研究論文紹介記事一覧
発表された国内外の研究論文のうち「CC BY CC BY-SA CC0」ライセンスが付与され、内容が要約できる研究論文を紹介しています。その他、毎時収集した研究論文一覧を見る
孤発性レム睡眠行動障害の患者で、普段の食事・腸内細菌と神経変性疾患への移行の関係を調べた研究
レム睡眠行動障害は、夢を見ている時期の睡眠(レム睡眠)中に、夢の内容に合わせて体が動いてしまう病気です。ほかの神経の病気がないのにこの症状だけがある状態を「孤発性レム睡眠行動障害(iRBD)」と呼びます。iRBDは、αシヌクレインというたんぱく質の異常が関わる神経変性疾患(αシヌクレイノパチー)の前…
公開日: 2026年10月20日 07:34
サルコペニア肥満の高齢者を対象に、食事管理アプリを生活習慣プログラムに加えた効果を探る小規模試験
「サルコペニア肥満」とは、筋肉量の低下と体脂肪の過剰が同時に起きている状態を指します。著者らによると、世界の高齢者のおよそ11%が該当し、サルコペニアや肥満が単独の場合より、転倒、身体機能の障害、心臓や代謝の病気、死亡などのリスクが高いとされています。
公開日: 2026年10月19日 11:32
植物性中心の食事と生活習慣をまとめた指標と、肥満関連がんの発生・死亡との関連を調べた大規模コホート研究
肥満は、食道がん、大腸がん、肝がん、膵がん、腎がん、子宮体がんなど複数のがんの発生と関係があると指摘されており、こうした「肥満関連がん」は世界的な健康課題になっています。研究チームは、肥満の広がりとともにその負担が今後さらに増すと見込まれる中で、生活の中で変えられる要因を見つけることに臨床的・公衆衛…
公開日: 2026年10月03日 06:38
海岸部バングラデシュの塩水化と地域の適応――ためた雨水の水質と暮らしを調べた研究
海面上昇やサイクロンの強まりによって、世界の沿岸地域では塩水化(海水の塩分が地下水や土壌に入り込むこと)が進み、飲み水に使える淡水の確保や住民の健康が脅かされています。著者らは、そうした地域で人々が実際にどう対応しているのかについての理解が十分でないことを課題として挙げています。
公開日: 2026年09月23日 03:28
クコの枝ぶりを遺伝子操作で作り替える――ゲノム編集で「実の付き方」を変えた研究
クコ(ゴジベリー)はナス科の落葉性の低木で、薬用・栄養面で価値の高い果実をつけます。しかし研究チームによると、需要が伸びる一方で収穫作業が産業拡大の大きな壁になっています。中国・寧夏では収穫期が6月から10月まで続き、果実の熟し方がそろわないため毎週摘み取る必要があり、労力とコストがかさむと報告され…
公開日: 2026年09月18日 06:29
冷蔵したご飯を電子レンジで温め直すと消化のしやすさはどう変わるか——米の品種による違いを調べた研究
白米は世界中で主食として食べられており、そのデンプンは栄養面でも調理特性の面でも中心的な役割を果たしています。研究チームによれば、炊飯するとデンプンの粒は水を含んでふくらみ、規則正しく並んだ構造(結晶構造)が失われて、消化されやすい状態になります。一方、炊いたご飯を冷蔵すると「老化(レトログラデーシ…
公開日: 2026年09月14日 15:43
地中海式食事への高い遵守、香港の成人でうつ・不安・不眠の症状の低さと関連 横断研究
地中海式食事パターンといえば、野菜や果物、魚、オリーブオイルを多く取り入れ、赤身肉や加工食品を控える食事スタイルとして知られ、これまで欧米の研究では抑うつ症状や不安症状、不眠との関連が報告されてきました。しかし、こうした関連が中国系の人々でも同様に見られるのか、また心理的ストレスや生活の質(クオリテ…
公開日: 2026年09月03日 07:35
ナノプラスチックで悪化するアレルギー性喘息、赤色酵母由来カロテノイド『トルラロドン』研究が示すこと
食品包装などに広く使われるプラスチックは、微細に砕けてナノサイズの粒子(ポリスチレン・ナノ粒子、PS-NPs)として体内に入り込む可能性が指摘されています。腸から吸収されたこうした粒子が、腸内環境を介して肺の炎症にも影響を及ぼす『腸-肺軸』という考え方が近年注目されており、アレルギー性喘息を悪化させ…
公開日: 2026年09月02日 01:39
唐辛子の種を高圧処理で分解すると、黄色ブドウ球菌への抗菌力が高まる酵素加水分解物ができるという研究
唐辛子を加工する際、大量に出る種は多くがそのまま廃棄されています。この種にはタンパク質が含まれており、酵素で分解すると抗菌作用を持つペプチド(アミノ酸が短くつながった断片)を得られる可能性があります。ただし、タンパク質はもともと密に折りたたまれた構造をしているため、酵素がうまく入り込めず、分解の効率…
公開日: 2026年09月02日 00:33
大腸がん・ポリープの早期発見に腸内細菌を活用する試み――便検査の新たな可能性を検証した総説
大腸がんは世界で罹患数が3番目に多く、がん死亡数では2番目に多いとされています。年間190万人が新たに診断され、90万人以上が亡くなっているとの報告があります。日本を含むアジアや東ヨーロッパでは罹患率が高く、5年生存率もアジアでは46.5%とヨーロッパの89%以上に比べて低いとされ、その差は診断時の…
公開日: 2026年08月31日 20:37
タンザニアの果物・野菜政策はなぜ後回しにされるのか——政治経済分析から見えた課題
果物や野菜をもっと食べることが健康的な食生活につながる、という話は広く知られています。しかし「わかっているのに実現しない」ことは食の世界でよくあります。とりわけ低・中所得国では、果物や野菜の摂取量が少ないにもかかわらず、政策の中でこの分野が優先されにくいという問題が指摘されてきました。今回紹介する研…
公開日: 2026年08月02日 01:29
食事調査票の『妥当性確認』は本当に使われ方と一致しているか——心血管疾患研究を検証したメタ研究
健康と食事の関係を調べる研究の多くは、数千人から数十万人規模の人々を長期間追跡する「コホート研究」という手法で行われます。その際、参加者が普段何をどれくらい食べているかを把握するために広く使われているのが「食物摂取頻度調査票(FFQ)」です。しかし、このFFQには測定誤差がつきものであり、その誤差の…
公開日: 2026年07月26日 03:41