研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
食は土から腸まで――『食システムの微生物』をワンヘルスの視点で読み解く総説
私たちが日々口にする食べ物には、栄養素だけでなく、目には見えない大量の微生物やその痕跡も含まれています。土壌にすむ微生物、作物や食品に付着する微生物、加工や調理の環境にいる微生物——これらは農場から食卓までの過程(食システム)を通じて、最終的に私たちの腸内細菌叢にも影響を及ぼしうると考えられています…
公開日: 2026年07月09日 22:29
次世代プロバイオティクスは信頼されるか——技術革新と消費者心理をめぐる論文紹介
ヨーグルトなどでおなじみの「プロバイオティクス(体によいとされる微生物)」の世界は、いま大きく変わろうとしています。昔ながらの発酵菌に加えて、微生物の代謝産物だけを取り出した「ポストバイオティクス」や、遺伝子操作を加えた微生物株まで登場し、食品としての形も多様化しています。しかし、こうした新しい技術…
公開日: 2026年07月08日 21:30
焼いてから発酵させた牛乳「焼成発酵乳」、ラット実験で血糖・抗酸化への影響を調査
ヨーグルトなどの発酵乳は身近な食品ですが、発酵させる前の牛乳を高温でしっかり加熱する、あるいは「焼く」ように処理してから発酵させるとどうなるのでしょうか。高温加熱すると、食品の風味や色を変化させる「メイラード反応」という化学反応が進みやすくなります。この反応は香ばしさや機能性成分を生み出す一方で、好…
公開日: 2026年07月08日 21:27
加齢による腸内細菌の乱れと『腸-脳軸』 認知機能とプロバイオティクスの関係を探る総説
年を重ねると、体だけでなく「お腹の中の細菌たち」も変化していくことをご存じでしょうか。近年、腸内に棲む細菌の集まり(腸内細菌叢)が、脳の働きと密接に関わっているという考え方が注目されています。今回紹介する総説論文は、加齢に伴う腸内細菌叢の変化と、脳の働き、とくに認知機能との関係について、これまでの研…
公開日: 2026年07月06日 18:27
ピロリ菌感染や年齢、食習慣から高齢者の慢性萎縮性胃炎リスクを予測するAIモデル、中国の病院データで開発
胃がんの前段階として知られる「慢性萎縮性胃炎(CAG)」。これを確認するには内視鏡検査が必要ですが、高齢者にとっては体への負担や費用、検査を受けられる医療機関の少なさが壁になることがあります。もし採血や問診でわかるような身近な情報から、内視鏡を使わずにCAGのリスクをある程度予測できれば、早期の絞り…
公開日: 2026年07月04日 07:25
マレーシアのウォーターケフィアから見つかった乳酸菌、抗酸化力とプロバイオティクスの可能性を調査
ウォーターケフィアは、砂糖水に「ケフィア粒」と呼ばれる種を加えて発酵させる伝統的な発酵飲料です。この粒の中には多様な微生物が共生しており、なかでも乳酸菌(LAB:lactic acid bacteria)が豊富に含まれることが知られています。これまでの研究では、各サンプルから主に見つかる菌の種類を調…
公開日: 2026年07月03日 03:28
インドの発酵食品と健康の関係とは?伝統食に関する研究レビューを紹介
キムチや味噌、納豆など、発酵食品が体に良いという話は日本でもよく耳にします。実は世界に目を向けると、発酵食品は1万年以上も前から人類の食生活に深く根付いてきた存在だといいます。今回紹介する論文は、そうした発酵食品の中でも、これまであまり注目されてこなかった「インドの伝統的な発酵食品」に焦点を当てたレ…
公開日: 2026年07月01日 10:32
腸内細菌のバランス異常と慢性腎臓病――「炎症老化」をつなぐ鍵とは
年齢を重ねると体のあちこちで小さな炎症がくすぶるようになる――こうした現象は「炎症老化(インフラメイジング)」と呼ばれ、さまざまな慢性疾患との関わりが注目されています。慢性腎臓病(CKD)もその一つで、腎臓の機能が徐々に低下していく過程には、体内の慢性的な炎症が深く関わっていると考えられています。近…
公開日: 2026年07月01日 10:29
発酵タケノコから見つかった乳酸菌、マウスの腸バリアと免疫バランスを整えた可能性——中国・浙江省の研究
漬物やヨーグルトなど、世界各地の発酵食品には多様な微生物が棲みついており、そこから新しい健康機能を持つ菌が見つかることがあります。今回紹介する研究では、中国・浙江省で伝統的に作られてきた発酵タケノコに着目し、そこに含まれる乳酸菌を分離・評価する試みが行われました。研究を行ったのは、金華職業技術学院附…
公開日: 2026年06月26日 01:47
ケフィアがパン種になる——8時間で起きる発酵の変化
ヨーグルトや乳飲料として親しまれているケフィアが、パンの発酵に使われるとしたら——そんな「乳の発酵文化と穀物の発酵文化の出会い」を検証した研究が、2026年6月にヨーロピアン・フード・リサーチ・アンド・テクノロジー誌に発表されました。乳を発酵させるために育てられてきた微生物が、小麦やライ麦の生地の中…
公開日: 2026年06月24日 16:05
朝食の定番食品と胃がん早期発見——論文が示すリスクと検診の意味
早期発見された胃がんの5年生存率は90%以上、がんが進行した段階では30%を下回ります——2026年6月に発表されたレビュー論文が示すこの数字は、「いつ見つけるか」だけでこれほど大きな差が生まれることを教えてくれます。スクリーニング(早期発見のための検査)の話が、もはや人ごとではない理由がここにあり…
公開日: 2026年06月15日 18:11
5%という最適点──マンゴーと食物繊維の研究が見つけた「壊さない量」
食品に何かを「足す」とき、どこまで足せば豊かさを損なわずに済むのか。この問いを、マンゴーピューレと食物繊維の組み合わせで科学的に探った研究が近年報告されました。
公開日: 2026年06月15日 10:36