著者の所属・活動拠点の国は、インドネシアです。
掲載誌:Termometer Jurnal Ilmiah Ilmu Kesehatan dan Kedokteran
ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex
研究の目的
思春期の女子の貧血は、学習時の集中力や体力、全体的な健康状態を下げるおそれがある公衆衛生上の課題とされています。成長期で必要な栄養が増えることや、月経による出血があることから、思春期の女子は特に貧血になりやすいと考えられています。
栄養状態が悪いと、血液中で酸素を運ぶヘモグロビンをつくるのに必要な栄養素が不足し、貧血につながる可能性があるとされています。そこで研究チームは、インドネシア中部ジャワ州ボヨラリ県にある公立中学校(SMPN 1 Cepogo)の女子生徒を対象に、栄養状態と貧血の発生に関連があるかを調べました。
調査の方法
研究は、ある一時点のデータをもとに項目どうしの関連を調べる「横断研究」として、2026年3月に行われました。対象は7年生の女子生徒55人で、無作為に選ばれました。
栄養状態は、体重と身長から求める体格指数(BMI)で評価しました。ヘモグロビン値は、EasyTouch GCHb®という測定機器で測りました。栄養状態と貧血の関連は、少人数のデータに適した統計手法であるフィッシャーの正確確率検定で分析し、有意水準は0.05としました。
主な結果
抄録によると、栄養状態が「標準」の生徒が29人(52.7%)で最も多く、「やせ」が19人(34.5%)、「過体重」が7人(12.7%)でした。また、27人(49.1%)に軽度の貧血がみられました。
栄養状態と貧血の関連を分析した結果、p値は0.803でした。基準の0.05を上回ったことから、著者らは、この学校の女子生徒では栄養状態と貧血の発生のあいだに統計的に有意な関連は認められなかったと報告しています。
研究が示すこと
この研究では、対象となった女子生徒のおよそ半数に軽度の貧血がみられた一方、BMIで評価した栄養状態と貧血とのあいだに有意な関連は確認されませんでした。著者らは、貧血には食事の内容や習慣、月経の状況、鉄剤の服用といった別の要因が影響している可能性があると述べています。体格だけでは貧血の起こりやすさをとらえきれない可能性を示した報告といえます。
原著論文の著者・所属:Sri Giyanti(Sekolah Tinggi Ilmu Kesehatan (STIKES) Estu Utomo)、Luluk Khusnul Dwihestie(Sekolah Tinggi Ilmu Kesehatan (STIKES) Estu Utomo)、Novita Nur Hidayati(Sekolah Tinggi Ilmu Kesehatan (STIKES) Estu Utomo)
※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Sri Giyanti, Luluk Khusnul Dwihestie, Novita Nur Hidayati Hubungan Status Gizi dengan Kejadian Anemia pada Remaja Putri di SMPN 1 Cepogo Boyolali. Termometer Jurnal Ilmiah Ilmu Kesehatan dan Kedokteran 2026-07-31. DOI: 10.55606/termometer.v4i3.6611. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.
本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。