著者の所属・活動拠点の国は、パレスチナ、ヨルダンです。
掲載誌:PLoS ONE
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
MSGの摂取と、食べることを抑えにくい傾向
研究チームは、うま味調味料として広く使われるグルタミン酸ナトリウム(MSG)の習慣的な摂取が、食べることを抑えにくい傾向と関連するかを調べました。MSGは食品のおいしさを高めますが、こうした食行動との関連は明らかになっていませんでした。
大学生555人の食事と食行動を評価
対象は18~30歳のパレスチナの大学生555人です。研究チームは、食事からのMSG摂取を複合的な尺度で評価し、低・中・高の3群に分けました。また、食行動を評価する質問票を使い、食べることを抑えにくいなどの「食物依存」の症状と、むちゃ食いの程度を調べました。
食物依存に該当した参加者は全体の24.7%でした。MSG摂取が低い群では15.7%、高い群では33.0%で、摂取の多い群ほど割合が高くなっていました。年齢、性別、BMI、感じているストレス、学年の違いを考慮した分析でも、高摂取群は低摂取群に比べ、食物依存に該当するオッズが2.75倍でした。これは該当しやすさを表す統計的な指標で、該当者の割合がそのまま2.75倍という意味ではありません。
さらに著者らは、MSG摂取が多いほど、むちゃ食いの程度が強く、食物依存の症状数も多いという関連を報告しました。
示されたのは関連であり、原因ではない
この研究は、ある時点での食事と食行動を調べた横断研究です。そのため、MSGの摂取が食物依存やむちゃ食いを引き起こしたとは判断できません。研究結果は、対象となった大学生では、MSGの習慣的な摂取の多さと、食べることを抑えにくい傾向が結びついていたことを示しています。
原著論文の著者・所属:Lina K. Al Jabry(Hebron University)、Abdallah Shawwa(University of Jordan)、Yomna Sarhan(Hebron University)、Rola Issa(An-Najah National University)、Omar Abweh(An-Najah National University)、Haneen Qashqeesh(Hebron University)、Hazem Alagha(Hebron University)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Lina K. Al Jabry, Abdallah Shawwa, Yomna Sarhan, et al. Association between habitual MSG consumption and compulsive eating behaviors in university students: A cross-sectional study. PLoS ONE 2026-11-04. DOI: 10.1371/journal.pone.0360433. 原著ライセンス:CC BY.