研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
コロナ禍のバングラデシュ都市スラムにおける食料不安——ラジシャヒ市での訪問調査から
新型コロナウイルスの流行は、世界各地で人々の食生活を変えました。とりわけ影響を受けやすいのが、都市のスラムに暮らす人々です。日雇いなどの不安定な仕事に頼り、人口が密集し、生活基盤も整っていないため、移動制限や経済の停滞がそのまま食卓に跳ね返ります。
公開日: 2026年09月21日 06:40
最後の切り札「コリスチン」への耐性遺伝子mcr――大腸菌をめぐる報告をヒト・動物・食品・環境の横断で整理した総説
抗菌薬が効かなくなる「薬剤耐性(AMR)」は、細菌感染症の治療を難しくする世界的な健康問題として広がっています。論文の著者らは、大腸菌(Escherichia coli)がヒト・動物・食品・環境のあいだを行き来する細菌であることから、薬剤耐性の状況を監視するための指標となる生物として広く使われている…
公開日: 2026年09月18日 05:14
豆類の種子に「低温プラズマ」を当てる――発芽から栄養、衛生までを整理した総説
この論文は、豆類(マメ科作物)の生産と品質を高める手段として注目されている「低温プラズマ(cold plasma、CP)」について、これまでの研究成果を整理した総説です。低温プラズマとは、気体に電気エネルギーを加えてイオン化させたもので、加熱をともなわないため種子を傷めにくいとされます。この状態では…
公開日: 2026年09月18日 05:04
食品の偽装と汚染がもたらす健康・社会経済・法制度への影響――総説研究の紹介
著者らは、食品の「偽装(アダルタレーション)」と「汚染(コンタミネーション)」という二つの問題を包括的に整理することを目的とした総説をまとめました。ここでいう偽装とは、品質を下げる目的で不正な物質や有害な物質を意図的または偶発的に加えること、質の劣る異物で食品を置き換えること、本来含まれるべき成分を…
公開日: 2026年09月17日 08:32
海藻の保存方法をめぐる総説 ― 栄養・安全性・保存期間への影響を整理する
海藻は食品としての栄養価に加え、医薬・化粧品・肥料などの原料としても関心を集めており、著者らによれば世界の海藻生産量の97%(3580万トン)が養殖によるもので、市場規模は118億ドルと報告されています。寒天やカラギーナン、アルギン酸といった「ハイドロコロイド」(食品にとろみやゲル状の性質を与える多…
公開日: 2026年09月16日 05:06
バングラデシュ南部沿岸部の女子大学生における貧血の広がりと関連要因
貧血は、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが不足した状態を指します。研究チームは、バングラデシュの女子大学生において貧血が重要な公衆衛生上の課題であり、社会経済的な要因や環境的な要因のために沿岸部では状況がより深刻である可能性があると述べています。
公開日: 2026年09月14日 20:12
貯蔵米のコクゾウムシ対策——植物由来資材と燻蒸剤を実験室で比べた研究
収穫後の米を保管する間に起きる被害は、食料の確保や品質の維持にとって大きな課題です。なかでもコクゾウムシ(Sitophilus oryzae)は、成虫が米粒を食べて産卵のための穴をあけ、幼虫は米粒の内部で育つため、外から見つけて駆除することが難しい害虫として知られています。論文によれば、貯蔵条件によ…
公開日: 2026年09月14日 15:26
バングラデシュの中等学校生徒における食品安全の知識・態度・実践を調べた全国調査
安全でない食品を口にすることで起こる健康被害は、世界的な公衆衛生上の課題とされています。論文の導入部で著者らは、汚染された食品による健康被害が世界で年間およそ6億人に及ぶという推計や、バングラデシュ国内でも年間3000万人が食品由来の疾患の影響を受けると報告されていることを紹介し、この国では急速な都…
公開日: 2026年09月13日 19:33
CRISPR技術で気候に強く栄養価の高い作物をつくる試み——最新レビュー論文を読む
世界の人口は2050年に97億人に達すると見込まれており、必要な農業生産量を満たすには生産性を60〜70%引き上げる必要があるとされています。同時に気温上昇や降水パターンの変化、異常気象の増加が作物の栽培環境を大きく変えつつあります。加えて、鉄・亜鉛・ビタミンA・葉酸などの微量栄養素の不足、いわゆる…
公開日: 2026年09月09日 06:29
冬カボチャを長持ちさせる洗い方と保存温度とは 塩素水洗浄と低温保存の効果を調べた研究
買ってきたカボチャがいつの間にか傷んでしまった、という経験がある人は少なくないでしょう。カボチャは比較的日持ちする野菜として知られていますが、収穫後の扱い方や保存条件によって鮮度の持続期間は大きく変わります。バングラデシュ農業研究所(BARI)の研究チームは、冬カボチャの一種である『BARI Squ…
公開日: 2026年09月07日 07:26
モンキージャック果実の抽出物、パンガシウス魚肉団子の日持ちを延ばす天然保存料になるか
魚肉を丸めた「フィッシュボール(魚肉団子)」は、バングラデシュをはじめアジア各地で古くから親しまれてきた惣菜・スナックだ。原料となるパンガシウス(Pangasianodon hypophthalmus)は成長が早く、タンパク質や不飽和脂肪酸を含む食材として知られる一方、脂質を多く含む食品全般と同じく…
公開日: 2026年09月05日 02:31
採卵鶏の飼料から抗生物質を減らす試み、乳酸菌と酵母の効果を調べた研究
卵を安定して生産するため、これまで多くの養鶏現場では飼料に抗生物質を加えて鶏の健康維持や成長促進に役立ててきました。しかし抗生物質を飼料に使い続けることには、薬剤耐性菌の出現などへの懸念があり、使用を控える動きが世界的に広がっています。その一方で、抗生物質を単純に取り除くだけでは鶏の健康や卵の生産性…
公開日: 2026年09月03日 06:23