掲載誌:Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research)

ライセンス: CC BY 4.0 対象: 公開論文 確認元: DataCite

研究の目的

思春期は体が急速に成長し、ホルモンの変化や脳の発達も進む時期です。研究チームは、この時期の健康を左右する最も重要な要因の一つが栄養だと述べています。炭水化物、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水分を適切に含むバランスのよい食事は、成長や免疫の働きを支えるうえで欠かせないとしています。

一方で、朝食を抜く、ジャンクフードを食べる、砂糖入り飲料をよく飲む、果物や野菜が足りない、食事の時間が不規則といった食習慣が、思春期の若者の間で広がっていると著者らは指摘しています。

そこで研究チームは、栄養の問題につながる生活習慣と食習慣について、若者がどの程度知っているかを調べました。あわせて、知識の得点と年齢などの背景との関連を調べること、生活習慣と食習慣に関する情報ガイドシートを作ることも目的に掲げています。

調べた方法

調査は、インド・ウッタルプラデーシュ州バレーリーのアブドゥラプル・マフィで行われました。ある一時点で対象者の状況を調べてまとめる「横断的記述研究」という方法です。

対象は思春期の若者100人で、協力を得やすい人から選ぶ「便宜的サンプリング」で集められました。参加者は、研究チームが作成し妥当性を確認した30問の質問票に答えました。質問票には、年齢や家庭の状況などの背景を尋ねる項目が含まれています。

回答は記述統計でまとめられ、知識の程度と背景との関連は、カイ二乗検定という統計手法で調べられました。倫理審査の承認と参加者の同意も得られています。

主な結果

抄録によると、知識の程度は年齢と統計的に有意な関連を示しました(p=0.0014)。教育段階とも統計的に有意な関連があり(p=0.0013)、上の学年の生徒では平均を上回る得点の人が多かったと報告されています。家庭の収入についても、知識の程度との統計的に有意な関連が示されたとされています(p値は0.0000と記載)。

全体として、若者の知識は低い〜中程度だったと著者らはまとめ、教育のためのパッケージを提供する必要があると結論づけています。

研究が示すこと

この研究は、ある地域の若者100人について、栄養の問題に関わる生活習慣と食習慣の知識が低い〜中程度にとどまっていたことを報告しています。また、知識の程度が年齢、教育段階、家庭の収入と関連していたことも示しました。ただし、これらは関連を示した結果であり、何が原因かを明らかにしたものではありません。

研究チームの報告からは、この地域の若者に向けて、食習慣や生活習慣について学ぶ機会を設ける必要性が示されています。

原著論文の著者・所属:Guddu Singh、Hemlata Verma、Himanshu Gangwar、Kashika Saxena、Dr. Sanabam Linthoingambi Devi、Kapil Patel

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Guddu Singh, Hemlata Verma, Himanshu Gangwar, et al. A Study to Assess the Knowledge Regarding the Life Style and Food Habits Related to Nutritional Problems Among the Adolescents in A Selected Area of Bareilly, U.P. With A View to Develop an Information Guide Sheet. Zenodo (CERN European Organization for Nuclear Research) 2026-10-29. DOI: 10.5281/zenodo.23761027. 原著ライセンス:CC BY.