研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
桑の実ワイン、果肉ごと発酵させると風味と抗酸化成分の保持が変わる?――原料処理の違いを比較した研究
桑の実(マルベリー)は鮮やかな色と独特の風味を持つ果実で、ワインなどの発酵飲料の原料としても利用されています。果実酒を造る際には、果肉ごと発酵させる方法と、果汁だけを搾って発酵させる方法があり、その違いが最終的な品質にどう影響するのかは、意外と詳しく調べられてきませんでした。今回紹介する研究では、桑…
公開日: 2026年07月23日 14:37
腸管の炎症を食品成分でやわらげる研究、その『測り方』を整理したガイドライン論文を紹介
アスタキサンチンやポリフェノール、食物繊維、プロバイオティクス、短鎖脂肪酸——健康に関心のある人なら一度は耳にしたことがある成分ではないでしょうか。これらは食品由来の栄養素として、腸の炎症をやわらげる働きが研究されてきました。腸の炎症は、いわゆる『不調(サブヘルス)』な状態から生じるとされ、大腸炎や…
公開日: 2026年07月22日 23:32
雑穀の種類が変えるインド発酵飲料の細菌群集——5種の雑穀で比較した研究
雑穀(ミレット)は栄養価の高さやグルテンフリーであることから、近年世界的に注目を集めている穀物です。発酵によって雑穀の栄養や機能性が高まる可能性を示す研究はこれまでにも報告されてきましたが、雑穀を使った発酵食品そのものについては、まだ十分に解明されていない部分が多いとされています。インドでは伝統的に…
公開日: 2026年07月22日 23:31
腸炎ビブリオに挑む新酵素——抗生物質と組む『二刀流』戦略の研究
魚介類の食中毒原因として知られる腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus)は、世界各地で食の安全を脅かす存在です。加熱や薬剤による従来の対策には、食品の風味や栄養を損なったり、薬剤耐性菌の出現や環境汚染につながったりする課題があるとされています。こうした背景のもと、ウイルスの一種…
公開日: 2026年07月22日 22:27
発酵キャベツ由来の乳酸菌が作る短鎖脂肪酸、パーキンソン病モデル魚で神経保護の可能性を示唆
パーキンソン病は、脳内のドーパミン神経細胞が徐々に失われていくことで運動機能などに支障が出る、進行性の神経変性疾患です。近年の研究では、酸化ストレスや脳の炎症に加えて、腸内細菌のバランスの乱れ(ディスバイオシス)がこの病気の進行に関わっている可能性が指摘されており、「腸と脳が互いに影響し合う」という…
公開日: 2026年07月22日 15:29
ヤーコン抽出物を加えた緑茶コンブチャ、糖分とフラボノイドはどう変わる?
コンブチャは、お茶と砂糖に微生物の共生培養体(SCOBY)を加えて発酵させる飲み物として知られています。近年は健康志向の高まりとともに世界各地で親しまれていますが、原料や配合を工夫することで風味や成分にどのような変化が生まれるのか、研究の余地が残されている分野でもあります。今回紹介するのは、南米原産…
公開日: 2026年07月16日 01:30
芽胞形成プロバイオティクスと乳酸菌の共発酵——発酵食品の機能性と安全性をめぐる新たな視点
プロバイオティクスといえば、ヨーグルトや発酵食品でおなじみの乳酸菌を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし近年、Bacillus属という胞子(芽胞)を作る細菌の仲間が、プロバイオティクスの新しい候補として注目されているといいます。今回紹介する論文は、この芽胞形成プロバイオティクスと乳酸菌を…
公開日: 2026年07月15日 14:33
コチュジャンが大腸がんモデルマウスで腫瘍抑制に関与か——腸内細菌の多様性回復に頼らない仕組みを報告する研究
キムチや味噌のような発酵食品と腸の健康との関係は、これまでも多くの研究者の関心を集めてきました。腸内細菌が作り出す「短鎖脂肪酸(SCFA)」は、大腸の壁を健やかに保ったり、炎症を抑えたりするうえで重要な役割を果たすとされています。そして大腸がんでは、こうしたSCFAの働きやそれを感知する受容体(GP…
公開日: 2026年07月15日 14:32
酵母を加えると韓国の伝統醤油『カンジャン』の香りはどう変わる?発酵微生物研究
韓国には「カンジャン」と呼ばれる伝統的な発酵醤油があります。大豆を発酵させて作られるこの調味料は、微生物のはたらきによって独特の風味や香りが生まれることが知られています。今回紹介する研究では、カンジャンの発酵に特定の酵母をあえて加えることで、発酵の進み方や香りにどのような変化が起こるのかが調べられま…
公開日: 2026年07月14日 13:31
皮の廃棄部位からヨーグルトへ:ポリフェノール豊富な植物副産物を使った機能性発酵乳の研究
ジャガイモ、ザクロ、オレンジの皮は、食品加工の過程で通常は廃棄される部分ですが、実はポリフェノールなどの生理活性成分を豊富に含むことが知られています。近年、こうした「食品副産物」を有効活用しようという研究が世界的に広がっており、環境負荷の低減と食品の高付加価値化を両立させる方法として注目されています…
公開日: 2026年07月12日 21:33
カメルーンの伝統発酵乳「ペンディダム」、栄養は豊富も衛生面に課題――現地調査で明らかに
世界には、その土地の気候や生活様式に根ざして受け継がれてきた発酵食品が数多くあります。乳を発酵させる技術もそのひとつで、地域ごとに独自の作り方や味わいが育まれてきました。今回紹介する研究は、カメルーン極北州の牧畜コミュニティで伝統的に作られてきた「ペンディダム」という脱脂発酵乳を取り上げ、その製法と…
公開日: 2026年07月12日 09:29
モルドバの伝統的発酵乳から見つかった乳酸菌、大腸菌やリステリア菌を抑える力に注目
チーズやヨーグルトなどの発酵乳製品には、昔から乳酸菌の働きが関わっています。乳酸菌が作り出す物質の中には、他の微生物の増殖を妨げるものがあることが知られており、こうした性質は食品を安全に保存するための技術(生物学的保存、バイオプリザベーション)への応用が期待されています。今回紹介する研究では、モルド…
公開日: 2026年07月10日 07:26