著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。
掲載誌:AJARCDE (Asian Journal of Applied Research for Community Development and Empowerment)
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
抄録によると、乳糖不耐症を背景に、牛乳の代わりになる栄養のある植物性飲料への需要が高まっています。乳糖不耐症とは、牛乳に含まれる糖の一種である乳糖をうまく消化できない体質のことです。
研究チームは、穀物のソルガム(モロコシ)とオーツ麦、豆類の緑豆を原料に、乳糖を含まない植物性飲料を作りました。原料の配合割合と、とろみ付けや安定化に使われる食品添加物カルボキシメチルセルロース(CMC)の濃度を変えると、飲料の成分や物理的な性質、味や見た目の評価がどう変わるかを調べています。
調べた方法
著者らは、ソルガム・オーツ麦・緑豆の配合比として50:30:20、40:40:20、30:30:40の3通りを用意しました。これをCMC濃度0.2%、0.4%、0.6%の3通りと組み合わせ、合わせて9通りの条件で試作しています。各条件は2回ずつ繰り返して試験されました。
成分や物理的な性質は、統計的な手法で条件ごとの違いを比較しました。官能評価は、ある程度の訓練を受けた30人の評価者が担当しました。官能評価とは、人が実際に見たり味わったりして色・味・食感などを評価する方法です。
主な結果
論文によると、配合比とCMC濃度は、いくつかの物理化学的な性質に統計的に有意な影響を与えました。官能評価でも、色、味、食感、口当たりに有意な影響がみられたと報告されています。
著者らは複数の評価項目をまとめて点数化する「デガルモ有効性指数」という方法で、最もよい配合を選びました。その結果、配合比40:40:20、CMC濃度0.4%の組み合わせが最適とされ、指数の値は1.46でした。
この配合の飲料には、たんぱく質1.78%、脂質2.94%、炭水化物4.47%、食物繊維3.41%が含まれていたと報告されています。官能評価の点数は、色が4.17、味が4.20でした。
一方で、この配合は乳化安定性が26.50%と低い結果でした。乳化安定性とは、油分などが分離せず均一な状態を保つ性質のことです。著者らは、この点からさらに配合の最適化が必要だと述べています。
この研究が示すこと
この研究は、ソルガム、オーツ麦、緑豆を組み合わせた乳糖を含まない飲料で、原料の割合とCMCの量が性質や味わいの評価に影響することを報告しました。試した条件の中で最適とされる配合が示された一方、成分の分離しにくさには課題が残ることも、著者ら自身が指摘しています。
原著論文の著者・所属:Yessa Epifania Putri Santoso(Food Technology, Faculty of Science and Technology, Universitas Pembangunan Nasional “Veteran” Jawa Timur, Surabaya, Indonesia)、Yunita Satya Pratiwi(Food Technology, Faculty of Science and Technology, Universitas Pembangunan Nasional “Veteran” Jawa Timur, Surabaya, Indonesia)、Rahmawati(Food Technology, Faculty of Science and Technology, Universitas Pembangunan Nasional “Veteran” Jawa Timur, Surabaya, Indonesia)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Yessa Epifania Putri Santoso, Yunita Satya Pratiwi, Rahmawati Physicochemical and Organoleptic Characteristics of Lactose-Free Beverage Made from Sorghum, Oat, and Mung Bean with Carboxymethyl Cellulose. AJARCDE (Asian Journal of Applied Research for Community Development and Empowerment) 2026-10-30. DOI: 10.29165/ajarcde.v11i1.1498. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。