研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
腸内細菌叢は「地球にやさしい食事」と健やかな老いをつなぐ鍵になりうるか
気候変動や環境負荷への対応と、高齢化にともなう慢性疾患の増加は、これまで別々の課題として語られることが多くありました。しかし近年、この二つは切り離せない問題として捉え直されつつあります。その中で注目されているのが「プラネタリーヘルスダイエット(Planetary Health Diet, PHD)」…
公開日: 2026年09月03日 07:28
ガラクトオリゴ糖は『腸によい』だけじゃない? 凍結乾燥した脂質膜の酸化を防ぐ働きを検証した研究
ガラクトオリゴ糖(GOS)は、腸内の善玉菌を選択的に増やすプレバイオティクス成分として広く知られ、育児用ミルクや乳製品、パン類などにも使われています。しかし今回紹介する研究は、GOSの『腸によい』という栄養面の働きではなく、乾燥した食品や医薬品の中で脂質の酸化を防ぐという、あまり注目されてこなかった…
公開日: 2026年09月03日 06:37
水牛乳由来のたんぱく質濃縮物で作るプロセスチーズ、カルシウムを扱う塩の違いで食感がどう変わるか
プロセスチーズは、ナチュラルチーズに『溶融塩(乳化塩)』と呼ばれる添加物を加えて加熱・撹拌することで作られる加工食品です。この溶融塩は、チーズの中のカルシウムとたんぱく質(カゼイン)の結びつきをほどき、脂肪と水を均一に取り込ませて、なめらかな組織を作る役割を担っています。今回紹介する研究では、水牛乳…
公開日: 2026年09月03日 06:30
エビと植物の発酵が生む香り 「サワーシュリンプペースト」の材料比を科学する
東南アジアなどでは、エビを塩とともに発酵させた「シュリンプペースト」が古くから調味料として使われています。地域によっては、エビだけでなく穀物や唐辛子といった植物性の材料を一緒に発酵させる「サワーシュリンプペースト」という作り方もあり、独特の酸味と香りを持つことが知られています。動物性の材料と植物性の…
公開日: 2026年09月03日 06:22
堆肥由来の好熱菌が子牛の下痢を改善? 腸内細菌ではなく代謝物の変化に注目した研究
下痢は世界で年間130万人以上が命を落とす原因ともされる身近で深刻な健康問題です。家畜の世界でも下痢による消化不良は成長の遅れや死亡率上昇につながり、生産性を大きく左右します。原因が細菌感染とわかる場合もありますが、実際には原因を特定できないケースも多く、対策は簡単ではありません。今回、堆肥から見つ…
公開日: 2026年09月03日 04:56
ブドウ種子の粉末、大腸炎マウスで腸の炎症と腸内細菌の乱れを抑えたと報告
ワインづくりの過程では、果汁を搾った後にブドウの種や皮が大量の副産物として残ります。この廃棄されがちな部分に、実は食物繊維やポリフェノールが豊富に含まれていることが知られています。フランスとチュニジア、カナダの研究者らによるチームは、このブドウ種子を粉末にしたもの(GSF)が、腸の炎症モデルであるマ…
公開日: 2026年09月02日 13:37
スピルリナ由来のタンパク質、ワインの清澄剤として動物性素材の代替になるか
ワイン造りの最終工程には「清澄」という作業があります。ワインに含まれる渋み成分を取り除いて口当たりを整えるため、タンパク質を加えてにごりの原因物質と結合させ、沈殿させて除去する方法です。この清澄剤には伝統的にゼラチンやカゼイン、卵白(オボアルブミン)といった動物由来のタンパク質が使われてきましたが、…
公開日: 2026年09月02日 11:25
パンづくりに宿す微生物の力—乳酸菌が変える品質・保存性・栄養
パンは小麦粉と水、酵母だけで作られていると思われがちですが、実際には目に見えない微生物が生地の性質や風味、保存性を左右しています。ルーマニアのステファン・チェル・マレ・スチャバ大学食品工学部に所属する研究者らは、パンづくりにおける乳酸菌(LAB:Lactic Acid Bacteria)の働きについ…
公開日: 2026年09月02日 07:41
オーツと乳酸菌・酵母の共発酵で植物性飲料の機能性を高める試み マウス実験で腸内環境の変化も確認
牛乳の代わりにオーツや大豆、ナッツなどを原料にした植物性飲料は近年広がりを見せていますが、栄養面では乳製品に劣る部分もあると指摘されてきました。今回、ブラジルの連邦ラヴラス大学(UFLA)などの研究チームが、オーツ・アーモンド・ひまわりの種を原料にした飲料を、乳酸菌とその酵母を組み合わせて発酵させる…
公開日: 2026年09月02日 04:52
軽度認知障害と腸内細菌叢の関係を整理した研究レビュー
もの忘れが増えたと感じても、日常生活には大きな支障がない状態は「軽度認知障害(MCI)」と呼ばれ、加齢に伴う自然な物忘れと、認知症との中間に位置づけられています。MCIは適切な対応によって進行が食い止められたり、状態が元に戻ったりする可能性がある一方、認知症とは異なり承認された薬物治療は現時点で存在…
公開日: 2026年09月02日 03:44
麹菌アスペルギルス・オリゼーはなぜ「安全な発酵の主役」なのか——食品バイオテクノロジーにおける研究動向
味噌、醤油、日本酒、みりん。日本の食卓に欠かせないこれらの発酵食品を支えているのが、麹菌として知られる糸状菌「Aspergillus oryzae(アスペルギルス・オリゼー)」です。アストラハン国立技術大学(ロシア)の研究者らが、この菌の生物学的な特徴と食品バイオテクノロジーへの応用について、これま…
公開日: 2026年09月02日 03:32
肥満と腸内細菌叢の関係を、中国伝統医学の視点から読み解く総説研究
肥満は世界的に増え続けている代謝の問題で、2030年には世界で12億5000万人以上の成人が肥満になると予測されています。食事や運動といった生活習慣の改善が対策の基本とされていますが、それだけでは十分な減量に至らない人も多く、薬物治療や外科手術が検討される場合もあります。GLP-1受容体作動薬などの…
公開日: 2026年09月02日 01:43