研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
相変化材料は食品の低温流通をどう支えるか:食品包装への応用を整理した総説
肉、魚介類、乳製品、生鮮青果などの傷みやすい食品は、保管、輸送、店頭陳列の各段階で温度が変わると品質が落ちやすくなります。冷蔵を途切れさせずに食品を届ける仕組みは「コールドチェーン(低温流通)」と呼ばれます。著者らは、この流れの中で短時間の温度上昇や冷蔵の一時的な中断が起きただけでも、微生物の増殖、…
公開日: 2026年10月15日 17:08
発酵トウモロコシ外皮から得たポリフェノール豊富な抽出物を微小カプセルに包む——ニオソーム製剤の最適化と性能評価
トウモロコシの粒の外側を覆る外皮(コーンブラン)には、フェノール酸と呼ばれる生理活性成分が多く含まれています。著者らによれば、こうした成分には抗酸化や抗炎症などの働きが報告されてきました。ところが、熱・光・酸素にさらされると分解しやすく、口から取り込んだあとも胃の酸性環境や小腸のアルカリ性環境、消化…
公開日: 2026年09月13日 20:29
妊娠中のタンパク質、種類によって妊娠糖尿病リスクに差?イランでの症例対照研究
妊娠中に血糖値が高くなる「妊娠糖尿病」は、母子双方の健康に影響しうる代表的な妊娠合併症です。糖尿病になりやすさには食事内容が関わるとされてきましたが、タンパク質の摂取量や由来(植物性か動物性か)と妊娠糖尿病リスクとの関係については、これまでの研究結果が一致していませんでした。今回、イラン・イスファハ…
公開日: 2026年09月03日 01:29
腸内細菌と「褐色脂肪の白色化」――肥満をめぐる新たな視点を探る総説
私たちの体には、寒さにさらされたときや食べすぎたときに余分なエネルギーを熱として消費してくれる「褐色脂肪組織(BAT)」という特殊な脂肪があります。ところが肥満が進むと、この褐色脂肪が本来の役割を失い、まるで白色脂肪のようにエネルギーをため込む組織へと変質してしまうことが知られています。この現象は「…
公開日: 2026年09月02日 14:28
水産食品に潜む「生体アミン」、どう抑える? 安全性と品質を守る技術を整理したレビュー論文
刺身や干物、塩辛など、魚介類を使った食品は日本の食卓に欠かせない存在です。しかし魚介類は傷みやすく、保存や加工の過程で「生体アミン」と呼ばれる物質が生成されることが知られています。ジャーナル・オブ・フード・プロテクション誌に2026年10月に掲載予定のレビュー論文は、水産食品における生体アミンの生成…
公開日: 2026年08月31日 13:26
フェヌグリークの食物繊維が腸内細菌叢に与える影響とは 論文レビューが整理
フェヌグリーク(コロハ)は古くから料理や伝統医療で用いられてきたマメ科植物の種子です。近年、食事に含まれる成分が腸内細菌叢(腸内フローラ)に働きかけ、健康にさまざまな形で関わることが注目されています。今回紹介するのは、フェヌグリークと腸内細菌叢の関係について、これまでの研究知見を整理したレビュー論文…
公開日: 2026年08月29日 01:28
炭水化物の『質』と心血管疾患リスクの関連は? イランの大規模追跡調査から
ごはんやパン、麺類などの炭水化物は、私たちの食事の中心を占める栄養素です。近年の栄養学では、炭水化物を「量」だけでなく「質」で捉える視点が注目されています。食物繊維の多さや血糖値の上がりやすさ(血糖指数)、全粒穀物の割合などを組み合わせて評価する「炭水化物の質指数(CQI)」という指標もそのひとつで…
公開日: 2026年08月24日 13:37
EATランセット食への高い順守と脂肪肝リスクの関連は? イランの5年間コホート研究
近年、食生活の乱れや代謝異常を背景に、肝臓に脂肪がたまる「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)」が世界的に増加していると言われています。一方で「EATランセット食(プラネタリー・ヘルス・ダイエット)」は、人の健康と地球環境の両方に配慮した食事パターンとして近年注目されてきました。ただし、この食…
公開日: 2026年08月24日 13:34
植物性ミルクは動物性ミルクの代わりになるか——雑穀ミルクに着目した総説論文
牛乳や乳製品は、豊富な栄養素と多様な生理活性成分を持つことから、古くから人間の食生活の中心的な存在とされてきました。しかし近年、乳糖不耐症や牛乳アレルギー、さらには環境の持続可能性への関心の高まりを背景に、動物由来のミルクから、大豆やアーモンド、オーツ、米などの植物・穀物由来の代替ミルクへと関心が広…
公開日: 2026年08月16日 20:26
食物繊維の摂取量と肺がんリスク、大規模コホートの統合解析からみえてきたこと
肺がんの予防というと禁煙や大気汚染対策がまず思い浮かびますが、日々の食事内容も関係しているのでしょうか。これまで果物や野菜の摂取と肺がんリスクの関連を調べた研究はいくつかありましたが、野菜や果物に多く含まれる「食物繊維」そのものに注目して肺がんリスクとの関連を検討した研究はこれまでなかったとされてい…
公開日: 2026年07月19日 20:31
関節リウマチと食事の関係とは?新規発症患者を対象にした症例対照研究
関節リウマチ(RA)は、関節に痛みや腫れが生じる自己免疫疾患のひとつです。発症には遺伝的な要因だけでなく、生活習慣や環境要因も関わっていると考えられており、食事とRAリスクとの関連は以前から研究者の関心を集めてきたテーマです。今回紹介する研究では、新たにRAと診断された患者と健康な人を比較し、日々の…
公開日: 2026年07月16日 16:29
魚介類やナッツの摂取、激しい運動は多発性硬化症と関連するか——イランでの症例対照研究
多発性硬化症(MS)は、脳や脊髄などの神経を包む組織が自分の免疫システムによって攻撃されてしまう慢性の炎症性疾患です。発症には遺伝的な要因だけでなく、食生活や生活習慣といった環境要因も関わっているのではないかと以前から議論されてきました。特に魚や乳製品などの食習慣、女性の生殖に関する経験、そして身体…
公開日: 2026年07月02日 16:24