掲載誌:Jurnal Teknik Pertanian Lampung (Journal of Agricultural Engineering)
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
マングローブ林は、そこに生える植物資源の利用を通じて、地域の人々にさまざまな経済的機会をもたらしています。研究チームによると、インドネシアのランプンに見られるマングローブのうち「リンドゥル」と呼ばれる種は、生態系での役割に加え、持続的に利用できる食料源となる可能性があることから注目されています。
リンドゥルの果実からは粉をつくることができ、クッキーのような加工食品で、もとの粉の一部を置き換える材料として使えるとされています。この研究は、リンドゥルの果実粉を配合したクッキーが、食べたときの印象と化学的な成分の面でどのような特性を持つかを調べることを目的としています。
何を調べたか
著者らは、クッキーの粉の一部をリンドゥルの果実粉に置き換え、その割合を10%、20%、30%、40%、50%の5段階に変えたクッキーを対象にしました。
これらのクッキーについて、色、香り、味、食感といった官能特性を調べました。官能特性とは、人が見たり、においをかいだり、食べたりして感じる性質のことで、評価は試食を担当するパネリストが行いました。あわせて、水分、灰分(燃やした後に残るミネラル分の目安)、たんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、エネルギー量、リン、鉄、カルシウムといった化学的な成分も調べています。
主な結果
論文によると、リンドゥル粉の置き換えを20%にしたクッキーは、さまざまな官能評価項目で比較的よく受け入れられました。色については、置き換え割合がより高いクッキーと比べて明るい仕上がりだったとされています。香りはパネリストに好まれ、味も受け入れられ、食感はパネリストが好むサクサクとしたものだったと報告されています。
この20%配合のクッキーの成分は、水分4.40%、灰分1.12%、たんぱく質9.74%、脂質14.43%、炭水化物70.32%、食物繊維9.92%でした。エネルギー量は100gあたり523.87kcal、ミネラルは100gあたりリン71.51mg、鉄1.30mg、カルシウム57.41mgと報告されています。
研究が示すこと
この研究は、マングローブの一種であるリンドゥルの果実粉をクッキーの粉の一部に置き換えたときの特性を、食べたときの受け止められ方と成分の両面から報告しています。著者らの報告では、置き換えの割合を20%にしたクッキーは、香りが好まれ、味が受け入れられ、サクサクした食感も好まれました。色は、より置き換え割合の高いクッキーより明るい仕上がりでした。リンドゥルの果実を食品の材料として利用する可能性を、具体的な配合割合とともに示した研究といえます。
原著論文の著者・所属:Oktaf Rina(Politeknik Negeri Lampung)、Tinda Yuvita(Politeknik Negeri Lampung)、Nurbani Kalsum(Politeknik Negeri Lampung)、Surfiana Surfiana(Politeknik Negeri Lampung)、Zukryandry Zukryandry(Politeknik Negeri Lampung)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Oktaf Rina, Tinda Yuvita, Nurbani Kalsum, Surfiana Surfiana, Zukryandry Zukryandry Characteristics of Cookies Made from Lindur Mangrove Flour Substitution. Jurnal Teknik Pertanian Lampung (Journal of Agricultural Engineering) 2026-08-24. DOI: 10.23960/jtepl.v15i4.1495-1509. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。