著者の所属・活動拠点の国は、ナイジェリアです。
掲載誌:FUDMA Journal of Sciences
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
モイモイは、ナイジェリアで広く食べられている豆の蒸し料理です。豆をすりつぶした生地を蒸して作るプディング状の食べ物で、伝統的にはササゲ(英語でカウピー)から作られてきました。近年はバンバラマメ(バンバラグラウンドナッツ)など、ほかの豆を使ったものも作られるようになっています。
研究チームは、モイモイの原料となる豆を「湿式」で加工した場合と「乾式」で加工した場合とで、できあがったモイモイの栄養成分がどう違うのかを調べました。比較の対象は、ササゲとバンバラマメの2種類の豆です。
何をどのように調べたか
著者らは、湿式加工したササゲ、乾式加工したササゲ、湿式加工したバンバラマメ、乾式加工したバンバラマメの4通りの原料から、それぞれモイモイを作りました。
この4つの試料について、たんぱく質、脂質、食物繊維、灰分(燃やした後に残る無機質の総量の目安)、水分、炭水化物という食品の基本的な成分を分析しました。あわせて、マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、リンの6種類のミネラルの量も測定しています。分析には、食品分析で広く使われるAOACの標準的な方法を用い、試料間の差が偶然の範囲を超えるかどうかを統計的に比較しました。
主な結果
論文によると、どちらの豆でも、乾式加工のほうが湿式加工よりもたんぱく質、食物繊維、灰分の濃度が有意に高くなりました。たんぱく質濃度が最も高かったのは乾式加工のササゲから作ったモイモイで24.23%、最も低かったのは湿式加工のバンバラマメから作ったモイモイで16.67%でした。
ミネラルでは、マグネシウムとカルシウムが乾式加工のバンバラマメのモイモイで最も多く、それぞれ100gあたり68.56mgと88.97mgでした。一方、カリウム、鉄、亜鉛、リンは乾式加工のササゲのモイモイで最も多く、100gあたりそれぞれ231.09mg、12.43mg、8.24mg、119.22mgと報告されています。
全体として著者らは、乾式加工のほうが湿式加工よりもミネラルを多く保っていたとまとめています。
この研究が示すこと
この研究は、同じ料理であっても、原料の豆の種類と下ごしらえの方法によって、できあがりの栄養成分に違いが生じることを示しています。著者らは、バンバラマメの使用が栄養価を高めたと述べ、乾式加工したバンバラマメのモイモイは、食事の質を高めるための栄養豊富な選択肢になりうると結論づけています。
原著論文の著者・所属:Angela Ngozi Anosike(Federal University Dutsinma Katsina State)、Jonathan Luka、Angelo Moses(Department of Biochemistry , Faculty of Life Sciences , Ahmadu Bello University , Zaria , Kaduna State , Nigeria; Department of Nutrition and Dietetics , Faculty of Agricultural Sciences , Federal University of Agriculture , Mubi , Adamawa State , Nigeria)、Abdulrazaq Olawale Toyin
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Angela Ngozi Anosike, Jonathan Luka, Angelo Moses, et al. Effect of Wet and Dry Processing on the Proximate and Mineral Composition of Traditional Nigerian Steamed Legume Pudding (Moi-Moi) Prepared from Cowpea (Vigna unguiculata) and Bambara Groundnut (Vigna subterranea). FUDMA Journal of Sciences 2026-08-12. DOI: 10.33003/fjs-2026-1014-5513. 原著ライセンス:CC BY.