研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
入院患者の食事提供と栄養管理におけるデジタル技術の活用状況を整理した系統的スコーピングレビュー
病院では、患者が食事を注文する仕組み、食べた量の記録、測定の自動化、医療者の判断を支える情報提供、そして給食業務の流れなど、さまざまな場面でデジタル技術の利用が広がっています。しかし著者らは、これらの技術に関する証拠が、機器としての精度、業務の流れ、栄養面、臨床面といった異なる観点にまたがって断片的…
公開日: 2026年09月19日 12:20
食事の「炎症のなりやすさ」と骨密度の関係——2型糖尿病の成人を対象にした米国調査の分析
日々の食事は、体内の炎症の状態を高める方向にも、抑える方向にも働くと考えられています。この「食事全体がどれだけ炎症を起こしやすい内容か」を数値にしたものが、食事炎症指数(DII:Dietary Inflammatory Index)です。スコアが高いほど炎症を促しやすい食事、低いほど炎症を抑えやすい…
公開日: 2026年09月19日 12:01
心不全患者と医療者は「低栄養リスク」をどう捉えているか——インタビュー調査からの報告
心不全は心臓の病気が進んだ状態で、入院や死亡の割合が高く、医療費の負担も大きい病気だと論文は説明しています。著者らによれば、心不全の患者では低栄養が多くみられ、外来か入院か、また評価方法によって幅はあるものの、その割合は20〜80%と報告されてきました。低栄養は心臓の働きをさらに悪化させ、感染や再入…
公開日: 2026年09月19日 06:50
授乳期の母マウスにおける分岐鎖アミノ酸の補給効果は、餌のタンパク質量によって変わる
授乳期の母親は、母乳をつくるために多くの栄養を必要とします。なかでもタンパク質は母乳の材料として重要ですが、地域や食生活によっては授乳期のタンパク質摂取が不足することが報告されています。研究チームは、こうした低タンパク質の状態が母体の代謝にどう影響するのか、またアミノ酸を補うことで改善できるのかに着…
公開日: 2026年09月18日 07:07
手術後の栄養状態と、術後の抗がん剤治療を始めるまでの日数との関連を調べた研究
消化器のがんでは、手術でがんを取り除いたあとに、目に見えないほど小さな残存がん細胞をたたく目的で抗がん剤治療(術後補助化学療法)が行われます。この治療は再発を減らし生存期間を延ばすことが知られていますが、開始が遅れると不利になりうることも指摘されてきました。研究チームは、手術から最初の抗がん剤治療を…
公開日: 2026年09月18日 04:48
放射線治療中の栄養状態と体重の変化を追った後ろ向きコホート研究
がんの放射線治療は腫瘍を局所的に抑え、生存期間を延ばすうえで重要な役割を果たしますが、口内炎や嚥下の痛み、食欲低下、吐き気などの副作用を伴うことがあり、食事量の減少や代謝の乱れを通じて低栄養や体重減少につながることが知られています。著者らは、これまでの研究の多くが特定のがん種に限られていたり、特定の…
公開日: 2026年09月17日 19:48
食物繊維はアスリートの体重管理と脂質代謝にどう関わるか——ナラティブレビューの紹介
食物繊維は、人の小腸にある消化酵素では分解・吸収されにくい複雑な炭水化物の総称です。著者らによれば、この「消化されにくさ」こそが、体重の調節や脂質代謝において重要な働きをもたらす鍵だとされています。食物繊維は大腸で腸内細菌のエネルギー源となって発酵を受け、短鎖脂肪酸と呼ばれる活性の高い代謝産物を生み…
公開日: 2026年09月17日 14:14
高齢者の食行動と身体活動は互いに影響し合うのか——中国の地域在住高齢者1256人を3回追跡した研究
加齢が進む社会では、高齢者が健康と自立した生活を保つうえで、生活習慣のうち変えられる部分に注目が集まっています。研究チームは、日々の暮らしの一部である「身体活動」と「肥満に関連する食行動」の二つに焦点を当てました。
公開日: 2026年09月17日 08:47
自然由来成分と腸のバリア機能――2004年から2025年までの研究動向を文献計量で読み解く
私たちの腸の内側には、体の外から入ってくる食べ物の成分や無数の微生物と接する「腸管バリア」と呼ばれる仕組みがあります。腸の表面を覆う細胞の層とその細胞同士をつなぎ止めるタイトジャンクション(密着結合)、杯細胞が分泌する粘液の層、抗菌ペプチドや分泌型IgAといった化学的・免疫的な防御、さらに粘膜の内側…
公開日: 2026年09月15日 08:04
口の衰えと日常生活動作の関連を調べた研究――栄養状態が果たす小さな役割
世界的に高齢化が進むなか、高齢者の生活機能の低下と介護需要の増大は公衆衛生上の大きな課題になっています。この研究で著者らが注目したのは「日常生活動作(ADL)」です。ADLとは、食事、着替え、排せつ、移動、歩行といった、自分の身の回りのことを自力で行う能力を指し、高齢者の基本的な身体機能を示す重要な…
公開日: 2026年09月14日 21:46
オキアミ油に含まれる成分、老化促進マウスの筋肉の衰えを和らげる可能性を示唆する研究
年齢を重ねると誰にでも起こる筋肉量や筋力の低下は「サルコペニア」と呼ばれ、生活の質や寿命に大きく関わることが知られています。この現象に食品由来の成分がどう働きかけられるのかを調べた研究が、エヌピージェイ・サイエンス・オブ・フードに発表される予定です。今回注目されたのは、南極海に生息するオキアミから得…
公開日: 2026年09月09日 04:55
植物由来の多糖類でつくる微小カプセル、線虫を使った事前チェックの試みとは
ビタミンや香り成分、プロバイオティクス(善玉菌)などの機能性成分は、そのままの形では熱や酸、酸素に弱く、体内でうまく吸収されないことも少なくありません。こうした成分を細かい粒子で包み込み、狙った場所まで届ける「デリバリーシステム」の研究が進められています。今回紹介する総説論文は、デンプンやペクチン、…
公開日: 2026年09月05日 16:26