この研究は、インドネシアの研究機関の研究論文です。

掲載誌:Jurnal Riset Ilmu Kesehatan Umum dan Farmasi

ライセンス: CC BY-SA 対象: 公開論文 確認元: OpenAlex

研究の目的

栄養状態は、食事から取り入れる栄養と、成長や日々の活動に体が必要とする量とのつり合いを映す指標で、幼児の健康や発育を見るうえで重要とされます。研究チームによると、インドネシア中部ジャワ州クンダル県のトゥルコ村では、2023年のポシャンドゥの記録で12〜59か月の幼児が312人おり、体重測定の結果、47人(15.1%)が栄養不足、8人(2.6%)が重度の栄養不足、12人(3.8%)が栄養過多のリスクありとされていました。ポシャンドゥとは、住民が主体となって運営する地域の保健活動の場で、子どもの体重・身長の測定、予防接種、ビタミンの配布、健康や栄養に関する助言などを行います。

著者らは、村単位でこうした問題を扱った研究は限られているとして、トゥルコ村の12〜59か月の幼児を対象に、食事パターンやポシャンドゥへの通い方などが栄養状態とどう関連しているかを分析することを目的としました。

調べた方法

研究は、ある一時点のデータをもとに要因と状態の関係を調べる横断研究として行われました。2026年6月に現地でデータを集め、条件に合う幼児84人を選んで対象としています。

食事パターンは、34品目の食品について過去3か月間にどれくらいの頻度・量を食べたかを尋ねる食物摂取頻度調査票を使い、聞き取りで調べました。ポシャンドゥへの通い方は質問票と母子健康手帳から、家庭の経済状況、保護者の養育の状況、感染症にかかった経歴は構造化された質問票と母子健康手帳から把握しました。栄養状態は身体計測、主に年齢に対する体重をもとに判定しています。そのうえで、各要因と栄養状態との関連を統計的に検討し、さらに複数の要因を同時に考慮する分析も行いました。

主な結果

対象となった84人のうち、栄養状態が良好とされた子どもは54.8%、何らかの栄養上の問題がある区分は45.2%でした。

論文によると、調べた5つの要因はいずれも栄養状態と統計的に意味のある関連を示しました。良好な栄養状態の子どもの割合は、多様な食品を食べている子どもでは73.5%だったのに対し、食事が多様でない子どもでは28.6%でした。保護者の養育が良好な群では68.0%、不十分な群では35.3%でした。家庭の経済状況別では、高い層で66.7%、中程度の層で64.6%、低い層で29.2%でした。ポシャンドゥへの通い方が良好な群では67.9%、そうでない群では28.6%でした。感染症の経歴がない子どもでは80.0%が良好だったのに対し、経歴のある子どもでは25.6%にとどまりました。

5つの要因をまとめて扱った分析では、これらの要因で栄養状態のばらつきの69.8%を説明できたと報告されています。著者らは、感染症については、感染によって食欲が落ちたり栄養の吸収が妨げられたりする一方で、栄養状態がよくないことが感染しやすさを高める可能性もあると述べています。

研究が示すこと

この研究は一時点の調査で関連を調べたものであり、各要因が栄養状態の原因であることを直接示したものではありません。そのうえで著者らは、幼児の栄養状態は食事、養育、家庭の経済状況、保健サービスの利用、子どもの健康状態といった互いに関わり合う複数の要因と結びついていると結論づけています。そのため、栄養状態の改善には、食事の改善、養育の強化、ポシャンドゥの活用、家庭の経済状況の向上、感染症の予防を組み合わせた総合的な取り組みが必要だとしています。

著者:Ruddy Haryanto(Universitas Ivet)、Chairunisa Nur Rarastiti(Universitas Ivet)、Catur Retno Lestari(Universitas Ivet)

※本記事は原著論文をもとに、日本語で要約・説明を加えた研究紹介です。 出典(原著論文):Ruddy Haryanto, Chairunisa Nur Rarastiti, Catur Retno Lestari Hubungan Pola Makan dan Kunjungan Posyandu dengan Status Gizi Balita di Desa Truko Kabupaten Kendal. Jurnal Riset Ilmu Kesehatan Umum dan Farmasi 2026-10-01. DOI: 10.57213/jrikuf.v4i4.1219. 原著ライセンス:CC BY-SA 4.0.

本紹介記事の文章(題名・見出しを含む)は、CC BY-SA 4.0で提供します。原著論文をもとにNutriMap Japanが日本語で要約・説明を加えています。対象は本紹介記事の文章に限り、ヒーロー画像・サイトのロゴ・画面デザイン・他の記事・データベース全体は含みません。