この研究は、トルコの研究機関の研究論文です。
掲載誌:ACS Omega
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
油を搾ると、成分の分布はどう変わるか
研究チームは、白・黄・青の3種類のケシ種子について、低温で油を搾る工程に伴って成分がどう変わるかを調べました。比較したのは、種子そのもの、低温圧搾で得た油、そして油を搾った後に残る搾りかすを粉にしたものです。
栄養成分や植物由来の成分、抗酸化活性を分析し、種子の色と試料の種類が測定結果にどう関わるかを統計的に評価しました。
搾りかす粉に多かった栄養成分
著者らの報告では、搾りかす粉のたんぱく質含有率は33.70~37.45%で、種子の19.58~24.22%より高く、脂肪含有率は9.72~10.59%でした。また、カルシウム、マグネシウム、リン、カリウム、マンガン、鉄、亜鉛が濃縮されており、主要なミネラルの多くでは白い種子の搾りかす粉が最も高い値を示しました。
たんぱく質に組み込まれていない遊離アミノ酸の総量は、搾りかす粉で種子の33~97倍あり、全体として黄色い種子の粉が最も豊富でした。一方、脂肪酸の組成では、いずれの試料でもリノール酸が主体で、総脂肪酸の64.41~76.81%を占めました。黄色い種子の油は、不飽和脂肪酸の割合が最も高く、91.64%でした。
抗酸化活性と副産物としての意味
搾りかす粉は、種子や油よりも総フェノール含量が高く、抗酸化活性を測る3種類の試験でも強い活性を示しました。これは試料を用いた試験での結果であり、摂取した人への健康効果を示すものではありません。また、ほぼすべての測定項目で、種子の色による違いが試料の種類によって異なることが報告されました。
著者らは、低温圧搾後のケシの搾りかす粉を、栄養成分と抗酸化活性に富む副産物として位置づけています。食品への利用候補になるとしていますが、安全性、加工への適性、味や食感などの評価が必要だとも述べています。この研究は、油だけでなく、搾った後に残る部分にも成分上の特徴があることを示しています。
著者:Samiye Adal(Afyon Kocatepe University , , ,)、Yunus Çetintaş(Muğla Sıtkı Koçman University , , ,)、Merve Balaban(Siirt University , , ,)、Ümit Çalışır(Siirt University , , ,)、Gülşah Çalışkan Koç(Uşak University , , , ,)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Samiye Adal, Yunus Çetintaş, Merve Balaban, et al. Nutritional, Phytochemical, and Antioxidant Profiling of Cold-Pressed Oils and Press-Cake Byproducts from White, Yellow, and Blue Poppy ( Papaver somniferum L.) Seeds. ACS Omega 2026-09-30. DOI: 10.1021/acsomega.6c09692. 原著ライセンス:CC BY.