研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
塩に強い酵母ヒフォピキア・ブルトニイが支える伝統発酵食品――ノルウディ、サラミ、白酒に共通する生存戦略
味噌や漬物、パンの発酵にはさまざまな微生物が関わりますが、塩分や乾燥に強い環境で生き延びる酵母は限られています。今回紹介する研究は、Hyphopichia burtonii(ヒフォピキア・ブルトニイ)という酵母に注目し、これがパンの品質を落とす『腐敗酵母』として知られる一方で、世界各地の伝統的な発酵…
公開日: 2026年09月05日 06:24
食物繊維オオバコが腸を守るしくみ、免疫細胞の連携から見えてきた新経路
食物繊維は腸内細菌のエサとなり、その発酵を通じて腸の健康に関わると考えられてきました。しかし、日本の広島大学大学院統合生命科学研究科の研究グループ(Yoshiki Ishii氏ら)は、京都女子大学、東京農業大学の研究者と共同で、食物繊維の一種であるオオバコ(サイリウム)が、腸内細菌の発酵とは別の経路…
公開日: 2026年09月05日 05:40
見た目は「普通体重」でも体脂肪率は高め? 中国人女子大学生を対象にした「隠れ肥満」と食生活の関係
体重や体格指数(BMI)が正常範囲であっても、体脂肪率だけが高い状態は「正常体重肥満(Normal Weight Obesity、NWO)」と呼ばれ、見た目では気づきにくい一方で代謝の異常と関連することが知られています。中国人の女子大学生ではこのNWOの割合が高いとされていますが、これまで生活習慣、…
公開日: 2026年09月05日 05:30
遺伝子の働き方から見えるアサリ稚貝の栄養状態
日本各地でアサリ(Ruditapes philippinarum)の漁獲量減少が続いており、その一因として、沿岸域の富栄養化対策が進んだ結果として起きている「貧栄養化」による植物プランクトンの減少が指摘されています。植物プランクトンはアサリの主要な餌であるため、その減少はアサリの栄養状態に直結すると…
公開日: 2026年09月05日 04:43
高温加熱した大豆タンパク質、マウスの実験で社会性行動に変化の可能性を示唆
豆腐や大豆ミートなど、大豆タンパク質を使った食品は加工の過程でしばしば高温にさらされます。100℃を超える高温処理は殺菌や食感づくりに欠かせない工程ですが、こうした熱がタンパク質としての栄養価にどう影響するのかは、実はあまり詳しく分かっていません。今回紹介する研究は、大豆から作られた分離タンパク質(…
公開日: 2026年09月05日 02:32
発酵乳製品の摂取量と膝の変形性関節症リスク、11年間の追跡調査から見えたこと
加齢とともに悩む人が増える膝の痛み。その代表的な原因のひとつが「変形性膝関節症」です。軟骨がすり減り、関節の変形やこわばり、痛みを引き起こすこの病気は、生活の質を大きく左右します。骨や筋肉の健康にはカルシウムやたんぱく質を含む乳製品がよいとされてきましたが、実は乳製品と膝関節症の関係を長期間にわたっ…
公開日: 2026年09月04日 06:33
健康食品・サプリメントの摂取と要介護リスク——山形県の高齢者コホート調査から
健康志向の高まりを背景に、ビタミン剤やコラーゲン、グルコサミンといった健康食品・サプリメントを日常的に取り入れる高齢者は少なくありません。こうした製品は健康維持や老化対策への期待から選ばれることが多い一方、実際に将来の介護リスクとどう関係するのかは、これまで十分に検証されてきませんでした。今回紹介す…
公開日: 2026年09月04日 06:26
在日中国人住民の『畑』が支える暮らし——食材調達から見えてくる移民統合のかたち
海外で暮らす移民が新しい社会に溶け込んでいく過程というと、言語習得や就労、地域行事への参加といった場面が思い浮かびやすいかもしれません。しかし、日々の食卓を支える『食材の調達』もまた、暮らしの土台を形づくる重要な営みです。今回紹介する研究は、日本で暮らす中国人住民を対象に、なじみのある食材をどのよう…
公開日: 2026年09月04日 06:25
L-フコースの摂取が慢性的な社会的ストレスによるうつ様症状を和らげる可能性、マウス実験で報告
強い対人ストレスが続くと気分の落ち込みが慢性化していく過程には、脳内の炎症反応が関わっていると考えられています。今回、東北医科薬科大学大学院薬学研究科のグループなどによる研究チームが、マウスを使った実験で、体内の糖代謝の乱れがこのプロセスに関与している可能性を報告しました。注目されたのは「L-フコー…
公開日: 2026年09月03日 11:22
市場経済化が進む農村で見られた慢性炎症の違い ラオス北部の調査から
経済発展とともに、これまで自給的な農業や採集に頼ってきた農村地域にも市場で売られる食品が入り込み、食生活が大きく変わりつつあります。こうした食の変化は、生活習慣病のリスクに関わる『慢性炎症』を高める可能性があると指摘されています。今回紹介する研究は、ラオス人民民主共和国北部の3つの村を対象に、市場と…
公開日: 2026年09月03日 10:23
魚介類の種類によって死亡リスクとの関連は異なる? 日本の大規模追跡調査から
魚をよく食べる日本人の食生活は、心血管疾患のリスクが低いことと関連づけられることがあります。ただし「魚」とひとくくりにしても、青魚のようにn-3系多価不飽和脂肪酸(n-3 PUFA)を多く含む魚もあれば、塩蔵品のように加工された魚介類もあり、その種類によって健康との関連が異なるのかは十分にわかってい…
公開日: 2026年09月03日 09:27
海藻由来の硫酸化多糖と腸内細菌叢の関係を整理した研究
コンブやワカメといった海藻には、フコイダンやカラギナン、ウルバンといった硫酸化多糖と呼ばれる成分が含まれています。これらは食物繊維の一種で、近年は腸内細菌のえさとなる「プレバイオティクス」としての働きが注目されています。今回紹介するのは、こうした海洋由来の硫酸化多糖について、腸内細菌叢との関わりやヒ…
公開日: 2026年09月03日 05:37