最新記事一覧

データに基づく独自の成分分析や、旬の食材・行事食のコラムなど、食品に関する最新記事をお届けします。

半夏生になぜたこ?紅しょうがが添う理由 季節の行事食

半夏生になぜたこ?紅しょうがが添う理由

7月2日ごろ、暦の上で「半夏生(はんげしょう)」と呼ばれる日がある。この日にたこを食べる風習が各地に残っているが、なぜよりによって「たこ」なのだろうか。単なる語呂合わせのように語られることもあるが、薬膳・東洋医学的な食の知恵と結びつけて考えると、たこにしょうがを添える組み合わせにはもう一つの見方が見…

2026年07月02日 06:28

一年でいちばん短い果実の旬——6月のさくらんぼ 旬の素材

一年でいちばん短い果実の旬——6月のさくらんぼ

6月の下旬、山形や山梨の直売所やスーパーに並ぶさくらんぼ 国産 生は、手に入れた日から5日ほどで味が落ちはじめる。旬は5月〜7月と言われるが、実質の最盛期は6月に集中し、国産の出回り量が多い期間はあっという間に終わる。冷蔵庫に入れたまま忘れれば、もうそこには盛りの味はない。「今すぐ食べる」以外に正解…

2026年07月01日 09:20

凝縮で底力が増す、乾物・豆・ごま 特集

凝縮で底力が増す、乾物・豆・ごま

切干しだいこんのカリウムは可食部100gあたり3500mg。生のだいこんと比べると、乾燥によって栄養が凝縮され、エネルギーは100gあたり280kcalに高まる。水分が抜けた分だけ各成分が凝縮されるのが乾物の特徴であり、その底力はそこにある。

2026年07月01日 09:20

87gの逆説 たんぱく質1位は「食べる食品」ではない データ分析

87gの逆説 たんぱく質1位は「食べる食品」ではない

筋肉や臓器をつくる主成分として知られるたんぱく質は、酵素やホルモンの材料にもなり、ヘモグロビンのように酸素を運ぶ役割も担う、生命の維持に欠かせない栄養素です。体重の約20%を占めるとされ、体内では絶えず分解と合成を繰り返しています。成人女性(30〜49歳)の1日あたりの推奨量は50gとされており、な…

2026年07月01日 09:20

6月のエゾバフンウニ——溶ける前に食べる 旬の素材

6月のエゾバフンウニ——溶ける前に食べる

木箱を開けた瞬間、橙色の身がこちらを向いている。濃く、鮮やかで、まだ形がきちんと立っている。その美しさは、時間とともに静かに崩れていく。生のウニは冷凍もできず、鮮度が落ちると溶けるように形を失う。「買ったその日に食べ切る」という鉄則は、食の世界でもなかなか珍しい。礼文島や利尻島から届くエゾバフンウニ…

2026年06月30日 13:13

名前に騙されない——6品の実数が示す、塩分の正体 特集

名前に騙されない——6品の実数が示す、塩分の正体

「うすくちしょうゆ」を選べば塩分が少ない——そう考えて棚に手を伸ばしたことはないだろうか。成分表の数字を見ると、その判断が逆効果だったとわかる。

2026年06月30日 11:43

乾物ばかりが上位にいる——マグネシウム6品の実数から選び方が変わる 特集

乾物ばかりが上位にいる——マグネシウム6品の実数から選び方が変わる

ミネラルの中で、マグネシウムほど「名前は知っているが、どこから摂ればいいかわからない」と感じやすいものはないかもしれない。カルシウムなら「牛乳」、鉄なら「レバーやほうれん草」と即答できても、マグネシウムとなると言葉に詰まる。ところが日本食品標準成分表(八訂)でマグネシウムを多く含む食品を並べると、あ…

2026年06月30日 04:18

清流の香り、6月の天然鮎——走りから盛りへ 旬の素材

清流の香り、6月の天然鮎——走りから盛りへ

6月の下旬、全国の清流で解禁を告げる竿が立つ。あゆ 天然 生——「清流の女王」の呼び名は、その姿の端正さだけでなく、ほかの川魚にはない独特の香気によって長く語り継がれてきた。旬は6〜8月ごろ。今はちょうど走りから盛りへと移ろうタイミングで、食卓に届く鮎の輝きがひと際増す時期だ。

2026年06月30日 04:18

卵白に宿る3200mg――メチオニンが多い食品の意外な顔ぶれ データ分析

卵白に宿る3200mg――メチオニンが多い食品の意外な顔ぶれ

卵を食べるとき、意識はどうしても黄身に向きがちです。濃い黄色と豊かな風味が、栄養の塊というイメージを呼び起こすからでしょう。ところがメチオニンという含硫アミノ酸(硫黄を含むアミノ酸)に注目すると、主役は静かに入れ替わります。

2026年06月30日 04:18

鉄をどこから取るか——6品の実数で選ぶ 特集

鉄をどこから取るか——6品の実数で選ぶ

「鉄といえばほうれん草」。この組み合わせが定番として語られてきた。ところが成分表を開くと、豚レバー(生)の鉄は100gあたり13mg。ほうれん草(生)の2.0mgと並べると、同じ100gで6.5倍の開きがある。「鉄の顔」として思い描いていた食品が、実は6品のなかでも下位グループに来る——この数字の逆…

2026年06月28日 16:05

儚さが甘さになる——6月のさくらんぼ 旬の素材

儚さが甘さになる——6月のさくらんぼ

6月下旬、山形から届くさくらんぼは「今週中に」という言葉と一緒にやってくる。日持ちはせいぜい冷蔵で5日ほど。梅雨の短い窓にしか出会えず、手元に来た瞬間からカウントダウンが始まる果物だ。その儚さが、一粒ひとつぶを大事に口へ運ばせる——そしてその甘さを、いっそう際立てる。

2026年06月28日 16:05

大豆油21mg、δ-トコフェロールを貫く「大豆の糸」 データ分析

大豆油21mg、δ-トコフェロールを貫く「大豆の糸」

ビタミンEには4つの兄弟がいます。α・β・γ・δ——いずれも「トコフェロール」と総称される脂溶性の成分で、体内では酸化されやすい脂質の酸化を抑え、細胞膜の安定に関わるとされています。食事摂取基準でビタミンEの指標として使われるのは主にα-トコフェロールですが、δ(デルタ)-トコフェロールは食品成分表…

2026年06月28日 16:05

半年の穢れを、あずきと流す——水無月の知恵 季節の行事食

半年の穢れを、あずきと流す——水無月の知恵

6月30日、一年の折り返しに日本各地の神社で「夏越の祓(なごしのはらえ)」がおこなわれる。茅(ちがや)で編んだ大きな輪をくぐり、正月から積み重なった半年分の穢れを祓い清める神事だ。この日に京都の人々が食べてきたのが、白いういろうを三角に切り、上にゆであずき(小豆)をのせた菓子、「水無月(みなづき)」…

2026年06月27日 22:03

100gより「5g」で読む——だし素材4品の数字の正体 特集

100gより「5g」で読む——だし素材4品の数字の正体

「成分表でいちばん数字が強いのは?」と問われれば、答えはシンプルだ。かつお節のたんぱく質は可食部100gあたり77.1g、エネルギーは332kcal。だし素材の中でも際立った数字が並ぶ。だがここに、成分表の読み方でよくある落とし穴がある。かつお節は1パック約5g。100gを一度に使う場面はまずない。…

2026年06月27日 04:33

今日仕込まないと終わる——6月の青梅が教えてくれること 旬の素材

今日仕込まないと終わる——6月の青梅が教えてくれること

スーパーの棚に並んだ青い実を、「来週でいいか」と通り過ぎた経験はないだろうか。うめ 生は、置いておくだけで黄色く完熟へと変わっていく。冷蔵庫に入れると味が落ちる。つまり、青梅を青梅として仕込める時間は、買ったその日しかない。6月下旬、梅の季節は今まさに盛りを迎えているが、この"一瞬の旬"に気づいたな…

2026年06月27日 04:33

5種の砂糖がすべて同じ値──99.9gが教える「選び方」の本質 データ分析

5種の砂糖がすべて同じ値──99.9gが教える「選び方」の本質

砂糖の主成分、しょ糖(ショ糖・スクロース)とは、ブドウ糖と果糖がひとつながりになった糖の一種です。消化されるとブドウ糖と果糖に分かれ、エネルギー源として体に使われます。過剰に摂り続けると肥満やう歯の一因となるとされており、量の意識は大切ですが、食事摂取基準にしょ糖そのものの推奨量や目安量は設定されて…

2026年06月27日 04:33

飽和脂肪酸ランキング、上位3品はすべてヤシの仲間だった データ分析

飽和脂肪酸ランキング、上位3品はすべてヤシの仲間だった

バターや肉の脂身が飽和脂肪酸の代表格だと思っていたなら、日本食品標準成分表(八訂)の数字は、その前提をあっさり覆す。可食部100gあたりの含有量を多い順に並べると、1位も2位も3位も、動物性の食品ではない。しかも上位3品を眺めて気づくのは、それが単なる「意外な植物油」の話ではないということだ。

2026年06月26日 08:29

酪酸の逆説:成分表の数字が大きいほど、「食べて摂る」から遠ざかる栄養素 データ分析

酪酸の逆説:成分表の数字が大きいほど、「食べて摂る」から遠ざかる栄養素

食品成分表(八訂)で「酪酸(らくさん)」の含有量ランキングをつくると、上位はバターがずらりと占めます。ここまでは予想の範囲内です。ところが、上位食品のデータを読み込むほど、奇妙な逆転が姿を現す。成分表の数字が大きくなるほど、「その食品を選んで酪酸を摂る」という発想から遠ざかってしまうのです。出どころ…

2026年06月26日 01:47

冷やすほど甘くなる、夏の一粒――ブルーベリー旬どき 旬の素材

冷やすほど甘くなる、夏の一粒――ブルーベリー旬どき

6月下旬、長野の畑でブルーベリーが色づき始める。青黒くふっくらとした直径1センチほどの果実は、走りから最盛期へさしかかる季節だ。摘みたてをそのまま口に入れてもおいしいが、一度冷蔵庫で冷やしてから食べると、甘みがぐっと増す。これは気のせいではない。ブルーベリーに含まれる果糖は、温度が低いほど甘みを強く…

2026年06月26日 01:47

ナイアシン当量の「上乗せ」を知ると食品選びが変わる データ分析

ナイアシン当量の「上乗せ」を知ると食品選びが変わる

「ナイアシン当量」という言葉を目にしたとき、これがナイアシンそのものの含有量とイコールだと思う人は多いかもしれません。ところが実際は少し違います。ナイアシンは皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素で、体内の酸化還元反応を支える補酵素の材料にもなります。そのナイアシンの摂取量を評価するとき、日本の食事摂取…

2026年06月26日 01:47