みの研究、成分の分析、そしてヒ…
公開日: 2026年09月23日 15:38
インドネシアの未利用果実パリジョト(Medinilla speciosa)の基礎データを測る——色・大きさ・成分と超音波抽出の収率
インドネシア・中部ジャワやスマトラで栽培される低木の果実、Medinilla speciosa Blume(現地名パリジョト)は、東南アジア原産ながらほとんど産業利用されてこなかった熱帯果実です。伝統的には文化的・薬用的な目的で、とくに妊婦によって食されてきた経緯があり、これまでの予備的な植物化学ス…
公開日: 2026年09月23日 06:28
大腸がんの腸内細菌を「種」ではなく「遺伝子のまとまり」で見る――パンゲノム解析による研究
腸内細菌が大腸がん(CRC)の発症に関わることを示す証拠は積み重なってきましたが、それを予防や検査の道具に結びつけることは難しいままでした。著者らによれば、大腸がんと結びつく細菌の種類は研究ごとに異なりやすく、地域や対象者の属性、病歴によって結果が変わってきたといいます。
公開日: 2026年09月23日 06:15
老いと腸内細菌、そして高齢発症てんかん — 研究チームが提唱する仮説の枠組み
高齢になってから発症するてんかんは、一般に60歳以降(疫学や老年医学の研究では65歳を区切りとする場合もある)に始まるてんかんを指します。世界的な高齢化にともない、神経学上も公衆衛生上も重要性を増している一方で、その生物学的な成り立ちは十分に解明されていない、と著者らは述べています。高齢のてんかん患…
公開日: 2026年09月23日 05:49
食物アレルギーの「治療後も続く無反応」を説明できるか——腸内細菌・短鎖脂肪酸・制御性T細胞をつなぐ枠組みの検討
食物アレルギーは、原因となる食品を誤って口にしたときの急性症状やアナフィラキシーの危険に加え、日々の食品表示の確認や周囲との調整といった負担を伴う疾患です。現在広く研究されている積極的な治療法が経口免疫療法(OIT)で、原因食品を少量から繰り返し摂取することで反応を起こす量の閾値を上げます。ただし著…
公開日: 2026年09月23日 05:40
乳酸菌由来の多糖が免疫細胞の連携を介して細菌を殺す力を高める——培養細胞での報告
ヨーグルトの発酵に使われる乳酸菌の一種、ラクトバチルス・デルブルエッキー・ブルガリクス OLL1073R-1 は、菌体の外に「菌体外多糖(EPS)」と呼ばれる大きな糖の分子を作り出します。研究チームによれば、この株が作るEPSについてはこれまで主にウイルスに対する免疫を高める働きが報告されてきました…
公開日: 2026年09月23日 05:22
中国の伝統発酵食品「豆汁児」由来の乳酸菌がインフルエンザ感染マウスを保護したとする報告
中国には「豆汁児(ドウジャール)」と呼ばれる、1000年以上の歴史をもつ伝統的な発酵食品があります。研究チームによれば、この食品には有益な微生物が複雑な集団をつくって存在しています。
公開日: 2026年09月22日 21:39
食物繊維の抗肥満作用を仲立ちする腸内細菌由来の代謝物「ロイシン酸」
肥満は世界中で広く見られる代謝の異常で、腸内細菌叢(腸内にすむ細菌の集まり)のバランスの乱れ(ディスバイオシス)と密接に関係することが知られています。しかし、腸内細菌そのものや、細菌が行う代謝が肥満のなかで具体的にどのような役割を果たしているのかは、はっきりしていませんでした。
公開日: 2026年09月22日 21:29
穀物をすべて残したまま発酵させる ― 大麦麦芽とライ麦麦芽を用いたウイスキー用もろみ製造の比較研究
スコッチウイスキーの製造では、粉砕した穀物(グリスト)を糖化した後、溶け残った不溶性の固形分を取り除き、透明な糖液(ウォート)だけを発酵に回すのが一般的です。これに対し、不溶性の固形分を取り除かずに発酵、さらには蒸留の工程まで持ち込む「All Grains In(AGI、全穀物投入)」と呼ばれる手法…
公開日: 2026年09月22日 05:47
乳酸菌の一種がマウスの脂肪肝と糖代謝に与えた影響を調べた研究
腸内にすむ細菌の集まり(腸内細菌叢)のバランスが崩れた状態は、「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)」や糖尿病と関係があると指摘されてきました。MASLDとは、肥満や糖代謝の異常などの代謝の問題を背景に、肝臓に脂肪がたまる病気を指す呼び方です。
公開日: 2026年09月22日 01:28
急性心筋梗塞のあとに起きる「腸内細菌の移行」と予後との関係を調べた研究
急性心筋梗塞(AMI)は、心臓に血液を送る血管が詰まって心臓の筋肉が傷つく病気で、発症が急で進行が速いことが知られています。近年は治療法の進歩で短期の生存率が改善した一方、退院後に心不全や重い不整脈、心筋梗塞の再発といった重大な心血管イベント(MACE)を起こす患者が一定数いることが課題として残って…
公開日: 2026年09月21日 07:22
自閉スペクトラム症の子どもと母親に共通する腸内細菌の特徴を調べた研究
自閉スペクトラム症(ASD)は、対人的なやりとりやコミュニケーションの難しさ、こだわりの強い反復的な行動などを特徴とする、子どもの頃に現れる発達の特性です。原著によれば、その背景には遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に関わっており、原因や発症の仕組みにはまだ分かっていない部分が多く残されています。
公開日: 2026年09月21日 06:47