研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
考古学における「非定形炭化物」の研究手順を国際的に統一する試み
考古学の一分野に、遺跡から出土した植物の遺存体を調べる考古植物学があります。従来この分野では、種子や果実、木炭、脱穀のときに出る殻や茎といった、形がはっきり残っている材料が主に研究されてきました。しかし論文によると、実際の試料にはそれ以外に、炭になった有機物(ときには無機物を含む)の破片が含まれてお…
公開日: 2026年09月17日 12:19
妊娠中の牛乳摂取量と赤ちゃんの出生時の大きさ、関連はある?——日本の大規模調査から
妊娠中の食事は、生まれてくる赤ちゃんの体格に影響するのではないかと、多くの妊婦や家族が気にするテーマです。中でも牛乳は日常的に飲まれる食品でありながら、妊娠中の摂取量が出生時の体格とどう関係するのかは、これまで十分に整理されていませんでした。今回紹介する研究は、日本の大規模な出生コホート調査のデータ…
公開日: 2026年09月10日 09:21
塩分摂取と腸内細菌叢の関係を大規模コホートで調べた研究
塩分の摂りすぎが血圧や心血管系に良くないことはよく知られていますが、その仕組みのすべてが解明されているわけではありません。近年、腸内細菌叢(腸内フローラ)が全身の健康に関わることが注目されており、マウスやラットを使った実験では高塩食が腸内細菌の構成を乱し、腸のバリア機能を損なう可能性が報告されてきま…
公開日: 2026年09月08日 19:47
佃煮に学ぶ、塩味・甘味・旨味が支える日本の保存食の知恵
魚介や海藻を醤油とみりんでじっくり煮詰めた「佃煮」は、日本の食卓に古くから根づいた保存食のひとつです。デンマークのコペンハーゲン大学食品科学部門に所属する研究者が、この佃煮という調理法・保存法を食のサイエンスの視点から整理した総説論文を発表しました。掲載誌はインターナショナル・ジャーナル・オブ・ガス…
公開日: 2026年09月08日 04:53
リンゴ果皮とレモン繊維をクラッカーに配合すると、ポリフェノールの損失を抑えられる可能性
果物や野菜を加工する際に出る皮や芯などの副産物には、まだ活用しきれていない栄養素が残っていることがあります。イタリア原産のリンゴ品種「アヌルカ」の果皮もそのひとつで、食物繊維やポリフェノール(フェノール化合物)を豊富に含むことが知られています。乾燥させて粉末にすれば、パンや焼き菓子などの栄養価を高め…
公開日: 2026年09月05日 05:28
バクテリオファージ処理サーモンに消費者はいくら払うか、デンマークとドイツで調査
養殖業では魚の病気を防ぐために抗生物質が使われてきましたが、その使用は薬剤耐性菌(AMR)の発生につながる可能性があり、公衆衛生上の懸念とされています。この課題への対応策として近年注目されているのが、細菌に感染するウイルスの一種であるバクテリオファージを使った病気対策です。バクテリオファージは抗生物…
公開日: 2026年09月05日 04:46
特許による技術革新は養殖業の輸出を伸ばすのか——欧州のデータから見えてきたこと
サーモンやトラウトといった養殖魚は、ヨーロッパの水産業にとって重要な輸出品です。育種技術や飼育システムの改良といった技術革新は、しばしば産業競争力を高める要因として語られますが、それが実際に輸出の伸びにどうつながっているのかを定量的に確かめた研究は多くありませんでした。今回紹介する論文は、コペンハー…
公開日: 2026年09月04日 06:28
食品への信頼、コロナ禍でどう変わった?欧州13カ国・6年間の調査
私たちは食品を口にするとき、生産者や販売者、そして国の監督機関をどれくらい信頼しているだろうか。食への信頼は、表示の見方や食品選びの行動にも関わるといわれるテーマだが、その水準が年々どう推移しているのかは意外と知られていない。今回紹介するのは、欧州12カ国とイスラエルを対象に、2019年から2024…
公開日: 2026年09月04日 05:29
食事研究のメタ解析、『調整方法』の違いが結果を歪めている可能性
飽和脂肪酸や魚の摂取と心血管疾患の関係を調べた研究は数多くあり、それらをまとめて総合的な結論を出す『メタ解析』は、食事に関するガイドラインづくりの重要な根拠になっています。しかし、食事の研究には見落とされがちな落とし穴があります。それは、食べた総エネルギー量(カロリー)をどう扱うかという『エネルギー…
公開日: 2026年09月04日 04:48
エンドウ豆・ソラマメ・大豆のタンパク質、発酵と酵素処理でゲルの硬さはどう変わるか
植物性の「チーズ風」「肉風」食品を作るとき、土台となるのがタンパク質からできる『ゲル(固まった網目構造)』です。エンドウ豆やソラマメ、大豆から取り出したタンパク質は、動物性タンパク質に比べて水に溶けにくく、構造が硬い塊状のまま存在しているため、しっかりとした均一なゲルを作りにくいという課題があります…
公開日: 2026年09月02日 00:32
海藻コンブの仲間、加工法を変えても腸内細菌への働きかけは同じ? 便発酵実験からの報告
海藻は食物繊維を豊富に含む食材として、腸内環境への働きかけが注目されています。ただし海藻をそのまま食べることは少なく、湯通しや乾燥、発酵といった加工を経て食卓に上ることが一般的です。こうした加工方法の違いが、海藻に含まれる食物繊維の腸内細菌叢への働きかけ方を変えるのかどうかは、これまではっきりしてい…
公開日: 2026年08月29日 04:49
ソラマメを好きになるには?「単純接触」「風味連合」「風味と栄養素の連合」学習戦略を比較した研究
豆類は環境負荷が比較的低く、栄養価も高いタンパク質源として注目されていますが、なじみが薄く、味や食感への評価が芳しくないことから、実際の消費量はなかなか伸びていません。こうした「あまり好きではない食品」を好きになってもらうために、心理学や食行動研究の分野では「感覚コンディショニング(sensory …
公開日: 2026年08月22日 05:36