最新記事一覧
データに基づく独自の成分分析や、旬の食材・行事食のコラムなど、食品に関する最新記事をお届けします。
一年でいちばん短い果実の旬——6月のさくらんぼ
6月の下旬、山形や山梨の直売所やスーパーに並ぶさくらんぼ 国産 生は、手に入れた日から5日ほどで味が落ちはじめる。旬は5月〜7月と言われるが、実質の最盛期は6月に集中し、国産の出回り量が多い期間はあっという間に終わる。冷蔵庫に入れたまま忘れれば、もうそこには盛りの味はない。「今すぐ食べる」以外に正解…
2026年07月01日 09:20
6月のエゾバフンウニ——溶ける前に食べる
木箱を開けた瞬間、橙色の身がこちらを向いている。濃く、鮮やかで、まだ形がきちんと立っている。その美しさは、時間とともに静かに崩れていく。生のウニは冷凍もできず、鮮度が落ちると溶けるように形を失う。「買ったその日に食べ切る」という鉄則は、食の世界でもなかなか珍しい。礼文島や利尻島から届くエゾバフンウニ…
2026年06月30日 13:13
清流の香り、6月の天然鮎——走りから盛りへ
6月の下旬、全国の清流で解禁を告げる竿が立つ。あゆ 天然 生——「清流の女王」の呼び名は、その姿の端正さだけでなく、ほかの川魚にはない独特の香気によって長く語り継がれてきた。旬は6〜8月ごろ。今はちょうど走りから盛りへと移ろうタイミングで、食卓に届く鮎の輝きがひと際増す時期だ。
2026年06月30日 04:18
儚さが甘さになる——6月のさくらんぼ
6月下旬、山形から届くさくらんぼは「今週中に」という言葉と一緒にやってくる。日持ちはせいぜい冷蔵で5日ほど。梅雨の短い窓にしか出会えず、手元に来た瞬間からカウントダウンが始まる果物だ。その儚さが、一粒ひとつぶを大事に口へ運ばせる——そしてその甘さを、いっそう際立てる。
2026年06月28日 16:05
今日仕込まないと終わる——6月の青梅が教えてくれること
スーパーの棚に並んだ青い実を、「来週でいいか」と通り過ぎた経験はないだろうか。うめ 生は、置いておくだけで黄色く完熟へと変わっていく。冷蔵庫に入れると味が落ちる。つまり、青梅を青梅として仕込める時間は、買ったその日しかない。6月下旬、梅の季節は今まさに盛りを迎えているが、この"一瞬の旬"に気づいたな…
2026年06月27日 04:33
冷やすほど甘くなる、夏の一粒――ブルーベリー旬どき
6月下旬、長野の畑でブルーベリーが色づき始める。青黒くふっくらとした直径1センチほどの果実は、走りから最盛期へさしかかる季節だ。摘みたてをそのまま口に入れてもおいしいが、一度冷蔵庫で冷やしてから食べると、甘みがぐっと増す。これは気のせいではない。ブルーベリーに含まれる果糖は、温度が低いほど甘みを強く…
2026年06月26日 01:47
香りが消える前に、鮎を食べる理由
7月になると、鮎の香りが薄れていく——これは鮎好きの間では知られた話だが、なぜそうなるかを説明できる人は少ない。答えは川底の藻にある。天然の鮎が食む藻類は季節によって種が変わり、6月の若い鮎が湛える青みがかった清冽な香気は、まさにその藻の組成から生まれる。脂がのる8月には、その香りと脂はトレードオフ…
2026年06月26日 01:47
じゃがいものビタミンCが加熱に強い理由
6月下旬、北海道では今まさに新じゃがいもが収穫の時期を迎えている。長崎や熊本産の春じゃがいもがひと足先に店頭を賑わせ、続いて北海道産が夏から秋にかけて主役に躍り出る——じゃがいもにとって、今は産地のバトンが渡る、にぎやかな季節だ。
2026年06月24日 17:16
海のパイナップルの正体 三陸ほや、6月の旬
「海のパイナップル」と聞いて果物を思い浮かべると、現物に少し驚く。いぼだらけのゴムのような外皮を割ると、ランプシェードを小さくしたようなオレンジ色の身が現れ、磯の香りが手にまとわりつく。口に入れれば、甘み・苦み・旨みが複雑にからまり合い、独特の歯ごたえが残る。パイナップルどころか、これは海に生きる動…
2026年06月24日 16:34
かたい根菜のぬるぬるな素顔、新ごぼう
6月下旬、梅雨の晴れ間に青果店の棚を見渡すと、土の香りをまとった細身の根菜が目に入る。新ごぼうだ。ごぼうの旬は一般に11〜2月ごろとされ、6月は「名残」にあたる時期。それでも初夏に出回る若採りの新ごぼうは皮が薄く、香りがやわらかで、この時期ならではの軽やかな味わいがある。
2026年06月24日 16:05
脂0.5gのきりり——6月だけの初がつおを食べておく
6月も下旬に入り、魚屋の店先に鮮やかな赤身が並ぶ。かつお 春獲り 生——いわゆる「初がつお」の最盛期が、今まさにここにある。
2026年06月22日 16:54
皮ごと食べてこそ、6月の新じゃがいも
六月も下旬に差しかかると、店先の新じゃがいもは最盛期をやや過ぎ、名残りの気配をまとい始める。それでも今週の八百屋やスーパーにまだ並んでいる皮つきのじゃがいもは、秋冬のじゃがいもとは別物の顔をしている。皮が薄くて指の腹でこすれば面白いようにむけ、土の香りが立ち、切り口の白さが眩しい。この「薄い皮」こそ…
2026年06月21日 22:11
走りのきゅうり、95%は水でできている
6月も下旬に差しかかり、日差しが肌に刺さるようになってきた。少し動いただけで汗が滲み、気づけば喉が乾いている。人の体は1日におよそ2500mLの水分が出入りしていて、汗が増える夏はそのバランスが崩れやすい。水を飲むのはもちろんだが、じつは食事からも約1000mLの水分を補っている——その担い手として…
2026年06月21日 18:55
地味な顔して、260%の豆——旬のグリーンピース
6月も半ばを過ぎると、青空の下に並ぶ野菜の顔ぶれがすっかり夏めいてくる。そのなかで、存在感は薄いけれど確かに出番を終えようとしているのが生のグリーンピースだ。旬は春から初夏。6月はまさに名残の季節であり、生のさやで出回る最後のひと波を逃すと、次の出会いはずっと先になる。
2026年06月21日 00:39
3〜4枚(約100g)でB1が1日分——夏の豚もも、にんにくと食べる理由
6月も中旬を過ぎ、梅雨の合間に夏の気配がじわりと押し寄せてくる。冷たいものを口にする機会が増え、食欲が乱れがちなこの時季、実は体の中では「エネルギーを生み出す力」がひそかに問われている。ご飯・パン・麺といった糖質をエネルギーに変える代謝の舞台裏では、ビタミンB1が補酵素として働いている。夏の食事を考…
2026年06月21日 00:39
脂を引いた分、栄養が前に出る——6月のカツオ(春獲り)
6月も中旬に入ると、高知の漁港に水揚げされる春獲りかつお(生)はまさに旬の名残に差しかかる。初ガツオの旬は3〜5月が中心で、6月はその旬の終わりにあたる時期だ。地域によっては6月のカツオも「初ガツオ」と呼ばれることがあるが、いずれにしても今がその最後のタイミングである。なお、成分表に高知一本釣りの個…
2026年06月18日 11:05
夏の青菜ようさい、一皿でビタミンKを補う
6月も半ばを過ぎると、沖縄や九州の市場にはみずみずしい茎葉が並ぶ季節となる。ようさい——「空芯菜(くうしんさい)」の名でも親しまれるこの青菜は、中国原産の夏野菜で、これから旬を迎える。シャキシャキとした歯ごたえ、中心が空洞になった茎の軽やかさ、そして炒め物から和え物まで何にでもなじむ懐の深さが、暑い…
2026年06月18日 11:05
渦巻きの穂先、6月のぜんまいと葉酸
穂先がくるりと巻いたまま、白い綿毛をまとっている。山野に自生するしだ類の一種、ぜんまいの若芽は、その姿が新鮮さのしるしだ。旬は3〜6月ごろ。高知・徳島・新潟などの山里から届くぜんまいも、6月中旬には旬の終わりに差しかかる。綿毛が落ちて葉が広がると食べどきを過ぎるため、今週の食卓こそが「名残の旬」を楽…
2026年06月18日 11:05
薬味の1かけに、骨を支えるミネラルが潜んでいた
6月も半ばを過ぎると、台所に並ぶしょうがが少しずつ若々しくなってくる。高知県が全国出荷量のトップを走り、この時期は新しょうがが市場に出回り始める季節だ。1かけをすりおろして薬味に、千切りにして添え物に——そんな使い方が当たり前になるほど、しょうがは「主役より少し後ろ」にいる食材だった。
2026年06月16日 01:26
熊本から届く走りの一玉、6月のすいかを冷やして丸ごと楽しむ
6月の中旬、スーパーの青果コーナーに大玉が並び始めると、夏の入り口が見えてくる。出荷量で全国トップを誇る熊本県は、令和元年の農林水産省作物統計で収穫量約4.9万トンと全国シェアの約2割を占める主産地だ。6月の熊本すいかは「走り」の時期にあたり、最盛期は7〜8月だが、6月には早くも出荷が始まっている。…
2026年06月15日 18:11