研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
クズの根を2種の微生物で発酵させると栄養・香りはどう変わるか——酵母と枯草菌の共発酵に関する研究
クズ(Pueraria thomsonii)の根はイソフラボン類を豊富に含み、伝統的に薬用・食用として利用されてきました。しかし、その主要成分であるプエラリンやダイジン、ゲニスチンなどは配糖体(糖がくっついた形)として存在しているため、腸での吸収や利用が限られること、また独特の青臭さや渋みがあり、高…
公開日: 2026年08月27日 20:32
ラテン系の若者を対象に、食事由来のカロテノイド摂取量と腸内細菌の関係を調べた研究
果物や野菜に豊富に含まれる色素成分「カロテノイド」は、生理活性を持つことが知られており、腸内の環境に働きかけることで腸内細菌の構成に影響を与える可能性が指摘されています。しかし、こうした関連を若い成人世代で調べた研究はこれまで限られていました。今回、フロリダ国際大学の研究者らのグループが、ラテン系の…
公開日: 2026年08月27日 01:31
アルツハイマー病患者の腸内環境に発酵魚ペースト「カピプラ」はどう働くか、模擬腸モデルで検討
腸内細菌のはたらきが脳の状態と関わり合っているという「腸脳相関」という考え方が、近年注目されています。腸内細菌が作り出す代謝物や、食品由来の生理活性ペプチドが、この腸と脳のやり取りに影響しうることが指摘されています。今回紹介する研究では、タイ南部で伝統的に食べられている発酵魚ペースト「カピプラ(Ka…
公開日: 2026年08月27日 00:34
カフェイン飲料を飲む「動機」は緑茶・コーヒーで違う?日本語版アンケートの検証研究
コーヒーは眠気覚ましに、緑茶はほっと一息つくために——なんとなく、そんな飲み分けをしている人は多いのではないでしょうか。カフェインを含む飲み物を飲む理由(動機)を測るための「カフェイン摂取動機質問票(MCCQ)」という調査票が海外で作られていますが、これを日本語に翻訳して使ったところ、データへの当て…
公開日: 2026年08月17日 23:26
妊娠中・産後の女性の『皮膚カロテノイド』を測ってわかったこと 日本人女性を対象にした予備的研究
ルテインやゼアキサンチンといったカロテノイドは、緑黄色野菜などに多く含まれる色素成分の一種です。これらは子どもの網膜の発達に重要とされており、胎児は臍帯(へその緒)を通じて、乳児は母乳を通じてこれらの成分を受け取ると考えられています。つまり、母親の栄養状態が子どもの網膜発達に影響する可能性があるとい…
公開日: 2026年08月14日 12:26
アグアミエルシロップ入り発酵乳、乳酸菌の元気とペプチドの働きにどう関わる?
近年、腸内環境を整える「プロバイオティクス(善玉菌)」と、その働きを助ける「プレバイオティクス(善玉菌のエサになる成分)」を組み合わせた「シンバイオティクス」食品への関心が高まっています。人口の増加や健康志向の広がりを背景に、基本的な栄養に加えて付加価値を持つ発酵乳製品の開発が進められているそうです…
公開日: 2026年08月13日 04:27
エラグ酸を水になじみやすくする海藻由来多糖の可能性——固体分散体で腸内変換も促進?
ザクロやベリー類などに含まれるポリフェノールの一種「エラグ酸(EA)」は、抗酸化作用をはじめとした多様な生理活性が報告されている注目の食品成分です。しかしエラグ酸には大きな弱点があります。水にほとんど溶けず、水中で凝集してしまうため、腸内細菌がうまく働きかけにくいという課題です。エラグ酸は腸内細菌に…
公開日: 2026年08月12日 23:29
海藻から作った『カーボンドット』、エビの鮮度保持に役立つ可能性 ― 抗酸化・UV遮蔽の基礎研究
海藻といえば、食物繊維やミネラルが豊富な食材というイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。実は近年、海藻に含まれる多糖類やポリフェノールを原料にして、ナノサイズの炭素材料「カーボンドット(CDs)」を作る研究が進められています。カーボンドットは直径10ナノメートル以下という非常に小さな粒子で、抗…
公開日: 2026年08月12日 23:28
腸内細菌が決める『効くかどうか』の個人差——食事性生理活性化合物の吸収をめぐる研究紹介
ポリフェノールやグルコシノレートといった、野菜や果物、お茶などに含まれる「生理活性化合物」は、慢性疾患のリスク低減と関連づけられることが多く、健康志向の高い人の間で注目されてきました。しかし、実はこれらの成分の多くは、食べたからといってそのまま体に吸収されるわけではありません。今回紹介する総説論文は…
公開日: 2026年08月07日 18:26
滲出型加齢黄斑変性の患者に個別化された食事介入を行うと血中の抗酸化成分はどう変わるか——抗VEGF療法との併用を調べた予備的研究
加齢黄斑変性(AMD)は、高齢者における中心視力の不可逆的な低下の主な原因の一つとされています。なかでも「滲出型」と呼ばれるタイプは、網膜の下に異常な血管が伸びてくることで視力に影響を及ぼすもので、現在の標準治療は「抗VEGF療法」と呼ばれる薬剤を目に注射する治療法です。一方で、ルテインやゼアキサン…
公開日: 2026年07月27日 22:32
カラシナの品種の違いが漬物発酵中の風味成分にどう影響するのか——グルコシノレートと揮発性代謝物から探る
ザーサイやカラシナ漬けなど、アブラナ科の野菜を発酵させた漬物には独特の風味や辛みがあります。この辛みや香りのもとになっている成分のひとつが「グルコシノレート」と呼ばれる化合物で、発酵や加工の過程でイソチオシアネート類などの揮発性物質に変化することが知られています。同じカラシナ(Brassica ju…
公開日: 2026年07月27日 13:33
大豆粕の発酵物から「うま味を引き立てる」ペプチドを探す ― AIと細胞実験を組み合わせた研究
豆腐や豆乳、大豆油などをつくる際に大量に出る「大豆粕」は、これまで飼料や肥料として使われることが多く、食品としての価値を十分に活かしきれていない副産物とされています。この大豆粕を発酵・分解して得られる加水分解物には、うま味に関わる小さなペプチド(アミノ酸がいくつか連なった物質)が含まれている可能性が…
公開日: 2026年07月27日 13:31