研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
トレハロースとチーズ由来の補助乳酸菌がサワークリームのスターター菌と品質に与える違いを比較した研究
サワークリームやヨーグルトのような発酵乳製品では、冷蔵保存中も乳酸菌が乳酸を作り続けます。そのため酸味が強まり、乳酸菌自身も生き残りにくくなることがあります。発酵に使う菌の組み合わせや、製品に加える成分によって、こうした保存中の変化は異なりうると考えられています。
公開日: 2026年10月19日 07:36
腸内細菌と心臓をつなぐ「腸–心臓軸」:微生物がつくる物質、地中海食と伝統的トルコ食、個別化医療をまとめた総説
心臓や血管の病気(心血管疾患)は、予防や治療が進んだ今も世界の死因の第一位で、年間およそ1790万人が亡くなっていると著者らは紹介しています。近年、その背景にある仕組みの一つとして注目されているのが「腸–心臓軸」という考え方です。腸にすむ膨大な数の微生物(腸内細菌叢)が、代謝や免疫、血管の状態の維持…
公開日: 2026年10月12日 05:16
リシン摂取の効果は腸内の細菌・ファージ・宿主の相互作用で変わりうる — 老化した消化管細胞モデルでの検討
リシンは人の体内で作ることができない必須アミノ酸で、腸でのカルシウムや鉄の吸収、タンパク質の合成、脂肪酸の代謝など、いくつもの細胞の働きに関わっています。研究チームによれば、近年は栄養補助食品やサプリメントといったさまざまな形でリシンを摂る人が増えており、とくに高齢者で目立つとされています。
公開日: 2026年09月29日 06:53
発酵食品タルハナから分離されたバチルス属菌の安全性とプロバイオティクスとしての可能性を調べた研究
タルハナは、トルコで数百年にわたり広く食べられてきた発酵食品です。その発酵を主に担っている微生物は乳酸菌であることが知られていますが、研究チームは今回、あえて別の菌に注目しました。タルハナの試料からバチルス属(Bacillus)の菌株を分離し、種類を同定したうえで、プロバイオティクスとしての性質の一…
公開日: 2026年09月27日 05:29
発酵食品を「機能性食品」として捉え直す──総説論文が整理した仕組みと証拠の現状
発酵は、食品を保存するための最も古い技術のひとつです。しかし著者らは、発酵食品の意義はもはや保存だけにとどまらないと述べています。この論文は、発酵食品を「機能性食品」——つまり栄養を与えるだけでなく体の働きに影響しうる食品——という視点から捉え、これまでに蓄積された仕組みの研究、成分の分析、そしてヒ…
公開日: 2026年09月23日 15:38
新型コロナ流行期における小児セリアック病患者のグルテンフリー食の継続状況と成長の変化
セリアック病は、小麦などに含まれるたんぱく質「グルテン」に免疫が反応し、小腸に炎症が起きる病気です。治療の基本はグルテンを厳格に除いた食事(グルテンフリー食)を続けることですが、著者らは、この食事を守り続けること自体が患者にとって難しい課題であり続けていると述べています。
公開日: 2026年09月19日 12:27
加熱で死滅させた乳酸菌は、潰瘍性大腸炎のモデル動物で炎症と細胞死をどこまで抑えられるか
潰瘍性大腸炎は、大腸や直腸の粘膜に慢性的な炎症が起こり、症状の悪化と落ち着きを繰り返す炎症性腸疾患です。腹痛や血便などによって生活の質が大きく下がることが知られています。著者らは、現在の治療薬には副作用や効果が十分に出ない場合があるという課題があるため、腸内細菌に着目した補助的な方法が重視されるよう…
公開日: 2026年09月19日 07:44
発酵食品と健康をめぐる研究の現状と課題を整理した「戦略ロードマップ」
発酵食品は、生きた微生物や発酵によって生まれる代謝産物、そして微生物の働きで変化した食品そのものの構造(食品マトリックス)をもたらすことから、健康的な食事の一部として注目を集めています。しかし著者らによれば、その健康への効果を支える科学的根拠はばらつきが大きく、現在の知見を規制上の判断や公衆衛生上の…
公開日: 2026年09月18日 17:27
ワイン用ブドウの搾りかすで熟成させたチーズ ― 抗酸化性と食感の変化を調べた研究
ワインづくりでは、搾ったあとのブドウの皮や種などが「ブドウ粕(ポマース)」として大量に残ります。研究チームは、この副産物をトルコの伝統的なチーズ「イズミル・トゥルム」の熟成に活かせないかを調べました。
公開日: 2026年09月18日 07:31
土壌から見つかった乳酸菌の安全性を多角的に調べた研究
Lactiplantibacillus plantarum(ラクティプランティバチルス・プランタルム)は、乳製品や発酵野菜、人の消化管など幅広い環境に生息する乳酸菌です。発酵食品での長い利用の歴史からプロバイオティクス研究でよく取り上げられますが、研究チームは、同じ菌種であっても株ごとの性質の差が大…
公開日: 2026年09月17日 07:12
発酵食品は本当に安全か?―世界の研究をまとめて調べたレビュー論文
キムチ、ヨーグルト、味噌、チーズ、発酵ソーセージ…。発酵食品は世界中の食文化に根づき、健康志向の高まりとともにその栄養的・機能的な特性が注目されています。一方で、発酵という工程自体が食品の保存性や安全性を高めるとされる反面、微生物や化学物質によるリスクを心配する声も根強くあります。今回紹介する論文は…
公開日: 2026年08月22日 01:26
腸内マイクロバイオータの知識はあるのに発酵食品はあまり食べない?大学生調査からみえたギャップ
腸内細菌叢(マイクロバイオータ)への関心は近年高まり、ヨーグルトやキムチ、納豆といった発酵食品が健康との関連で話題になることも増えました。では、マイクロバイオータについて詳しく知っている人ほど、実際に発酵食品をよく食べているのでしょうか。今回紹介する論文は、この『知識』と『行動』の関係を大学生を対象…
公開日: 2026年08月09日 20:27