著者の所属・活動拠点の国は、サウジアラビア、エジプトです。

掲載誌:Foods

ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

ゴマ加工の副産物をパンの材料に

研究チームは、ゴマ加工の副産物であるゴマのふすまを利用し、小麦粉のバーガーバンズの栄養成分を高めながら、おいしさや食感を保てるかを調べました。栄養成分だけでなく、パンの膨らみや色、食べた人の評価を合わせて検討した研究です。

タヒニ製造の工程から得たゴマのふすまを乳酸菌で発酵させ、凍結乾燥して粉末にしました。この粉末で小麦粉の一部を1~5%置き換えたバンズを作り、粉末を加えないバンズと比較しました。試食には、専門的な訓練を受けていない19~55歳の65人が参加し、見た目、香り、味、口当たりなどを9段階で評価しました。

栄養成分は増加、配合量が多いと食感に変化

著者らは、粉末の配合量が増えるにつれて、バンズのたんぱく質、粗繊維、ミネラル総量の指標となる灰分が増加したと報告しています。粗繊維は、分析で測定される繊維成分の一部です。また、ポリフェノールやフラボノイドが増え、試料の抗酸化活性も高まりました。これは食品試料の測定結果であり、食べた人の健康効果を調べたものではありません。

一方、配合量が多くなると、重さ当たりのパンの体積が小さくなり、内部が詰まった食感になるほか、色も濃くなりました。試食評価の総合点は、粉末なしの8.45点に対し、1~3%配合では8.48~8.49点と同程度でしたが、4%では7.96点、5%では7.15点に下がりました。著者らは、高配合では見た目と口当たりの評価低下が、香りや味への好影響を上回ったと説明しています。

栄養と好ましさを両立する配合

研究チームは、今回の条件では3%の配合が、栄養成分の向上と食べやすさを両立する水準だと結論づけました。ただし、未発酵のゴマふすまとの比較は行っていないため、発酵そのものの効果を直接切り分けた結果ではありません。研究が示すのは、加工副産物をパンの栄養強化に生かすうえで、加える量と食感・見た目の釣り合いが重要だということです。

原著論文の著者・所属:Rehab F. M. Ali(Department of Food Science and Human Nutrition, College of Agriculture and Food, Qassim University, Buraydah 51452, Saudi Arabia)、Ayman M. El-Anany(Special Food and Nutrition Department, Food Technology Research Institute, Agricultural Research Center, Giza 12619, Egypt)、Raed Alayouni(Department of Food Science and Human Nutrition, College of Agriculture and Food, Qassim University, Buraydah 51452, Saudi Arabia)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Rehab F. M. Ali, Ayman M. El-Anany, Raed Alayouni. Development and Characterization of Wheat Burger Buns Fortified with Fermented–Freeze-Dried Sesame Bran Powder: Nutritional and Sensory Evaluation. Foods 2026-09-09. DOI: 10.3390/foods15183191. 原著ライセンス:CC BY.