著者の所属・活動拠点の国は、ドイツです。
掲載誌:Journal of Chromatography A
ライセンス: CC BY 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
研究チームは、脂肪分の少ない乾燥食品に含まれる鉱油由来の飽和炭化水素(MOSH)と芳香族炭化水素(MOAH)を調べる分析法を開発しました。植物油のような脂肪分の多い食品向けに開発された手法を、低脂肪の乾燥食品にも使えるようにすることが目的です。
何を、どのように調べたか
研究チームは、銀イオンを利用して成分を分離する平面固相抽出と、紫外線・蛍光による検出を組み合わせた方法を検討しました。MOSHの検出に使う蛍光色素を比較し、湿度の影響を受けずに使える最良の選択肢としてベルベリンを選びました。また、分離後の成分をガスクロマトグラフィーと水素炎イオン化検出器で測る方法も検討しました。それぞれについて、どの程度の低濃度まで検出・定量できるかを評価し、乾燥食品の測定結果を通常用いられる液体クロマトグラフィーとガスクロマトグラフィーを組み合わせた方法と比較しました。
主な報告結果
紫外線・蛍光で検出する方法では、存在を検出できる濃度の下限はMOSHで0.20 mg/kg、MOAHで0.05 mg/kg、量を数値として測定できる濃度の下限は、それぞれ0.36 mg/kg、0.08 mg/kgと報告されました。回収率はMOSHで約91%、MOAHで約96%でした。ガスクロマトグラフィーを組み合わせる方法では、定量の基準に使う物質として、MOSHにはスクアラン、MOAHにはo-テルフェニルが適していました。乾燥食品を測定したところ、開発した二つの方法はいずれも、通常用いられる分析法と同程度の定量結果を示しました。
この報告が示すこと
著者らの報告は、植物油向けだった分析手法を低脂肪の乾燥食品へ広げ、鉱油由来炭化水素を検出・定量するための選択肢を示しています。成分を分離した後の測定には、紫外線・蛍光による検出とガスクロマトグラフィーを用いる二つの構成が検討されています。
※本記事は原著論文の抄録だけで作成しています。
原著論文の著者・所属:Jonathan Schäfer(Department of Food Chemistry and Analytical Chemistry (170a), Institute of Food Chemistry, University of Hohenheim, Garbenstrasse 28, Stuttgart, 70599, Germany; Institute of Food Chemistry and Food Biotechnology, Justus Liebig University, Heinrich-Buff-Ring 17, Giessen, 35392, Germany)、Lennart Eichele(Department of Food Chemistry and Analytical Chemistry (170a), Institute of Food Chemistry, University of Hohenheim, Garbenstrasse 28, Stuttgart, 70599, Germany)、Claudia Oellig(Department of Food Chemistry and Analytical Chemistry (170a), Institute of Food Chemistry, University of Hohenheim, Garbenstrasse 28, Stuttgart, 70599, Germany; Institute of Food Chemistry and Food Biotechnology, Justus Liebig University, Heinrich-Buff-Ring 17, Giessen, 35392, Germany. Electronic address: [email protected])
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Jonathan Schäfer, Lennart Eichele, Claudia Oellig. Analysis of mineral oil hydrocarbons in dry foods by silver ion planar solid phase extraction with ultraviolet/fluorescence detection and gas chromatography. Journal of Chromatography A(出版社:Elsevier BV) 2026-10-07. DOI: 10.1016/j.chroma.2026.467521. 原著ライセンス:CC BY.