研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
潰瘍性大腸炎の寛解維持に、食物繊維ペクチンと吸着性の粘土カオリンは補助になりうるか——生物学的根拠を整理したレビュー
潰瘍性大腸炎(UC)は、寛解と再燃を繰り返す慢性の炎症性腸疾患です。薬による治療で症状が落ち着いた後も、長期にわたって寛解状態を維持することは大きな治療課題とされています。近年の研究では、腸内細菌と宿主の代謝的なやり取りの乱れ、短鎖脂肪酸(SCFA)産生の低下、腸の上皮細胞のエネルギー代謝の不調、腸…
公開日: 2026年08月31日 15:23
腸内細菌のバランスが体のエネルギー代謝を左右し、肥満に関わる可能性が報告される
肥満は世界的に増え続けている健康課題ですが、その背景には食事の内容だけでなく、腸内に棲む細菌叢(腸内フローラ)の乱れも関わっているのではないかという研究が進められています。今回紹介する論文は、腸内細菌がどのような経路で体のエネルギー代謝に影響し、エネルギーの『摂取』と『消費』のバランスを崩して肥満に…
公開日: 2026年08月31日 15:21
発酵食品、カナダではどう食べられている?4000人超調査で見えた消費実態と意識
チーズやヨーグルト、キムチや味噌など、発酵食品は世界各地の食文化に根付いています。近年、慢性疾患や自己免疫疾患がカナダで増加していることを背景に、長期的な健康を支える食事のあり方として発酵食品への関心が高まっているとされます。ただし、実際にカナダの人々がどれくらい発酵食品を食べ、どのように受け止めて…
公開日: 2026年08月31日 14:38
腸内細菌『プレボテラ属』はがんを助けるのか防ぐのか——消化管腫瘍研究の総説から
私たちの腸には無数の細菌がすみついており、その中の一種であるプレボテラ属(Prevotella)が近年、消化管がんの研究で注目されています。がんと腸内細菌の関係というと、これまでは口腔由来の細菌であるフソバクテリウム・ヌクレアタム(Fusobacterium nucleatum)を扱った研究が中心で…
公開日: 2026年08月31日 14:32
産後の腸管ペプチド『HD5』が多い母親ほど気分の落ち込みが軽い傾向、妊娠中の食事との関連も
出産後の女性の多くが経験する気分の落ち込みや不安は、産後うつなど深刻な問題につながることがあります。しかし現在の地域における早期ケア体制だけでは十分に予防できない場合があり、心理的・社会的なハードルが低い『日々の生活習慣によるセルフケア』のアプローチが求められています。今回、北海道大学の研究グループ…
公開日: 2026年08月29日 03:39
塩分依存型の伝統発酵食品、どう減塩する?微生物と風味・安全性から探る研究
醤油や魚醤、キムチ、漬物といった発酵食品には、塩が欠かせない存在として使われてきました。塩は微生物の働きを選び取ることで独特の風味を作り出し、発酵の安定性を保ち、食品の安全性を確保する役割を担っているとされています。一方で、塩分の摂りすぎによる健康リスクが指摘される中、こうした伝統的な発酵食品におい…
公開日: 2026年08月28日 03:40
乳酸菌の『上清』が多剤耐性菌に効く? Lactobacillus由来の無細胞抽出液を調べた研究
抗菌薬や抗真菌薬が効きにくい薬剤耐性菌の増加は、公衆衛生だけでなく食品産業にとっても大きな課題とされています。世界保健機関(WHO)の推計によれば、2019年には薬剤耐性が直接の原因となった死者が世界で127万人にのぼり、有効な対策が取られなければ2050年には年間最大2803万人が死亡する可能性が…
公開日: 2026年08月28日 01:30
熱帯果実の乳酸菌に抗酸化の可能性、ブラジルの研究チームが報告
乳酸菌(LAB)は、発酵食品づくりに古くから使われてきた微生物です。食品の保存性や風味に関わるだけでなく、近年では腸内細菌のバランスを整えたり、免疫の働きを支えたりする可能性があるとして注目されています。一方で、乳酸菌やその代謝物を「抗酸化」や「抗菌」の目的で食品に応用する研究は、特に熱帯果実から分…
公開日: 2026年08月27日 07:37
代替タンパク質の工場、どこに建てるべきか──立地決定の要因を調べた研究
植物由来肉や培養肉、微生物発酵によるタンパク質など、「代替タンパク質」と呼ばれる新しい食品の生産が世界的に注目されています。しかし、これらを作る工場をどこに建てるかという決定は、企業の商業的成功だけでなく、地域社会や環境にも大きな影響を及ぼします。今回紹介する研究は、食品加工施設の立地を決める際にど…
公開日: 2026年08月27日 05:31
高塩分の発酵環境で酵母が生き延びる仕組みとは?機能性タンパク質補給の効果をプロテオミクスとメタボロミクスで探る
醤油や味噌などの伝統的な高塩分発酵食品には、高い塩分濃度でも生育できる耐塩性酵母が深く関わっています。その代表格が Zygosaccharomyces rouxii(ジゴサッカロミセス・ルキシー)という酵母です。この酵母は伝統的な高塩分発酵食品で広く見られる一方、一部の食品システムでは腐敗の原因とな…
公開日: 2026年08月26日 04:37
発酵食品から見つかった乳酸菌、プロバイオティクス評価と銀ナノ粒子合成への応用可能性
タケノコの発酵食品、ドーサ生地、カレー、イドリ、牛乳、ヨーグルトなど、私たちの食卓や各地の伝統食に登場する発酵食品には、乳酸菌(LAB)と呼ばれる微生物が多く含まれていることが知られています。乳酸菌は「プロバイオティクス」、つまり体に良い働きをする可能性のある生きた微生物として注目されてきましたが、…
公開日: 2026年08月25日 23:35
フィリピンの発酵食品から分離された乳酸菌、そのゲノム配列が報告される
東南アジアには、米や魚介類を発酵させて作る伝統的な発酵食品が数多く存在します。こうした発酵食品には多種多様な微生物が関わっており、その中でも乳酸菌は発酵の進行や食品の風味形成に深く関わる存在として知られています。今回紹介する論文は、フィリピンの発酵食品から分離された2種類の乳酸菌株について、そのゲノ…
公開日: 2026年08月25日 23:33