この研究は、インドネシアの研究機関の研究論文です。
掲載誌:Indonesia Bergerak Jurnal Hasil Kegiatan Pengabdian Masyarakat
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
活動の目的
著者らは、インドネシア・プカンバルにあるアン・ナミロ高校の生徒を対象に、ラマダン(イスラム教の断食月)中の栄養についての教育活動を行い、その結果を報告しました。
論文によると、学齢期の子どもにとってバランスのよい栄養は、健康や体の抵抗力、エネルギー、学習への集中に直接関わります。しかし、食事が不規則だったり、毎日の栄養の質にあまり注意を払っていなかったりする生徒も多いといいます。ラマダン中は食事の内容や時間が変わり、夜明け前の食事(サフール)と日没後の食事(イフタール)での栄養のとり方が大切になるため、この問題はより重要になります。著者らは、高校生が断食中にだるさや授業中の眠気、集中しにくさを訴えることが多く、手軽な甘い飲み物や栄養の乏しい間食に頼りがちだという課題を挙げています。
そこで研究チームは、断食中のバランスのよい栄養の大切さを伝えるとともに、牛乳とデーツ(ナツメヤシの実)を合わせた「デーツミルク」を、サフールやイフタールに取り入れられる健康的な飲み物の選択肢として紹介することを目指しました。論文では、デーツミルクを、栄養面で健康を支える働きが期待される「機能性飲料」と位置づけています。
どのように行ったか
活動では、まず対面での説明会を開き、ラマダン中に必要な水分、エネルギー、たんぱく質や、体力を保つうえでの飲み物の役割について話しました。内容を短く分かりやすくまとめたリーフレットも配りました。
続いて、デーツミルク作りの実演を行いました。材料の選び方、デーツと牛乳に含まれる栄養、衛生的で取り入れやすい作り方を説明し、生徒が自分で作れるようになることを目指しました。質疑応答や自由な話し合いの時間も設けました。
生徒の知識の変化を調べるため、著者らは教育の前後にテストを行い、20人の生徒の結果を報告しています。教育前のテストを「プレテスト」、教育後のテストを「ポストテスト」と呼びます。
主な結果
著者らの報告によると、20人の平均点は、プレテストの88点からポストテストでは92.5点に上がりました。多くの生徒が80〜90点台から90〜100点台へと点数を伸ばし、80点から90点へ、90点から100点へと上がった例もありました。
一方で、点数が変わらなかった生徒も何人かいました。著者らはその理由として、説明中に注意が向いていなかったこと、もともと理解度が高かったこと、内容を吸収する時間が限られていたことなどが考えられるとしています。
研究チームは、説明と実演を組み合わせた方法が理解を深めるのに役立ったとみており、実演によって生徒が自分で健康的な飲み物を作る方法を理解できたと述べています。生徒たちは活動中に積極的に参加し、活動を役に立つものと受け止めていた様子だったとも報告しています。
この報告が示すこと
この報告は、身近な食材を使った実演と栄養教育を組み合わせた活動のあとで、断食中の食事に関する高校生のテストの点数が全体として上がったことを伝えています。同時に著者らは、点数が伸びなかった生徒もいたことから、全員が十分に理解できるよう、より双方向的で興味を引く教え方が必要だとまとめています。
著者:Shintya Risvika Ikhsan(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Siti Rohyana Fadillah(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Sri Mudrica Putri(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Syairah Afrani(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Wan Nasywa Amanda(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Windy Pratiwi(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Yuni Agustia(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Zahratul Jannah(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Gressy Novita(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)、Benni Iskandar(Sekolah Tinggi Ilmu Farmasi Riau)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Shintya Risvika Ikhsan, Siti Rohyana Fadillah, Sri Mudrica Putri, Syairah Afrani, Wan Nasywa Amanda, Windy Pratiwi, Yuni Agustia, Zahratul Jannah, Gressy Novita, Benni Iskandar Edukasi Gizi dan Demonstrasi Pembuatan Susu Kurma sebagai Minuman Fungsional. Indonesia Bergerak Jurnal Hasil Kegiatan Pengabdian Masyarakat 2026-10-08. DOI: 10.61132/inber.v4i4.1722. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。