研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
食生活の見直しと都市インフラが健康と地球環境にもたらす可能性――ある総説研究の紹介
現在の食料の生産と消費のあり方は、持続可能ではないと広く認識されています。この総説論文の著者らは、食料システムを健康的な食事へと転換しつつ、地球が持つ資源の限界(プラネタリー・バウンダリー、地球環境が耐えられる範囲の境界)の内側にとどまりながら、必要な食料生産量を確保する道筋があるのかを検討しました…
公開日: 2026年09月18日 09:58
赤身肉・加工肉を減らす食生活への移行が英国の健康にもたらす影響を試算した研究
肉の摂取を減らし、植物性の食品を増やすことは、慢性疾患の予防と環境面の持続可能性という二つの観点から、ヨーロッパ各国で優先課題とされています。これまでの研究でも、政策による働きかけが人々の食のパターンを肉の削減目標に近づけうることは示されてきました。しかし研究チームによれば、そうした食の変化が実際に…
公開日: 2026年09月18日 09:37
低濃度の葉面散布でタンパク質加水分解物は植物にどう働くか——トマトとインゲンマメでの比較
持続可能な作物管理への関心が高まるなか、「タンパク質加水分解物(PH)」と呼ばれる資材が注目されています。これは植物や微生物に由来するタンパク質を分解して得られる材料で、作物の生育を後押しする「バイオスティミュラント(生物刺激剤)」の一種として扱われます。
公開日: 2026年09月18日 09:30
温州みかんの生育を光で測る — 果肉の色と葉の養分比から果実の品質を読み解く研究
果樹の栽培管理は、これまで生産者の経験や勘に頼ってきた面が大きい一方、労働力不足や気候の変動が進むなかで、より客観的で数値にもとづいた指標が求められています。とくに温州みかんのような常緑果樹では、葉と果実の状態が何年にもわたって連動しながら変化していくため、状況の把握が難しくなります。従来のように果…
公開日: 2026年09月18日 07:36
カキの葉に含まれるフラボノイドとタンニンは季節とともに変動する――韓国での栽培調査
カキ(Diospyros kaki)は東アジアで広く栽培される果樹で、果実だけでなく葉も健康茶や化粧品の素材として利用されてきました。研究チームによれば、カキの葉には有効成分としてフラボノイドとタンニンが含まれます。フラボノイドは植物がつくる色素成分の仲間で、タンニンは渋み成分として知られる物質群で…
公開日: 2026年09月18日 06:34
クコの枝ぶりを遺伝子操作で作り替える――ゲノム編集で「実の付き方」を変えた研究
クコ(ゴジベリー)はナス科の落葉性の低木で、薬用・栄養面で価値の高い果実をつけます。しかし研究チームによると、需要が伸びる一方で収穫作業が産業拡大の大きな壁になっています。中国・寧夏では収穫期が6月から10月まで続き、果実の熟し方がそろわないため毎週摘み取る必要があり、労力とコストがかさむと報告され…
公開日: 2026年09月18日 06:29
カンボジアのイネ在来品種に見られる塩害への強さ――生理的な指標と遺伝子領域を探る研究
土壌に塩分が過剰にたまる「塩害」は、イネの生育と収量を大きく下げる要因です。研究チームによれば、世界の耕作地の約20%、灌漑地の約33%が塩害の影響を受けており、土地の開墾や過剰な灌漑、気候変動にともなう海面上昇といった要因によって、今後も塩分を含む農地が広がると見込まれています。イネは主要な穀物の…
公開日: 2026年09月18日 05:45
干ばつ下のアカクローバー——根粒菌と生育促進菌の組み合わせ接種が窒素固定と光合成に与える影響
アカクローバー(Trifolium pratense L.)は家畜の飼料として価値が高く、土壌の肥沃度を高める作物でもあります。その理由は、根に共生する根粒菌が空気中の窒素を植物が使える形に変える「共生窒素固定」を行うためです。論文によれば、アカクローバーは生育期間中に1ヘクタールあたり100〜15…
公開日: 2026年09月18日 05:41
イチゴの萎凋病抵抗性を支える「素早い遺伝子の切り替え」——抵抗性品種と感受性品種の比較研究
イチゴは世界的に重要な果樹作物ですが、土壌に潜む病原菌が大きな脅威となっています。なかでもフザリウム萎凋病は、糸状菌(カビの仲間)である Fusarium oxysporum が原因で、イチゴの維管束(水や養分を運ぶ組織)を侵して通導を妨げ、萎れや葉の黄化を引き起こし、最終的には枯死に至らせる病害で…
公開日: 2026年09月18日 04:53
思春期の植物性食生活をめぐる論点の整理――心血管・代謝への利点と成長面の課題
著者らは、思春期を食習慣が定まっていく重要な時期としてとらえています。この時期は体の成長、骨に骨のミネラルが蓄えられていく過程(骨量の獲得)、そして脳神経の発達を支えるために、栄養素の必要量が高い状態が続きます。一方で、植物性中心の食生活を選ぶ若い世代は増えています。
公開日: 2026年09月17日 13:15
タイのぶっかけご飯90品を調べた研究——料理ごとの温室効果ガス排出量と栄養価
食事の持続可能性を考えるとき、環境への負荷と栄養の質は、どちらか一方ではなく互いに補い合う要素として捉えられるようになってきました。しかし著者らは、この二つの側面を同時に検討した研究は少なく、とりわけ東南アジアの料理を対象としたものはほとんどないと指摘しています。
公開日: 2026年09月17日 12:58
施設園芸のコストと便益を測る——中国の温室農業を環境と経済の両面から評価した研究
温室(ビニールハウスなどの施設)を使う農業は、温度や湿度といった環境を細かく制御することで、野菜や果物を一年を通して安定的に供給する役割を担っています。一方で、その環境への影響と経済的なコスト、そして差し引きで得られる便益を一体として評価した研究は、これまで多くありませんでした。
公開日: 2026年09月17日 11:16