研究論文紹介記事一覧

発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る

「万人共通の食事療法」を超えて — 肥満治療における個別化栄養の現在地 研究論文Europe PMCルーマニア

「万人共通の食事療法」を超えて — 肥満治療における個別化栄養の現在地

この論文は、肥満の治療で長く使われてきた画一的な食事指導の限界を整理し、個人に合わせて食事を設計する「精密栄養(プレシジョン・ニュートリション)」という考え方を包括的に見渡すことを目的とした総説です。著者らは、生活習慣の改善が肥満治療の土台であることを前提としたうえで、同じ食事指導を受けても人によっ…

公開日: 2026年09月14日 00:04

キウイフルーツと血圧の関係を調べた無作為化試験の統合解析 研究論文Europe PMCイラン

キウイフルーツと血圧の関係を調べた無作為化試験の統合解析

血圧は心血管疾患の主要な危険因子であり、生活習慣の影響を強く受けます。果物や野菜を多く含む食事が血圧を下げることは以前から知られており、その背景としてカリウム摂取の増加や血管の拡張に関わる仕組みが挙げられてきました。キウイフルーツは食物繊維、カリウム、ビタミンCや各種の抗酸化成分を多く含む果物で、著…

公開日: 2026年09月14日 00:00

トウモロコシの在来品種と交配種で粒の姿と栄養を比べる ― 1554系統・1万5千件超の測定データから 研究論文Europe PMCメキシコ

トウモロコシの在来品種と交配種で粒の姿と栄養を比べる ― 1554系統・1万5千件超の測定データから

トウモロコシは、メキシコや中米をはじめ世界の多くの地域で主食となり、食文化や社会的なアイデンティティとも深く結びついてきた作物です。食用だけでなく、飼料や燃料、工業原料としても幅広く使われています。著者らは、これまでの品種改良が主に収量や病害への強さ、土地への適応に向けられてきた一方で、粒の品質その…

公開日: 2026年09月13日 23:50

心臓・脳・骨をつなぐ「軸」という考え方——脂溶性栄養素をめぐる研究レビューの紹介 研究論文Europe PMC台湾

心臓・脳・骨をつなぐ「軸」という考え方——脂溶性栄養素をめぐる研究レビューの紹介

高齢化が進むなかで、心血管疾患、認知機能の低下をもたらす疾患、そして骨粗しょう症は、それぞれ循環器科、神経内科、整形外科・内分泌科という別々の診療領域で扱われてきました。この総説の著者らは、そうした分野ごとの区分けが、三つの臓器系が共通の調節経路で結ばれているという分子レベルの知見と食い違ってきてい…

公開日: 2026年09月13日 23:38

肥満のある成人における三つの食事法と鉄の代謝——地中海食・ケトン食・間欠的断食を比較した系統的文献レビュー 研究論文Europe PMCイタリア

肥満のある成人における三つの食事法と鉄の代謝——地中海食・ケトン食・間欠的断食を比較した系統的文献レビュー

肥満は世界で6億5000万人を超える成人に及ぶ健康課題です。著者らはその一方で、食事から十分な、あるいは過剰なほどのエネルギーを摂っている人々のあいだで、標準体重の人に比べて鉄不足が多いという「逆説」に注目しました。論文によれば、この鉄不足は食事から摂る鉄の量の違いでは説明できず、慢性的な軽度の炎症…

公開日: 2026年09月13日 23:33

キャッサバ改質粉とカボチャ粉で作る生麺——成分・機能性・でんぷん消化性を調べた研究 研究論文Europe PMCインドネシア

キャッサバ改質粉とカボチャ粉で作る生麺——成分・機能性・でんぷん消化性を調べた研究

麺類はアジアをはじめ世界各地で広く食べられていますが、その主原料である小麦粉は、熱帯地域の多くの国では生産が限られ、輸入に頼っているのが現状です。著者らは、この輸入依存が食料システムの脆弱さや生産コストの上昇につながると指摘し、地域で得られる原料を活かした麺の開発が食の多様化と自給力の強化につながる…

公開日: 2026年09月13日 23:22

バジルシードガムを加えたニンジン粉末パンケーキの品質を調べた研究 研究論文Europe PMCイラン

バジルシードガムを加えたニンジン粉末パンケーキの品質を調べた研究

ニンジンにはカロテノイドや食物繊維、ビタミン、抗酸化性をもつ成分が含まれており、乾燥させて粉にしたニンジン粉末は、焼き菓子類の栄養面を高める素材として注目されています。しかし著者らは、ニンジン粉末を加えると生地のふくらみが落ちたり、硬くなったり、内部の組織が不均一になったりして、食べる人の受け入れら…

公開日: 2026年09月13日 16:46

高脂肪飼料で育つキゴイ(コイ)に、L-カルニチンとフェノフィブラートは何をもたらすか 研究論文Europe PMC中国

高脂肪飼料で育つキゴイ(コイ)に、L-カルニチンとフェノフィブラートは何をもたらすか

養殖の現場では、エネルギー密度が高くタンパク質の節約にもつながることから、脂肪分の多い「高脂肪飼料」が広く使われるようになってきました。しかし研究チームは、高脂肪飼料を長く与え続けると魚の脂質代謝のバランスが崩れ、体内に脂肪がたまりすぎたり、酸化ストレス(体内で生じる活性酸素などによる負荷)が高まっ…

公開日: 2026年09月13日 16:42

発芽ハダカムギの加熱方法で栄養成分はどう変わる?代謝物解析による研究 研究論文Europe PMC中国

発芽ハダカムギの加熱方法で栄養成分はどう変わる?代謝物解析による研究

ハダカムギ(裸麦)は食物繊維や機能性成分を含む穀物として知られ、発芽させることで栄養価がさらに変化することが注目されています。ただし発芽させたハダカムギを実際に食べられる形にするには加熱処理が欠かせません。電子レンジ、焙焼、炒め、蒸しといった調理法の違いが、栄養成分や体内での消化されやすさにどのよう…

公開日: 2026年09月10日 10:24

軽度認知障害・アルツハイマー病と腸内細菌叢の関係を探る研究 研究論文Europe PMCドミニカ共和国

軽度認知障害・アルツハイマー病と腸内細菌叢の関係を探る研究

近年、腸内に住むたくさんの細菌(腸内細菌叢)が、消化だけでなく脳の働きにも関わっているのではないかという「腸脳相関」の考え方が注目されています。アルツハイマー病や、その前段階とされる軽度認知障害(MCI)についても、腸内細菌の構成に何らかの特徴があるのではないかと考えられてきました。しかし、こうした…

公開日: 2026年09月10日 09:04

昆虫食に含まれる化学汚染物質、現状データをまとめたスコーピングレビュー 研究論文Europe PMCポルトガル

昆虫食に含まれる化学汚染物質、現状データをまとめたスコーピングレビュー

近年、環境負荷の少ないたんぱく源として昆虫食(エントモファジー)への関心が世界的に高まっています。しかしその一方で、昆虫が育つ環境や飼料、加工方法によっては、カドミウムや鉛といった重金属、あるいは加熱調理によって生じる化学物質が食品中に残ることも考えられます。今回紹介する研究は、こうした昆虫食に関す…

公開日: 2026年09月10日 08:56

乾燥食品にひそむ微生物リスクをどう見極めるか——即食食品向けリスク評価の枠組みを考える研究 研究論文Europe PMCオランダ

乾燥食品にひそむ微生物リスクをどう見極めるか——即食食品向けリスク評価の枠組みを考える研究

ドライフルーツや乾燥野菜、乾燥ハーブ・スパイスは、そのまま食べたり料理の仕上げに使ったりする即食(RTE)食品の材料として広く使われています。こうした乾燥原料は水分が少ないため保存性が高いイメージがありますが、実は微生物学的な汚染がまったく起きないわけではありません。乾燥という工程そのものが病原菌を…

公開日: 2026年09月10日 08:53