この研究は、インドネシアの研究機関の研究論文です。
掲載誌:Quantum Wellness : Jurnal Ilmu Kesehatan
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の背景と目的
ファストフードは、ナトリウム(塩分)、脂肪、糖分、エネルギーを多く含むことが一般的です。著者らは、10代の食事にファストフードが占める割合が増えており、これが感染症以外の病気(非感染性疾患)のリスクにつながる可能性があると述べています。
こうした背景のもとで注目されているのが、動画を使った健康教育です。動画は映像と音声の両方で情報を伝えられるため、10代の学習を助ける可能性があると論文は説明しています。
そこで研究チームは、ファストフードが高血圧のリスクに与える影響について、動画教材が高校生の「知識」「態度」「行動」を向上させるうえでどれだけ有効かを明らかにすることを目的としました。対象となったのは、インドネシア・パレンバンのSMA Negeri 20(第20公立高校)の生徒で、ガンドゥス地域保健センターの担当区域内にあたります。調査年は2026年と記載されています。
何をどう調べたか
研究は量的な前実験的研究(pre-experimental study)として設計され、「一群事前事後テストデザイン」に繰り返し測定を組み合わせた方法がとられました。これは、比較用の対照グループを置かず、同じ一つの集団に対して教育の前と後で測定を行い、さらに時間を置いてもう一度測る、という進め方です。
参加者は11年生(高校2年相当)の生徒105人で、研究者が条件に合う人を意図的に選ぶ「有意抽出法」によって選ばれました。データは質問票を用いて、教育前(事前テスト)、介入直後(事後テスト1)、そして追跡測定としての事後テスト2の3時点で集められました。
有効性の主たる分析では、事前テストと事後テスト1を比較しました。データが正規分布していなかったため、ウィルコクソンの符号順位検定という統計手法が用いられています。事後テスト2については、統計的な検定ではなく記述的に扱われました。
報告された主な結果
論文の報告によると、知識の平均点は88.36から93.17へ上昇し、態度は82.71から85.12へ上昇しました。一方で、行動の得点は37.86から34.00へ変化しています。
ウィルコクソン検定の結果、知識(p=0.004)と行動(p=0.027)については統計的に有意な差が認められましたが、態度(p=0.174)については有意な差は認められませんでした。統計的に有意とは、観察された差が偶然によるものとは考えにくいことを示す指標です。
追跡時点である事後テスト2では、知識の平均が90.69、態度が88.99、行動が51.13と報告されています。著者らは、この追跡測定は記述的な情報を与えるものであり、1か月の間隔のあいだに他の経験や情報にふれた可能性があるため、慎重に解釈すべきだと述べています。
この研究が示すこと
著者らは、動画による教育が知識と行動の得点における有意な変化と関連していた一方、態度の変化は統計的に有意ではなかったとまとめています。ここで語られているのは教育と得点変化の関連であり、著者ら自身も追跡結果の解釈には注意が必要だとしています。
三つの側面が同じようには動かなかったという報告は、知識を伝えることと、態度や行動のありようとが必ずしも足並みをそろえるわけではないことを示しています。この研究は、学校という場で動画教材を用いた栄養教育を試みた一つの記録として読むことができます。
著者:Nyayu Meutia(Poltekkes Kemenkes Palembang)、Hendawati Hendawati(Poltekkes Kemenkes Palembang)、Esti Sri Ananingsih(Poltekkes Kemenkes Palembang)、Intan Kumalasari(Poltekkes Kemenkes Palembang)、Faiza Yuniati(Poltekkes Kemenkes Palembang)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Nyayu Meutia, Hendawati Hendawati, Esti Sri Ananingsih, Intan Kumalasari, Faiza Yuniati Efektivitas Edukasi Berbasis Video terhadap Pengetahuan, Sikap, dan Tindakan Remaja tentang Konsumsi Makanan Cepat Saji dan Pencegahan Hipertensi. Quantum Wellness : Jurnal Ilmu Kesehatan 2026-09-26. DOI: 10.62383/quwell.v3i3.3497. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。