研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
腸内細菌を支える食事パターンと炎症性腸疾患リスクの関係を大規模コホートで検討
炎症性腸疾患(IBD)は、腸に慢性的な炎症が生じる病気で、潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)という二つのタイプに大別されます。発症には遺伝的な要因だけでなく環境要因も大きく関わるとされており、なかでも食事は腸内細菌叢や腸の粘膜バリア、免疫の働きに影響を与えうる、変えることのできる要因として注目…
公開日: 2026年09月05日 01:37
発芽キノアの成分が肥満マウスの記憶力低下を和らげた仕組み ― 腸内細菌が鍵に
肥満は体形や代謝の問題にとどまらず、学習や記憶といった認知機能の低下にも関わることが知られています。中国・西北農林科技大学などの研究グループが、アドバンスト・サイエンス誌に2026年7月掲載予定の論文で、発芽させたキノア(キヌア)を食べさせたマウスで、高脂肪食による認知機能の低下が和らいだと報告しま…
公開日: 2026年09月04日 15:28
妊娠中の食物繊維は子どもの健康にどう関わるのか——短鎖脂肪酸をめぐる研究のまとめ
妊娠中に何を食べるかは、母親自身の体調だけでなく、生まれてくる子どもの将来の健康にも関わるのではないか——そうした関心から、食物繊維の役割に注目する研究が増えています。今回紹介するのは、中国・広州医科大学第三附属病院(広東省重大産科疾患重点実験室)などに所属する研究者らが、フロンティアーズ・イン・ニ…
公開日: 2026年09月03日 16:26
白酒の風味を守りながら発がん物質を分解する酵素改良の研究
発酵食品の中には、カルバミン酸エチル(EC)と呼ばれる物質がごく微量に生じることがあります。ECは発がん性が指摘されている物質で、穀物由来の酒類などの発酵過程で自然に生成することが知られています。これを取り除く方法として、化学的な処理ではなく酵素の力で分解する手法が注目されています。しかし、中国の伝…
公開日: 2026年09月03日 08:26
エビと植物の発酵が生む香り 「サワーシュリンプペースト」の材料比を科学する
東南アジアなどでは、エビを塩とともに発酵させた「シュリンプペースト」が古くから調味料として使われています。地域によっては、エビだけでなく穀物や唐辛子といった植物性の材料を一緒に発酵させる「サワーシュリンプペースト」という作り方もあり、独特の酸味と香りを持つことが知られています。動物性の材料と植物性の…
公開日: 2026年09月03日 06:22
軽度認知障害と腸内細菌叢の関係を整理した研究レビュー
もの忘れが増えたと感じても、日常生活には大きな支障がない状態は「軽度認知障害(MCI)」と呼ばれ、加齢に伴う自然な物忘れと、認知症との中間に位置づけられています。MCIは適切な対応によって進行が食い止められたり、状態が元に戻ったりする可能性がある一方、認知症とは異なり承認された薬物治療は現時点で存在…
公開日: 2026年09月02日 03:44
肥満と腸内細菌叢の関係を、中国伝統医学の視点から読み解く総説研究
肥満は世界的に増え続けている代謝の問題で、2030年には世界で12億5000万人以上の成人が肥満になると予測されています。食事や運動といった生活習慣の改善が対策の基本とされていますが、それだけでは十分な減量に至らない人も多く、薬物治療や外科手術が検討される場合もあります。GLP-1受容体作動薬などの…
公開日: 2026年09月02日 01:43
大腸がん・ポリープの早期発見に腸内細菌を活用する試み――便検査の新たな可能性を検証した総説
大腸がんは世界で罹患数が3番目に多く、がん死亡数では2番目に多いとされています。年間190万人が新たに診断され、90万人以上が亡くなっているとの報告があります。日本を含むアジアや東ヨーロッパでは罹患率が高く、5年生存率もアジアでは46.5%とヨーロッパの89%以上に比べて低いとされ、その差は診断時の…
公開日: 2026年08月31日 20:37
腸内細菌と脳のつながりから考える、食事によるアルツハイマー病対策の可能性
アルツハイマー病は高齢者の認知症の主な原因であり、記憶や認知機能が徐々に低下していく進行性の神経変性疾患です。近年、腸内に棲む多種多様な細菌の集まり(腸内細菌叢)が、脳の働きと密接に関わっているという研究が積み重なっており、アルツハイマー病の発症や進行を理解するうえで腸内細菌叢が重要な研究対象として…
公開日: 2026年08月31日 19:26
牛乳・ヨーグルト・チーズは口の健康を守るのか?乳製品の成分と口腔ケアをめぐる研究レビュー
むし歯や歯周炎は世界で35億人以上が抱えているとされ、その治療にかかる費用は年間4420億米ドルを超えるといわれています。フッ素塗布やシーラント(歯の溝を樹脂で埋める処置)といった専門的な予防法は効果が知られている一方、実際に受けている子どもの割合は必ずしも高くなく、誰でも手軽に取り入れられる予防策…
公開日: 2026年08月31日 18:34
口の中の細菌と腸の細菌、そして子どもの肥満――中国の研究チームが調べた「つながり」
肥満は世界的に子どもの健康課題として広がっており、2012年から2023年にかけての小児肥満の有病率は2000年から2011年と比べて1.5倍に増加したと報告されています。子どもの頃の肥満は大人になっても続きやすく、糖尿病やがん、心代謝系の問題との関連も指摘されていますが、有効な予防・介入策はまだ十…
公開日: 2026年08月31日 17:33
腸内細菌のバランスが体のエネルギー代謝を左右し、肥満に関わる可能性が報告される
肥満は世界的に増え続けている健康課題ですが、その背景には食事の内容だけでなく、腸内に棲む細菌叢(腸内フローラ)の乱れも関わっているのではないかという研究が進められています。今回紹介する論文は、腸内細菌がどのような経路で体のエネルギー代謝に影響し、エネルギーの『摂取』と『消費』のバランスを崩して肥満に…
公開日: 2026年08月31日 15:21