著者の所属・活動拠点の国は、パキスタンです。
掲載誌:Pakistan Journal of Positive Psychology
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
大学に進学すると、生活のリズムや食事の内容が変わりやすくなります。著者らは、女子学生の場合、朝の散歩などの運動が減り、精神的なストレスが増えることもあり、こうした変化が長期的に健康へ影響すると指摘しています。
研究チームは、パキスタン・シアルコットの大学に通う女子学生を対象に、生活習慣や食事の傾向が、体格の指標であるBMI(体重と身長から算出する体格指数)、月経にかかわる健康、学業面とどのように結びついているかを調べることを目的としました。
調査の方法
調査は2026年1月1日から2月28日まで、シアルコットのグランド・エイジアン大学で行われ、17〜30歳の女子学生が参加しました。
集めたデータの分析には、カイ二乗検定が用いられました。これは、回答の分類同士の結びつきが偶然で説明できる程度を超えているかを確かめる統計手法です。さらに、多くの比較を同時に行うと偶然に「差がある」という結果が出やすくなるため、それを抑えるボンフェローニ補正も適用したと報告されています。
主な結果
抄録によると、参加者の体格では低体重の学生が最も多く、次いで過体重、肥満の順でした。
月経や排卵にかかわるホルモンの病気である多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)がある学生は13.8%で、自分が該当するかどうか分からないと答えた学生が21.2%いました。
食習慣では、揚げ物や砂糖入り飲料をとる習慣が目立ちました。ストレスや試験期間中に食事を抜くことが「ときどきある」学生は40.1%、「よくある」学生は34.7%でした。また、大学生活の中で食習慣が変わったと答えた参加者が多数を占めました。
生活習慣についても、夜遅い時間の食事、座って過ごす時間が長いこと、まったく運動しないこと、睡眠時間が短いことが、多くの女子学生に共通して見られたと報告されています。
この研究が示すこと
この調査からは、シアルコットの女子大学生の間で、偏った食事や食事抜き、運動不足、睡眠不足といった生活習慣が広く見られる様子が浮かび上がります。PCOSについて自分の状態を把握していない学生が一定数いることも示されました。著者らは、こうした状況を改善するために、より良い生活習慣と健康的な食事を取り入れることが必要だと結論づけています。
原著論文の著者・所属:Muhammad Rashid(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Khadija Bibib(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Asma Talib(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Faiza Taskeenb(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Ansa Butt(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Laiba Noor(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)、Summaiya Haqnawaz(Grand Asian University, Sialkot, Punjab, Pakistan)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Muhammad Rashid, Khadija Bibib, Asma Talib, et al. Life style factors and dietary pattern correlation with Body Mass Index, Menstrual health and academic outcomes among female students of universities in Sialkot, Pakistan. Pakistan Journal of Positive Psychology 2026-08-14. DOI: 10.67785/pjpp.3.156. 原著ライセンス:CC BY.