著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。

掲載誌:AcTion Aceh Nutrition Journal

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

摂取への自信と実際の服用を調べる

研究チームは、女子高校生が鉄剤を飲み続けることへの自信と、実際に決められた回数を飲むことが、血液中のヘモグロビン値の変化にどう関連するかを調べました。ヘモグロビンは赤血球に含まれる、酸素を運ぶたんぱく質です。また、自分には必要な行動を実行できると信じることを「自己効力感」と呼びます。

対象は、インドネシアのパレンバン市にある高校の女子生徒33人で、年齢は14~17歳でした。研究チームは、鉄60mgと葉酸0.25mgを含む錠剤を週1回、1か月間摂取する取り組みを行い、その前後に指先から採血してヘモグロビン値を測定しました。比較のための対照群は設けていません。

自己効力感は質問票で、服用状況は記録カードなどで確認しました。月4回服用した生徒を、決められた回数を飲んだ群として扱いました。

服用状況とヘモグロビン値の変化に関連

論文によると、取り組み後のヘモグロビン値は平均で0.7g/dL上昇し、前後の差は統計的に有意でした。また、ヘモグロビン値が12g/dL未満だった生徒の割合は、開始時の72.7%から終了時の45.5%に減りました。

月4回服用した生徒は23人で、全体の69.7%でした。この群では82.6%の生徒でヘモグロビン値が上昇したのに対し、服用が月4回未満の群では50%でした。著者らは、服用状況とヘモグロビン値の上昇との間に統計的に有意な関連があったと報告しています。

一方、自己効力感が高い生徒の70.4%でヘモグロビン値が上昇しましたが、自己効力感の高低と値の上昇との間には、統計的に有意な関連は認められませんでした。

自信と実際の行動を分けて捉える

今回の研究では、鉄剤を飲めるという自信の高さよりも、実際に決められた回数を服用したことが、ヘモグロビン値の上昇と関連していました。ただし、対照群がなく、食事や月経などの影響も調べていないため、上昇のすべてを鉄剤によるものとは判断できません。研究結果は、摂取への自信と実際の服用行動を区別して捉える意味を示しています。

原著論文の著者・所属:Mahfuzhoh Fadillah Heryanda(Bachelor of Science in Nutrition Program, Faculty of Public Health, Sriwijaya University, South Sumatra)、Faradina Aghadiati(Bachelor of Science in Nutrition Program, Faculty of Public Health, Sriwijaya University, South Sumatra)、Devieka Rhama Dhanny(Bachelor of Science in Nutrition Program, Faculty of Public Health, Sriwijaya University, South Sumatra)、Devi Ardila(Bachelor of Science in Nutrition Program, Faculty of Public Health, Sriwijaya University, South Sumatra)、Widya Lestari Nurpratama(Bachelor's Program in Nutrition, Faculty of Health Sciences, Suherman Medical University, West Java)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Mahfuzhoh Fadillah Heryanda, Faradina Aghadiati, Devieka Rhama Dhanny, Devi Ardila, Widya Lestari Nurpratama Changes in hemoglobin levels in relation to self-efficacy and adherence to weekly iron tablet supplementation among female high school students: a pre-experimental study. AcTion Aceh Nutrition Journal 2026-09-16. DOI: 10.30867/action.v11i3.3076. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。